個々だけでなく全体の調和も考えたパーツ群
“切れ味鋭い走りとアピアランス(外観)をまとったストリートファイター”と銘打った、スズキKATANA。ここで紹介の車両はアクティブが自社製、および取り扱い各社のパーツを使って仕立て上げたデモ車で、車両コンセプトは「往年のカタナスタイルをオマージュしつつも、新しさも備えた令和の刀」とのこと。
全体を見ていくと、ノーマルで145psというハイパワーなKATANA。その運動性能を、ゲイルスピード=JSBやMoto2等のレースシーンで採用されるブレーキパーツや鍛造ホイール技術によってリファイン。アクラポヴィッチ・スリップオンマフラーやフットコントロールキット(ステップ)、他機種用含めて人気の樹脂+アルミのカバースライダーといったボルトオンパーツ群も多用してまとめた印象。外観はベース色を質感あるメタリックグレーとした上で、ゲイルスピードブランドのイメージカラーとなるレッド&グリーンを配する。この状態で2020年3月末に開催予定だった東京モーターサイクルショーへ出展される予定だった。
ところで2019年のKATANA発売直後からこのデモ車は用意され、徐々に完成したパーツが追加されていった。まず装着されたのは、空冷カタナの雰囲気を再現するスクリーンとステー、ノーマルのスイングアームマウントリヤフェンダーからリヤまわりの雰囲気を落ち着かせるフェンダーレスキット、アクラポヴィッチ・スリップオンEXなど。
ここで大枠が決まり、続く2態目ではそのパッケージの中で運動性と質感を高めること、ミドルクラス並みの扱いやすさを得ることに注力できた。そのためにアクティブの足まわりパーツブランドとして知られるゲイルスピードブランドによるアルミ鍛造ホイール(Type-SB1を履く)やブレーキまわり、そしてハイパープロ・前後スプリング(リヤはショック換装状態もあり)などを装着。これらパーツ群は個別でも機能を高めると同時に、全体で調和するデザインも得ている。
そして撮影時=2020年春の仕様はゲイルスピード・フットコントロールキットや、やや低く遠めで適度な前傾姿勢を作り出すローポジションハンドルが加わり、さらにテール部には後ろまわりのルックスをスリークにし、小物入れスペースも備えるロングテールカウル(開発中)も先行装着される。
KATANAカスタムでは、なにかと注目が集まるハンドルまわりは初期から着手され、時間をかけて開発されたもの。セパレートも含めて数種類を検討した上で、この仕様となったという。さらに言えばこのハンドルが決まってからステップと前後サスの仕様が決まったという流れだったとのことだ。それゆえにパッケージとしてもちぐはぐ感はなく、コンプリートカスタムといった様相も見せてくれる。
現代バイクに何が必要で、どう組み立てていくと良くなるかをパーツひとつひとつでも、組み合わせたときの相関関係も考えて成立させる。このKATANAはアクティブのそうした意図も汲み取れる1台となっているのだ。
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Detailed Description 詳細説明
取材協力:アクティブ
2020 show model│ACTIVE
1989年設立のオートバイ総合カスタムメーカーアクティブ。レースユースからストリートユースまで幅広い製品をプロデュースしています。
www.acv.co.jp