手頃な電動バイクである「スーパーSoco」ブランドでおなじみのVmoto Socoグループが、本格高級電動バイク市場に乗り込むために開発した「スタッシュ」を、EICMA2021で発表しました。デザインを手がけたのは、MVアグスタでF3やブルターレなどを生み出したA.モートンのC-クリエイティブであり、そのスタイリッシュさが会場の注目を集めたのは、言うまでもないでしょう!
文:宮﨑健太郎(ロレンス編集部)
※この記事は「ロレンス」で2021年11月27日に公開されたものを転載しています。

A.モートンらしさ、があふれるデザインが魅力です!!

Vmotoはオーストラリアに本拠を置く電動バイクメーカーで、その生産は中国で行っています。コストパフォーマンスに優れた電動バイク作りをすることで知られる同社は、Vmoto SocoまたはSuper Socoのブランドで欧米などでセールス網を築いています。

そんなVmotoが、欧米のプレミアム電動バイクのマーケットに向けて開発した意欲作が、EICMA2021で公表された「スタッシュ」です。注目されるのは、その設計が欧州で行われていることであり、そしてデザインについては、あの「C-クリエイティブ」が担当していることです!

C-クリエイティブは、イタリアのカジバ創業家のジョバンニ・カスティリオーニと、2020年までMVアグスタ・CRCのデザインディレクターを務めていたエイドリアン・モートンのふたりが設立したデザインスタジオです。MVアグスタでG.カスティリオーニがCEOを務めていた時代、A.モートンはF3、ブルターレ、ツーリスモベローチェ、RVS#1、リヴァーレ、スーパーベローチェ、ラッシュなどのデザインを手がけており、彼の流麗な作風が一世を風靡したのは、記憶に新しいでしょう。

欧州L1e〜L3eカテゴリーに属するスタッシュの魅力は、C-クリエイティブが手がけたスタイリングの美しさのみ、ではありません。6,000ワットの電動モーターは、最高速105km/hを記録。航続距離は240〜260km(45km/h走行)と、十分な実用性を得ています。

Vmotoスタッシュの車重はわずか105kgという軽さであり、その扱いやすさは初心者にもベテランライダーにも、受け入れられるものでしょう。

en.vmotosoco.com

日本上陸の日を、楽しみに待ちましょう!

前後ホイールサイズは17インチで、シート高は785mm。ハンドル位置は高めで、窮屈さを感じさせないライディングポジションが予想されます。

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用意されるカラーリングは、ブラック、シルバー、イエローの3色。フル充電に必要な時間は約6時間。バッテリー容量は72V100Ahです。

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片付ける、保つ・・・という意味の車名が示すとおり、「フェイクタンク」部はヘルメットなどを収納できるトランクスペースになっています。ICE(内燃機関)車に必須の装備である燃料タンクが不要な2輪EVは、このような収納部を設置しやすいのも設計上のメリットでしょう。

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21世紀に入ってから、ICEの小排気量車が欧米や日本で設計され、製造コストの安いアジア圏で生産される流れが定着して久しいですが、電動バイクについても低電圧(48V)のLe3-A1(125cc相当)以下のモデルについては同様の手法で生産されることになるのでしょう。高電圧の部類に入るスタッシュについて、どのように生産されるのかは公表されていませんが、おそらくVmotoグループの他機種同様、生産は中国が担うと思われます。

Super Soco各車は、日本ではXEAM(ジーム)が正規総代理店として取り扱っていますが、C-クリエイティブとの初のコラボ作であるスタッシュの欧米での販売がスタートしたら、ぜひ日本でも販売して欲しいですね。期待しましょう!

文:宮﨑健太郎(ロレンス編集部)

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