コンパクトで軽快なスポーツネイキッドとして幅広い層のライダーから支持されているヤマハのMT-07が大きく進化しました! 兄貴分のMT-09を思わせるファミリーフェイスを採用、電子制御スロットル・YCC-Tを新採用し、先にMT-09に導入されたY-AMTを搭載するグレードも用意。フレームは新設計、フロントフォークも倒立となるなど、充実のモデルチェンジとなっています。早速その詳細を見ていきましょう!

バイファンクショナルLEDヘッドライトで“09顔”に変身!

画像: YAMAHA MT-07 欧州仕様・2025年モデル 総排気量:689cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒 シート高:805mm 車両重量:183kg(MT-07 Y-AMTは186kg)

YAMAHA MT-07
欧州仕様・2025年モデル

総排気量:689cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒
シート高:805mm
車両重量:183kg(MT-07 Y-AMTは186kg)

新型MT-07をひと目見て、もっとも印象的なパートはフロントマスク。新型は兄貴分のMT-09同様の、精悍なフロントマスクを採用、シリーズ共通のイメージを与えられるとともに、シャープでモダンなイメージを演出しています。

画像1: バイファンクショナルLEDヘッドライトで“09顔”に変身!

ヘッドライトは中央にある、超小型のバイファンクショナルLEDヘッドライト。これはMT-09やXSR900GPなどに採用されているのと同タイプ。その下、左右に配置されたLEDポジションランプが醸し出すツリ目が、このバイクのスポーティさと走りのダイナミックさを予感させますね。

画像2: バイファンクショナルLEDヘッドライトで“09顔”に変身!

テールランプも新作とされました。ちなみにハンドルは従来型より18mmワイドになり、22mm低く、9.3mm手前にセットされており、ステップは10mm低くなっているそうです。シート高は805mm。まだ実車にまたがったわけではありませんが、ライディングポジションや足つき性の向上に期待できそうな内容となっています。

待望の電子制御スロットル採用、Y-AMTも導入!

画像1: 待望の電子制御スロットル採用、Y-AMTも導入!

メカニズム面でのハイライトは、なんと言っても次世代トランスミッション・Y-AMTの導入でしょう。MT-09に初採用された際、ヤマハは「近い将来700ccモデルにも」とアナウンスしていましたが、予想よりもはるかに早く導入されました。あと、マニュアルミッションのスタンダードも含む全車にアシスト&スリッパークラッチが新採用されたのも嬉しいポイントです。

画像2: 待望の電子制御スロットル採用、Y-AMTも導入!

Y-AMTは、クラッチ操作と変速、それぞれの操作をアクチュエーターを使って自動で行なうことでAT、MT両方が楽しめるという革新的なトランスミッション。変速は左スイッチボックスにあるシーソースイッチでのみ行なう方式で、クラッチレバーやシフトペダルを持たないのもMT-09のY-AMT車と同じ。当該排気量の車両を運転できるAT免許があれば乗れるのも同じです。ちなみにモードはマニュアルモードと2種類(D、D+)のATモードを用意。これもMT-09のY-AMTと同じです。

画像3: 待望の電子制御スロットル採用、Y-AMTも導入!

ちなみに、このY-AMTモデルの設定に合わせて、スロットルはついに電子制御となり、YCC-Tが採用となりました。自動で変速を行なう際、特にシフトダウンを行なう際に自動でブリッピングを行なうなど、スムーズで効率のいい変速のアシストをしてくれるので、こうしたAMTには必需品なのですが、ついにMT-07にも採用された、というわけです。

画像4: 待望の電子制御スロットル採用、Y-AMTも導入!

エンジンは排気系やエアクリーナーボックスを見直し、最高出力こそ従来型と変わっていませんが、サウンドがより官能的になったのだとか。タンクカバーに開けられたこのスリットも、ライダーに心地いいサウンドを聞かせるためのチューニングの一環のようです。乗るのが今から楽しみですね!

倒立フォーク新採用、メーターも新型に進化!

画像1: 倒立フォーク新採用、メーターも新型に進化!

新型MT-07は装備面もかなり充実しました! フレームは単体重量こそ14.8kgで従来型と同じですが、ねじれ剛性を約13%向上させた新作で、フロントフォークもΦ41mmの倒立を採用。ブレーキキャリパーもラジアルマウントとなり、足まわりのグレードが飛躍的に高まっています。

画像2: 倒立フォーク新採用、メーターも新型に進化!

普通なら、こうした装備の追加は重量増を招きがち。実際、この新型MT-07でも、通常であれば4.5kgほどの重量増となるところなのですが、前後ホイールをMT-09にも採用されているスピンフォージド製法のものとして480g軽量化したり、トリプルクランプをアルミ製の軽量なものとしたり、ボディパーツの重量もトータルで600gほど減らしたりするなどして、なんとスタンダードでは従来型より1kg軽い183kgにダイエット。Y-AMT搭載車でも186kgに抑えています。

画像3: 倒立フォーク新採用、メーターも新型に進化!

メーターは5インチのカラーTFT。前モデルでもメーターは5インチのカラーTFTでしたが、Y-AMT車の設定などに合わせて表示内容とデザインを一新しています。ライディングモードはストリート、スポーツ、カスタムの3つを用意、トラクションコントロールは2段階。Y-AMT車にはクルーズコントロールも標準装備され、ツーリング時の快適性は相当高そうです。スタンダードのクイックシフターはオプション扱いとなっています。

カラーは3色、国内導入が待ち遠しい!

画像: アイスストーム

アイスストーム

画像: アイコンブルー

アイコンブルー

画像: テックブラック

テックブラック

新型MT-07のボディカラーはスタンダード、Y-AMTともに共通の3色。アイコンブルーとテックブラックはおなじみの2色ですが、今回グレーの車体と淡いブルーのホイールが清涼感を感じさせるアイスストームを新色として採用。これは人気の出そうなカラーです。現時点では仕向け地や価格などの情報は未定ですが、日本で発売されないはずがない! ということで今後の展開に注目しましょう。さらなる詳細は月刊『オートバイ』1月号でたっぷりご紹介しますのでお楽しみに!

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新型MT-07のスペック

全長×全幅×全高2065×780×1110mm
ホイールベース1395mm
最低地上高150mm
シート高805mm
車両重量183kg(Y-AMTは186kg)
エンジン形式水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒
総排気量689cc
ボア×ストローク80.0×68.6mm
圧縮比11.5
最高出力73.4PS/8750rpm
最大トルク6.9kg-m/6500rpm
燃料タンク容量14L
変速機形式6速リターン
キャスター角24°20′
トレール量93mm
ブレーキ形式(前・後)Φ298mmダブルディスク・Φ245mmシングルディスク
タイヤサイズ(前・後)120/70ZR17・180/55ZR17
※諸元は欧州仕様車

新型MT-07のプロモーションビデオ

画像: Yamaha Motor Europe - YouTube www.youtube.com

Yamaha Motor Europe - YouTube

www.youtube.com

新型MT-07のフォトアルバム

レポート:松本正雅

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