オートバイ杯をはじめ、日本国内行われている二輪ジムカーナ。
戦後に在日米軍などによって伝えられた外来の競技だが、
さまざまな試行錯誤を経て日本独自のスタイルが確立されたものだ。
しかし近年、この日本式の二輪ジムカーナが海外でも注目されるようになり、
ヨーロッパや東南アジアの各地で大会が開催されるまでになった。
そんな海外でのジムカーナ、マレーシアで2月に開催された
「MOTACK - Malaysian Motorcycle Time Attack Round 1」に、
JAGE・A級でオートバイ杯の2014年SB級チャンピオンの小崎選手と、
同じくC1級の高嶋選手が日本から参戦。
小崎選手から届いた参戦レポートをお届けしよう。
以前にもベトナムのジムカーナ大会への招待を受けたのに、
タイミングが合わず参戦できず悔しい思いをしました。
今度は「マレーシアの大会にぜひ!!」と声をかけてもらったので
高嶋選手と行ってきましたマレーシア!
この大会、クラス区分は排気量別の5クラスに、
ドゥカティのみの特別クラス2つという、計7クラスがあって、
各10〜20台が集まるという盛況なエントリー。
クラスが違えばダブルエントリーが可能とか、出走順がフリーとか、
さらにペナルティに関する規定など、
オートバイ杯など日本の大会と違う所が一杯。
走っているマシンは日本の4メーカーをはじめ、
KTM、トライアンフ、ドゥカティで走るライダーもいる。
車種もモタードやスーパースポーツから、ネイキッド、
さらにスクーターまで、ジャンルも排気量もさまざま。
タイヤは日本の大会のようにハイグリップタイヤを使う選手は少なく、
ほとんどはノーマルタイヤで走っているようでした。
日本と違うといえば、会場は街中のショッピングモールの駐車場!
騒音はそれほど問題にならないらしい…
そして、路面はなんとアスファルトではなくグリップの低いコンクリート。
滑りやすいペイント部分も多いですが、おかまいなしにコース設定されてます。
日本ではあり得ないスリッピーなコンディションにちょっとビビリましたが、
はるばる日本から呼ばれてきたJAGEのA級ライダーで
しかもSBチャンピオンなんですから、もちろん勝つ気満々ですよ。
とはいえ最大の問題はマシン。日本ではZX-10Rで走ってますが、
当然マレーシアに持ち込めるわけもないので借りるしかありません。
2クラスにエントリーした1台はKX450Fモタード、こちらリアタイヤが3年前製造…。
もう1台は現地のディーラーから乗ってほしいと頼まれた
トライアンフの新型ストリートトリプル、ただしノーマル。
いつもはNSRの高嶋選手もドノーマルのKTM390デューク。
これは厳しい戦いになりそうだと思ってたら、
大会当日の朝、会場に行くと現地のライダーが練習をしてる。
しかも本番コースを自由に! えーっ、そんなことできるの?
結局日本組は2人共自由練習無しでぶっつけ本番。大丈夫かなコレ…。
(小崎弘敬)