本誌のレギュラー企画「辻本聡のキャンプやろうぜ」取材に行ってきました。今回もひとつ、テーマを持って、関東近辺をぐるっとひと回りしてきたんですが、詳細は4/1発売のオートバイ5月号をご覧ください、ってことで写真を1カット、チラ見せです(笑)。
本題はここから。その取材帰りに、たまたま立ち寄ったご飯屋さんで、辻本さん、どっかに電話。
「お、店おる? そか。いま近くやから寄るわ」
――ん? 辻本さん、どっか行くの?
「うん、ここ近くやからタケんとこ寄って行こうか」
タケ、って辻本さんが呼ぶのは、おなじみ「ブライトロジック」の竹中 治さんのこと。そうか、ここブライトロジック近いもんな。じゃぁ帰りに寄りましょう。
もはや説明の必要も要らないかもしれませんが、辻本さんと竹中さんっていうのは、辻本さんが現役ライダーとしてヨシムラに在籍していた時代のライダー+メカニックの名コンビ。竹中さんは81年ヨシムラ入社、辻本さんは84年末にヨシムラに加入。
ヨシムラでいっしょにレースを戦っていたのは、辻本さんが全日本TT-F1チャンピオンを2年連続で獲った85年から2年間と、アメリカでケガしちゃったAMAスーパーバイクの87年シーズンあたま。けれど、それからもこのコンビはずっと続いています。横から見ていたら、このふたりめっちゃ仲いい兄弟で、辻本さんがお兄ちゃん、竹中さんが弟さん。兄は弟のこと、弟は兄のことが大好きなのね(笑)。辻本さんは竹中さんのことを「オレのいちばんのファンや」っていうけど、横から見てたら辻本さんだって、竹中さんのいちばんの理解者じゃんか(笑)。
竹中さんは、辻本さんの地元・横須賀に「近所の日帰り温泉にしょっちゅう来よる」(辻本さん)ほど会っているらしく、店に行っても、特になんかやるわけではない、今日のロケのこと、近況を報告。もちろん、このコロナウィルス渦のことも話したんですが、ま、それも本誌で少しお話します。
竹中さんとコロナ渦といえば、中止されてしまった東京モーターサイクルショーですね。もちろん、ブライトロジックとして、いつものように展示車を制作、完成させていたそうなんですが……。
「そうなんだよ、発表する機会なくなっちゃったね」と竹中さん。
えー、じゃぁ見せてくださいよぉ、とお願いすると、ふたつ返事でOK! あれ? そんなカンタンに(笑)。
そして、見せてもらったのがコレ。詳細は次号「ヘリテイジ&レジェンズ」5月号(モーターマガジン社刊・3/27発売)に掲載される予定です。
それにしても、辻本さん60歳(還暦おめでとうございまーす)、1歳2学年下の竹中さんとずーーーっとバイクの話。竹中さんが作った、上写真のカタナの話、ほかの製作車に、辻本さんの今の愛車ハーレーのこと、そして店に隠し持ってるもう1台のこと、昔話にライディング論に、次どこツーリングに行くか、なんてこと。ちょっと寄る、が何時間ジャマしてたんだか(笑)。
いいなぁ、こういうオトナなバイク仲間――そんなこと考えたロケ帰りでした。
さ、仕事仕事。締め切り中だぞ、おれ。
写真・文責/中村浩史