ドゥカティ パニガーレV4Rが日本初ポールポジションを獲得

画像: 公式予選からレースさながらのバチバチな走りを見せた#3水野、#1中須賀

公式予選からレースさながらのバチバチな走りを見せた#3水野、#1中須賀

全日本ロードレース第5戦もてぎ2&4は8/24(土曜)に公式予選が終わりました。
オートバイのロードレース最高峰の「JSB1000」クラスと、4輪のトップフォーミュラ「スーパーフォーミュラ」が1枚のチケットで見られるもてぎ2&4。
オートバイの開催はJSB1000だけなので、タイムスケジュールは余裕余裕。きょう土曜の走行は12:45から40分間の公式予選のみで、あす日曜は08:30から20分間のウォームアップ走行、それに12:40から20周の決勝レースだけです。

こちら→https://www.autoby.jp/_ct/17716745に戦前レポートをを載せたように、この大会の注目は水野涼(ドゥカティチームカガヤマ)じゃないか、という見立てが、まずは公式予選で的中です。
もてぎ上空に不穏な雲が広がる中、お昼からの40分間の公式予選はドライコンディションで進行。各ライダー、きのう金曜のフリー走行を経ての公式予選で積極的に周回を重ねていたのが印象的でした。約半数のライダーが鈴鹿8耐明けというレースで、まずは耐久仕様からスプリント仕様に戻したマシンでのフィーリングを掴むのが重要な一戦です。

画像: 菅生レース2に続いての2連勝を狙う岡本 「時々、センパイに勝つ」から脱却しなきゃ

菅生レース2に続いての2連勝を狙う岡本 「時々、センパイに勝つ」から脱却しなきゃ

中でも周回しまくっていたのは岡本裕生(ヤマハファクトリーレーシング)。予選時間開始早々からまわりのライダーをまるで気にせずに周回を重ね、フロントロー予選3番手を獲得しました。
40分の公式予選、使用できるタイヤは2セットなので、開始からまず走り込んで、ラスト10分くらいでアタック用に新品タイヤに履き替え、が常套手段なんですが、岡本はそのペースもお構いなし。この予選で、いちばん周回を重ねたライダーのひとりでした。ちなみに金曜のフリー走行でも、岡本がトップタイム、2番手がチームメイトである、ここまでのポイントリーダー中須賀克行でした。

画像: 予選だってわかってる?ってほどバチバチの走行を見せていたのが#32野左根と#1中須賀でした

予選だってわかってる?ってほどバチバチの走行を見せていたのが#32野左根と#1中須賀でした

その岡本を抑えて2番手につけたのは野左根航汰(AstemoホンダドリームSIレーシング)。千葉出身の野左根は、ここもてぎがいわばホームコース。今シーズンから日本復帰、ヤマハからホンダへマシンをスイッチしましたが、ヤマハファクトリーレーシング在籍時代には、先輩ライダーである中須賀克行をたびたび負かしたのも、このもてぎですしね。
野左根は今シーズンからホンダCBRに乗り換えて、これが6レース目。乗り込むたびにぐんぐんタイムを上げてきています。

そしてポールポジションを獲得したのが水野涼でした。水野は、同じく、ここモビリティリゾートもてぎを舞台に行なわれた第2戦で、レース2でポールポジションを獲得していますが、2レース制で行なわれた第2戦は、ベストタイムでレース1のポールポジションが、セカンドベストタイムでレース2のポールポジションが決まる中、このレース2でのポールを獲得。だから、厳密にはトップタイムじゃなかったんですね。

画像: だんだん日本で走っているのに慣れて来ちゃいましたが、ドゥカティワークスマシン、パニガーレV4Rです

だんだん日本で走っているのに慣れて来ちゃいましたが、ドゥカティワークスマシン、パニガーレV4Rです

「今回はレース前の事前テストがなかったんで、金曜と今日、レース想定のタイヤ選択だったりロングランをしていたんですが、その中で予選前半、レースに使う想定のタイヤで47秒台のタイムが出ていたので、すごい自信になりました。それでポールが獲れたのはうれしいです。金曜よりポンと1秒くらい上がりましたし」と水野。

ロングランというのは、柔らかめのタイヤでタイム出しをするより、決勝で使う予定の硬めのタイヤで決勝レースに近い周回をする、ってことで、ここでポールタイムの47秒7というポールタイムが出せていたんですね。
「やっぱり8耐を走ったことで、マシンへの理解が進んでいるし、あのバイクに自分の走りがどんどんマッチしているかんじ。もてぎは20周、ちょっと長丁場ですけど、金曜と今日でそれに近い周を走れたし、そんなに不安はないですね。スタートもポールポジションから出るので、自信をもって挑みたい。状態はすごくいいです、ここまで新しいバイクで、いいところを走っても一歩届かない、ってレースしかできていないので、まずは1勝目を目指したいし、自分のレースがきちんとできれば、あしたは優勝できるんじゃないかな、と思います」

あれれ、優勝宣言出ちゃった! 普段は決して大きなことを言わない、現状をきちんと認識したうえでコメントを発する水野にしては珍しい優勝宣言です。

画像: 決して大きなことを言わない水野が自信に満ち溢れていましたね

決して大きなことを言わない水野が自信に満ち溢れていましたね

「耐久仕様からスプリントに戻して、バイクが自分のイメージした動きとちょっと違ったんで、データをもう一回見直して、菅生のレース2以降と8耐で掴んだものを入れ込んでの今日の予選でした。いい予選だったな、って。菅生のレース2で岡本(裕生)君の後ろを走ってレースをしたことが大きかった。今のマシンの制御を、あぁこうやって乗ればいいんだ、って発見できましたからね」

いよいよ明日は決勝日。全日本ロードレース後半戦のスタートで、水野と野左根にとっては鈴鹿8耐を経ての一戦、岡本と中須賀にとっては8耐は出なかったけど、ひさびさの実戦、というレース。もちろん、珍しく予選2列目4番手に終わった絶対王者がこのまま終わるとは思えませんけどね。

ちなみに、あす日曜はちょっとお天気が不安定。きょう夕方も、集中豪雨と落雷で予定されていたイベントスケジュールが中止になっちゃったほどでしたから、あすも安心はできませんね。

そういや、パニガーレV4Rで雨って??
「いや、菅生の事前テストで、最終日にウェット走行しましたけど、ぜんぜん平気でした。ペースも悪くなかったし、あのバイクの雨データは、サーキットは違ってもきちんとあるんで、雨でも晴でも自信はあります。あした降るかもしれないなら、今日も降ってくれて、ちゃんと準備したかったですけどね」(水野)

うーむ、この自信。決勝もなにかが起こりそうな気がします!
ちなみにもてぎで現地観戦できない、という方はMFJの公式Youtube番組「motoバトル」で観戦できますよー! www.youtube.com/@motobattlelive

画像: ドゥカティ パニガーレV4Rが日本初ポールポジションを獲得

写真・文責/中村浩史

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