3連勝の久川に強敵出現!

第5戦もてぎ2&4がJSB1000クラスのみの開催だったことで、6月中旬の第4戦・筑波大会以来のレースとなったJP250クラス。國井と阿部の連勝が続くか、というST1000/600クラスや、ドゥカティ・パニガーレV4Rの初優勝達成となったJSB1000クラスに注目が集まりますが、JP250もオートポリス大会を含めて残り3戦ということで、いよいよシリーズチャンピオンもちょっと気になってまいりました。

画像: 事前走行から#21岡田陽大が好ペース! 前戦失格、前前戦降着ののち、3度めの正直を!

事前走行から#21岡田陽大が好ペース! 前戦失格、前前戦降着ののち、3度めの正直を!

ここまでJP250クラスは、開幕戦もてぎ→第2戦菅生→第3戦筑波と3レースを終わって、国際ライセンスクラスは久川鉄平(bLUcRU Webike チームNORICK)が3連勝。ランキング2番手には土岩直人(SHINRIDING SERVICE)が7位/2位/2位で49P、ランキング3位に飯高新悟(KIJIMA KISSレーシングチーム)が2位/3位/4位で49P、中沢寿寛(iファクトリー&Mガレージ)が3位/4位/5位で40P、小池亜久里(ランドスケープレーシングチーム)が9位/7位/3位と、ここまでがランキングTOP5。残り3レースということで、チャンピオン争いに注目が出始める一戦となったわけです。

画像1: 3連勝の久川に強敵出現!

公式予選は、このオートポリス大会にスポット参戦する石井千優(SDG Nプランレーシング)。石井は23年シーズン、アジア選手権AP250クラスに参戦したのを区切りに、今シーズンのフル参戦はなし。でもつい先日、モビリティリゾートもてぎの「もて耐」にNプラン製作のBMW G310Rで参戦したり、一線を退きつつレースを楽しんでる――そんな感じです。

その石井にポールを奪われたものの、予選2番手につけたのは岡田陽大(bLUcRUアケノスピード)で、岡田はウィークに入っての事前走行でもトップタイムをマーク! 前戦・筑波大会では、他選手と接触したことが危険行為ととられ、失格してしまっていましたが、トップ争いをひっかきまわすスピードの持ち主です。そういえば菅生大会でも、6位くらいでフィニッシュしたものの、イエローフラッグ掲出区間での追い越しでペナルティを取られ、18位フィニッシュとなっていたライダーでした。
しかし、そのスピードはホンモノ! 岡田陽大(ひなた、って読みます 16歳)このオートポリス大会でも、筑波大会同様、トップグループでイキのいい走りを見せてくれました。

画像: ホールショットは#32小室 赤旗中断からのリスタートでもホールショットを獲りました!

ホールショットは#32小室 赤旗中断からのリスタートでもホールショットを獲りました!

スタートで飛び出したのは、予選2列目4番グリッドからの小室旭(サニーモトKTM JP250チーム)。岡田が続き、3番手には予選3番手の齊藤太陽(SDG Nプランレーシング)、ポールシッターの石井千優、J-GP3とダブルエントリー中の飯高が続き、岡田がトップに立ちながら、この5台が早々とトップグループを形成。

しかしこのオープニングラップで、なんとここまでランキングトップの久川と、ランキング2位の土岩が転倒し、レースは赤旗中断からのリスタート。映像には残っていないんですが、カラんだというより、久川が転んで、土岩を巻き添えにしてしまったようでした。

画像: #21岡田がすぐにトップへ #32小室、#33齊藤、#26久川らがトップグループを形成します

#21岡田がすぐにトップへ #32小室、#33齊藤、#26久川らがトップグループを形成します

リスタートして周回数かわらずの10周のレースでは、またも小室がホールショットを奪い、岡田、齊藤が続き、その後ろにマシン修復を終えてリスタートできた久川。レースは、中断前と同じように、岡田が小室をパスしてトップに浮上します。

岡田と小室のトップ争いは、コースの区間によって速い場所が違い、ストレートで伸びるKTMRC390、インフィールドで速い岡田のYZF-R3といった様相。オートポリス名物の、コース後半の上り勾配区間は岡田がグイグイ加速していきます。

画像: レース中盤は#21岡田、#33齊藤、#32小室がトップ争い

レース中盤は#21岡田、#33齊藤、#32小室がトップ争い

トップ争いは、齊藤、岡田、小室とかわるがわる顔ぶれが変わる抜きあいで、集団に野村唯人(MTR+SHIN RIDING SERVICE)も加わりトップに立つ場面もありながら、久川、石井、飯高を入れての7台集団。周回が続くにつれて、岡田と小室がレースを引っ張る展開となっていきます。

メインストレートでたびたびトップに立つ小室、インフィールドで仕掛けてパッシングする岡田。特に岡田は、誰かに抜かれるとすぐに抜き返すアツい走り! 岡田、小室、野村の3人がバトルするものだから、すぐに後方も詰めてくる接戦となっていきます。

画像: レース中盤、7台のトップ集団後方に#26久川、#27石井、#73飯高

レース中盤、7台のトップ集団後方に#26久川、#27石井、#73飯高

レース終盤には岡田が集団を引っ張り、小室が続いて、久川が3番手に浮上するなか、ファイナルラップに入ると、小室がトップで1コーナーへ! すぐに抜き返したい岡田を抑えて小室がトップを快走すると、ジェットコースターストレートへ向かう第2ヘアピンで岡田が小室をパス! 終盤にはちょっとラインがワイドになった小室のインを刺して久川が2番手へ。そのまま岡田がトップで今シーズン初優勝、2位に久川、小室は3位でフィニッシュしたレースとなりました。

画像: AP大会で目立った一台! 並列4気筒の快音を響かせてインタークラス6位入賞した太田達也 この25R、速いッ!

AP大会で目立った一台! 並列4気筒の快音を響かせてインタークラス6位入賞した太田達也 この25R、速いッ!

これで久川は3戦フルポイント75Pに、今回の2位の20Pを加えて95P。ランキング2位の土岩は、レースリスタートで出走できずノーポイント、ランキング3位の飯高新悟は国際クラス5位で11Pを加えて60P。これでランキングトップは久川=95P、ランキング2位に飯高=60P、ランキング3位に土岩=49Pとなり、残る2戦で最大50P獲得できるため、チャンピオンの可能性は久川と飯高が残るのみ、ということになりました。

画像: インタークラスは左から2位久川、優勝した岡田、3位の小室

インタークラスは左から2位久川、優勝した岡田、3位の小室

画像2: 3連勝の久川に強敵出現!
画像: 優勝した岡田とアケノスピード代表、稲垣誠 「筑波と菅生でやらかしちゃってたから、今日は何事もありませんように!っていうレースだったんですよー」(稲垣)

優勝した岡田とアケノスピード代表、稲垣誠 「筑波と菅生でやらかしちゃってたから、今日は何事もありませんように!っていうレースだったんですよー」(稲垣)

画像: ナショナルクラスは左から2位野村、優勝した齊藤、3位の植月

ナショナルクラスは左から2位野村、優勝した齊藤、3位の植月

次戦・岡山大会は土岩の地元。もうひと波乱、ありそうです^^

写真/小縣清志 中村浩史 文責/中村浩史

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