今年もアプリリアRSV4で!
日本唯一のアプリリア・ユーザーチームとして全日本ロードレースに参戦して3年目になる「Team TATARA aprilia」が、2025年シーズンのチーム体制発表会を開催しました。2024年はJSB1000クラスで新庄雅浩がランキング25位、ST1000クラスの和田留佳がランキング10位と、決して望み通りの結果が得られたわけではありませんでしたが、2025年は心機一転、新しい体制でST1000クラスにのみ参戦すると発表されました。
ライダーは、和田が継続参戦で、チームメイトには芳賀瑛大(あきと)を起用。2000年生まれの和田と2002年生まれの芳賀という若いチームで再出発を図ります。
「24年シーズン、新庄はランキング25位に終わりましたが、大事なところでケガをするなどコンディションが万全ではなく、まだまだ彼のポテンシャルはこんなものじゃない、と思っています。シーズン後半に上り調子になってきて、最終戦で自己ベスト。マシンがいい感じに仕上がってきたところでシーズンが終わってしまったのが残念でした。ST1000の和田に関しては、コンスタントにトップ10に入ってくれて、25年シーズンはもうひと伸びすることを期待してます」とTeam TATARAのマネージャー、井上哲悟さん。
さらに新加入の芳賀は、その苗字でもわかるとおり、芳賀紀行を父に持つニトロジュニア。23歳になったばかりだが、芳賀ファミリーがイタリア在住時にレースデビューし、レースデビューはイタリア選手権SS300→SS600クラスというサラブレッド。まだまだ全日本ロードレースでの実績はありませんが、ここで実力が開花するチャンスでもあります。
そして、このTeam TATARAの新しいところは、レーシングチームでありながら、その「先」と、そこに至るまでのステップも用意しているところでしょう。
その「先」とは、アジア選手権への出場で、チームのエンジニアでもある宇井陽一がアジア選手権のマネジメントも手掛けていることもあって、活躍次第でアジア選手権への参戦も視野に入れていること。さらにイタリア選手権へも、アプリリアのマシンマネジメントで交流のあるM2レーシングとジョイントしてのスポット参戦の可能性があるのだといいます。
そしてチームのサポート組織として、ライディングアドバイスのサービスを行なっていること。これは、サーキットに同行してのマンツーマン・ライディングコーチ「OROCHIパーソナルコーチングサービス」、さらにコース貸し切りでの「基礎練習会」や、aprilia RS660の「レンタルサービス」と多段階に分かれていて、まずは基礎練習会に参加する→RS660レンタルでサーキットランをしてみる→さらにスキルアップを狙ってパーソナルコーチを受ける、というステップを踏むことができるのだ。
サーキットを走ってみたいけどどうしたらいいかわからない、サーキットランの経験はあるけどレースにも出てみたい――というニーズに対応できる、レーシングチーム集団なのだ。
「昨年からコーチングサービスのコーチとして参加させてもらっていますが、基礎からガッチリやりますよ! ただ経験を積むだけじゃなくて、どうしたらタイムが縮むのか、どうやったらバイクが曲がるのか、どういうポイントでタイムを削って行くのかを、体験的に科学的に教えることができると思います」というのは、EWC世界耐久選手権に「チームエトワール」からフル参戦する渡辺一樹。さらに全日本ロードレースのトップライダーも、コーチサポートに就くことがあるのだという。
さらに24年からはチームのワークショップも筑波サーキットちかくにオープンし、レーシングマシン製作や保管サービスにも対応。
サーキットランをしたいという思いがあれば、ゼロスタートからサポートしてもらえるのがTeam TATARAの活動なのだ。
2025年、サーキット走り出してみる?
問い合わせ Team TATARA https://tatara-jp.com
OROCHIパーソナルコーチングサービス TEL:03-6806-1854
RS660マシンレンタル/ワークショップ TEL:0297-21-6355
<写真・文責/中村浩史>