少年院からの脱走時に使用された、革新的な車体を持つレーサー
1898年創業という、イギリスの老舗オートバイメーカーであるノートンは、その長い歴史の初期の段階から、レース活動に力を入れてきたメーカー。そんなノートンの栄光に彩られたレース史の中でも、1950〜60年代を支えることになった名車がマンクスだった。
そのルーツは、現在まで続くロードレース世界GPの記念すべきスタートとなった1949年のマン島TT500ccクラス、H・ダニエルの手で勝利したノートン製の単気筒レーサーだ。1947〜48年にも同クラスを制覇していたノートン単気筒レーサーは、この3連覇を記念して「マンクス」と呼ばれるようになる。
1950年になるとマンクスは、ノートンの代名詞ともなったフェザーベッドフレームを得て素晴らしいハンドリングを獲得、G・デュークのライディングで世界GP500ccクラスチャンピオンとなると、1951年には500cc・350ccのダブルタイトルを獲得して世界GP初期を代表するマシンとなる。
これ以後もマンクスの活躍は続き、1955年のワークスチーム撤退後も1962年までプライベーター向けにマシンを生産。多気筒・高出力のイタリア勢、日本勢が猛威を奮うようになった1960年代後半まで、非力な単気筒エンジンながらも優れたトータルバランスで対抗し続けた。
ワイルド7にも500cc版のマンクス30Mが第1章「野性の七人」で、飛葉が少年院から脱走するシーンで登場。特徴的な形状のスクリーンなど再現度は高く、細部にまでこだわって作画されているのが分かる。
《INDEX》
●「THE ART GALLERY」
~カラー生原画で愉しむ あの名シーンが蘇る!~
●「ワイルド メンバーズ」
~ヒーロー&ヒロインの特技&特徴を徹底解説~
●「ワイルド対談 完全ノーカットバージョン」
~望月三起也 × 東本昌平~
●「MACHINES of WILD」
~飛葉CBからユキのドゥカティまで~
●「GUNS of WILD」
~ウッズマン、パイソン、重機関銃を網羅~
●「CARS of WILD」
~メンバー&悪党の4輪カタログ実車版~
●「家族が語る望月三起也」
~アトリエで聞く先生の想い出~
●「悪党図鑑」
~最凶&最悪のワースト7決定!~
●「殉職のワイルド」
~鮮烈な印象を残した隊員たちの最期の瞬間~
●「植物園の決闘」
~伝説のエピソードをカラー生原稿で!~
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望月三起也先生の「ワイルド7」。
人生の美学、仲間と友情、粋と艶、逆境と逆襲、ガン&マシン、スピード&スリル、クール&ホット、そして、男の死に様。その全てを描き切った、永遠不滅のマスターピース。
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