これからの季節、キャンプ・ツーリングの楽しみのひとつが、キャンプ場での焚き火。星空の下、焚き火の明かりで照らされた愛車はいっそう美しく、愛おしく思えるものですよね。焚き火は眺めているだけでも心が和み、開放的な気分が味わえるものですが、どうせなら野外料理にも活用して、ワイルドな夜をより楽しんでみてはいかがでしょうか。
「トライポッド」を焚き火と組み合わせる
「トライポッド」とは、焚き火の上に鍋や飯盒、ダッチオーブンなどを吊るすフック付きの三脚のこと。吊るす高さが調節できるので、火加減が自由。低く吊るして焚き火に近づければ強火になるし、鍋料理が完成したら高く吊るして弱火にし、保温状態を保つことも。鍋ではなく、焼き網を吊るして、遠火で肉や魚を焼くこともできます。
筆者はDUG「トライポッドDG-0104」を使用していますが、これは収納時に60×390mmと超コンパクトなところがツーリング・ライダー向き。9本のアルミ製の棒をネジ込んで組み立てるだけで、高さ795mmのトライポッドが完成します。ただしこの高さだと、直火の焚き火にはちょうどいいのですが、焚き火台と組み合わせて使うにはやや脚が短い感じ。なので足りない分の脚を追加しようとホームセンターでネジ径8㎜の寸切りボルト(別名「長ねじ」、「全ねじ」とも)285㎜と、同じく8㎜の長ナットをそれぞれ3個ずつ購入し、そもそも「3本継ぎ」だった「DG-0104」の脚を「4本継ぎ」にアレンジして使用しています。
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トライポッドは耐荷重に注意!
DUGの「トライポッドDG-0104」はアルミ製なので軽いのが利点なのですが、耐荷重は約5㎏と、重いものは吊るせません。サイズが10インチ・クラスのダッチオーブンは、本体だけで5㎏を超えるものがほとんどですので、対応は不可。無理に重いものを吊るすと、トライポッドが倒れて危険です。しかも筆者の場合、ホームセンターの寸切りボルトを追加してアレンジしたものですから、耐荷重がどう変化したのか分かりません。トライポッドが倒れたりした際にやけどを負う可能性もありますから、この記事を参考にお使いになる場合は、自己責任でお願いいたします。
さて、「トライポッドDG-0104」に、ユニフレームの焚き火台「ファイアスタンドⅡ」を組み合わせたのがこちら。吊るしている鍋はステンレス製で、メーカーは不明ですがアウトドア用品店で購入したものです。
手軽でおいしいアルミホイル包み焼き
トライポッドがなくても、焚き火料理は楽しめます。簡単なのは、アルミホイル包み焼き。じゃがいもやサツマイモ、鶏の手羽先など、お好みの材料をアルミホイルで包み、焚き火の燠(おき)の熱でただ焼くだけ。じゃがいもやサツマイモは洗って、濡れたままの状態でアルミホイルに包みます。手羽先などは塩・コショウを軽く振ってから包みましょう。慣れてくれば、ピザ用チーズを加えたり、香草を添えたりとアレンジすることも。
蓋つきのスキレットで旨みを引き出す
焚き火の炎が落ち着いたら、炭火のような燠(おき)ができます。こうなれば鋳鉄製のスキレットも直接くべることが。ただし風が吹くと灰が飛ぶので、料理に灰がつかないよう、蓋つきのスキレットを使いましょう。鋳鉄製のスキレットは鍋肌に厚みがあるため蓄熱性が高く、焼き上がった料理が冷めにくい点も、秋冬の寒い季節にうれしいところ。厚切りベーコンならば、じっくりと焼くことで脂が染み出すので、スキレットに油を引かずに済みます。缶詰のコーンも一緒に焼けば、ベーコンの脂の旨みと塩分で、ほどよい味付けに。
焚き火料理は、火のそばで調理するので夏は不向き。ちょうど今ごろのように、寒い季節だからこそ楽しめる調理法です。豪快なようでいて、実は絶妙な火加減が大切になってくる、焚き火料理。貴方もぜひチャレンジしてみては!?