イギリス・バーミンガムにあるマットモーターサイクルズは、ビンテージカスタムを多数手がけてきたビルダーが「もっと手軽にカスタムバイクを楽しんで欲しい」と興したメーカー。今回紹介する2台は、いずれも125ccで価格もリーズナブル。一体どんなバイクなのか、試乗レポートをお届けします!

モングレルは、ハンドルが低く、グリップ部分の絞り角も小さいため、上半身全体でオートバイを抑え込むようなポジションで、最初は少し戸惑ったが15分ほどで慣れた。

画像: MONGREL 125

MONGREL 125

対してRS-13は標準的なネイキッドのポジション。カスタム感はモングレルの方が強いが、普段使いで楽なのはRS-13だ。

画像: RS-13 125

RS-13 125

約12馬力の最高出力に乾燥重量105㎏の車体だから、キビキビとは言えないが、市街地の足には何ら不満のないレベル。

短めのマフラーからは歯切れのいい排気音が響き、実際の加速や速度以上の元気さを感じる。

しかも、このエンジンは中回転域のレスポンスが良く、高回転まで軽々と回る爽快さも持ち合わせている。ミッションとクラッチの節度もいいし、振動もメカノイズも少ないので、渋滞路から速度域が高い郊外まで乗ってもストレスは感じなかった。

日本車と変わらない扱いやすさで信頼できるエンジンだ。

画像: メーターは、カスタム車でよく見るタイプの小型のものを装備。コンパクトだが、各種インジケーターまで内蔵された、凝ったパーツだ。

メーターは、カスタム車でよく見るタイプの小型のものを装備。コンパクトだが、各種インジケーターまで内蔵された、凝ったパーツだ。

ただ、乗り味にはひとクセもふたクセもある。リアサスのスプリングが硬く、リジットかと思うほど突き上げが大きい。

スポークホイール+ファットタイヤが衝撃を緩和してくれるが、長時間走行は厳しそう。大きなブロックパターンタイヤのRS-13はブロックタイヤ特有のゴロゴロとした感触があり、中間バンク角以上では接地性も薄くなる。

画像: リアサスはどちらもコンベンショナルな2本ショック。イニシャル調整は可能だが、サス自体は硬めのセッティングとなっている。

リアサスはどちらもコンベンショナルな2本ショック。イニシャル調整は可能だが、サス自体は硬めのセッティングとなっている。

全体的にこの2台、90年代後半に大流行したヤマハTW200ベースのカスタム車的な雰囲気と乗り味を持っている。

日本車にはない個性を持ったストリートカスタムとして捉えれば相当魅力的。若いライダーや女性ライダーの支持を集めそうだ。

文:太田安治/写真:南 孝幸、森 浩輔

【主なスペック】
全長×全幅×全高:1960×800×1070mm
シート高:780mm
車両重量:105kg
エンジン形式:空冷4ストOHC2バルブ単気筒
総排気量:124cc
最高出力:12HP
最大トルク:1.02kg-m
燃料供給方式:FI
燃料タンク容量:12L
変速機形式:5速リターン
ブレーキ形式 前・後:ディスク・ディスク
タイヤサイズ 前・後:4.00-18・4.00-18

MONGREL 125 の特徴

画像: モングレルのタンクはサテンブラック、サテンシルバー、グロスグレーの3色の中から選択可能。プレーンで飽きのこない形状だ。

モングレルのタンクはサテンブラック、サテンシルバー、グロスグレーの3色の中から選択可能。プレーンで飽きのこない形状だ。

画像: シートは低扁平のブラウンシートでタックロール入り。クラシックなスタイルによく似合う。テールランプやウインカーはLED。

シートは低扁平のブラウンシートでタックロール入り。クラシックなスタイルによく似合う。テールランプやウインカーはLED。

RS-13 125 の特徴

画像: こちらはロースチールタンクを採用。イギリスの工場で、ひとつずつ職人の手でヘアライン仕上げが施される、手の込んだもの。

こちらはロースチールタンクを採用。イギリスの工場で、ひとつずつ職人の手でヘアライン仕上げが施される、手の込んだもの。

画像: ダイヤモンド柄のステッチの入った、高級感ある仕上げのシート。モングレル同様のブラウンシートも選択可能だ。

ダイヤモンド柄のステッチの入った、高級感ある仕上げのシート。モングレル同様のブラウンシートも選択可能だ。

マットモーターサイクルズ 公式ウェブサイト

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