モングレルは、ハンドルが低く、グリップ部分の絞り角も小さいため、上半身全体でオートバイを抑え込むようなポジションで、最初は少し戸惑ったが15分ほどで慣れた。
対してRS-13は標準的なネイキッドのポジション。カスタム感はモングレルの方が強いが、普段使いで楽なのはRS-13だ。
約12馬力の最高出力に乾燥重量105㎏の車体だから、キビキビとは言えないが、市街地の足には何ら不満のないレベル。
短めのマフラーからは歯切れのいい排気音が響き、実際の加速や速度以上の元気さを感じる。
しかも、このエンジンは中回転域のレスポンスが良く、高回転まで軽々と回る爽快さも持ち合わせている。ミッションとクラッチの節度もいいし、振動もメカノイズも少ないので、渋滞路から速度域が高い郊外まで乗ってもストレスは感じなかった。
日本車と変わらない扱いやすさで信頼できるエンジンだ。
ただ、乗り味にはひとクセもふたクセもある。リアサスのスプリングが硬く、リジットかと思うほど突き上げが大きい。
スポークホイール+ファットタイヤが衝撃を緩和してくれるが、長時間走行は厳しそう。大きなブロックパターンタイヤのRS-13はブロックタイヤ特有のゴロゴロとした感触があり、中間バンク角以上では接地性も薄くなる。
全体的にこの2台、90年代後半に大流行したヤマハTW200ベースのカスタム車的な雰囲気と乗り味を持っている。
日本車にはない個性を持ったストリートカスタムとして捉えれば相当魅力的。若いライダーや女性ライダーの支持を集めそうだ。
文:太田安治/写真:南 孝幸、森 浩輔
【主なスペック】
全長×全幅×全高:1960×800×1070mm
シート高:780mm
車両重量:105kg
エンジン形式:空冷4ストOHC2バルブ単気筒
総排気量:124cc
最高出力:12HP
最大トルク:1.02kg-m
燃料供給方式:FI
燃料タンク容量:12L
変速機形式:5速リターン
ブレーキ形式 前・後:ディスク・ディスク
タイヤサイズ 前・後:4.00-18・4.00-18
MONGREL 125 の特徴
RS-13 125 の特徴
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