イノシシかロケットか、2択のスーパーテスト
スーパーテストは、スキー場に設置された特設コースで実施されます。
会場に到着してまずは下見です。
コースレイアウトは、2人が同時に出走し、コーステープで区切られたそれぞれのラインを抜けたのちにラインが合流して、丸太セクション→タイヤセクション→ゴールという設定でした。
このタイヤが全てを物語っていました。
なかなかの高さ、タイヤ手前に絶妙にいやらしく置かれた丸太、そして塞がれていないタイヤの穴…もしかしたらこのタイヤの穴にハマって生涯を過ごすかもしれない。そんな不安が頭をよぎります。
「なるほど、どうあがいたって俺はここで散るんだ」
晴れ晴れとした気分だったのを覚えています。一緒に下見をした男中田がかつてないほどに暗い表情をしていたのが印象的でした。
スーパーテストの順位によってボーナスポイントが貰え、午前のプロローグのリザルトからボーナスポイントを引く形で翌日の本戦のスタート順に反映されます。
そもそもプロローグでクラス最下層のリザルトを残し、ステアケースを綺麗にクリアするような練習もほとんどして来なかった我々にとっては
ただ単に「見世物になる」だけ
のスーパーテストになります。タイヤに激突しイノシシになるか、タイヤから射出されるロケットになるか…。
全員覚悟は出来ていたと思います。
まさかの男中田と直接対決!?
ゼッケン番号順に出走していくため、自分のパートナーはまさかの男中田。同門対決となりました。
スタートは少し出遅れ、2つ目のコーナーでなんとか巻き返して先に丸太に突入しました。丸太で少しもつれて転倒し男中田選手と並びましたが、あとは見世物のタイヤだけだったので、男中田選手に先を譲ります。
一足先にタイヤに突入する男中田選手。
大勢のギャラリーがいる中、後ろから見守ります。男中田の気持ちを盛り上げるためにアクセルを尋常じゃないくらい吹かしてました。
決して煽っていたわけじゃありません。
次は自分の番…果たして激突せずにタイヤを超えることはできるのだろうか。フロントは上がるのだろうか…それとも、射出されてあらぬ方向に飛翔するのか…
ギャラリーから盛り上げる檄が飛んできます。
気合いを入れてタイヤに突入します。
なんとかタイヤの上には乗ることができましたが、うまく抜重することができず、ステップから足が離れて見事に転倒。それでも乗ることができた安心感からとりあえず安堵のガッツポーズをしておきました。
先にクリアした男中田はなぜか停車したままその様子を前から眺めていました(笑)。
そのあとは、2人並んで仲良くゴール。
スーパーテスト、というかスーパータイヤ、明日の出走順に何も影響しない順位だったのでタケルがタイヤ超えるの待って仲良くゴールした
— 男中田 (@knzcht) August 10, 2019