G-NET全日本ハードエンデューロ選手権をご存知だろうか? 日本でもっとも難しいエンデューロのシリーズ戦であり、このレースを完走することは全ハードエンデューロライダーの第一目標と言っても過言ではない。このレポートを書いてくれているFUNAI RACINGのメンバーも、例に漏れない。

CP-4 ドラゴン、そして最難関ダイナマイトへ

HELL’S GATEを超えて安心しているとCP-4 Dragon前に立ちはだかる、ガレのヒルクライムが姿を現します。長さは短いのですが、ある程度の斜度にゴロゴロとして動く岩の路面で、中々テクニカルなヒルクライムです。

画像3: Photo by 内田裕也

Photo by 内田裕也

画像4: Photo by 内田裕也

Photo by 内田裕也

8,9割ほど自力で登ると、マーシャルによる公式ヘルプが蜘蛛の糸のように降りてきます。カンダタの形相でなんとかヘルプポイントまで押し上げる根性セクションでした。上の写真は蜘蛛の糸の恩恵を全身で受けるメガネ選手。

ヒルクライムを上がると一気に岩がデカくなったロックセクションがあります。このロックセクションを抜けると、CP-4計測です。

画像2: Photo by 飯塚勧

Photo by 飯塚勧

画像3: Photo by 飯塚勧

Photo by 飯塚勧

ロックセクション前でカメラに向かって拳を突き上げたのち、押しまくるタケル選手。

ちなみにタケル選手はこのCP-4の通過基準タイムにわずかに届かず。タイムアップとなってしまったそう。

CP-4 Dragonを超えると、にわかに周回に対する期待がこみ上げてきます。なんと言ってもCP-5がゴールの計測であり「あと一つだ」と思わざるを得ないからです。そうは言っても中々思い通りにさせてくれないのがG-NETなのでしょうか。

あまりカメラマンもいなかったTRIALというセクションが中々曲者でした。コースマップ上だと、アイアンロードから一瞬だけ入ってすぐに出てくるように見えるTRIALではありますが、とにかく水量がすごかったです。

画像: 優勝した藤田選手もTRIALでは苦戦を強いられた。

優勝した藤田選手もTRIALでは苦戦を強いられた。

渓流釣りで、「こういう深いところは魚がいるんだよね〜」なんて言いそうなイメージというと分かりやすいでしょうか。このセクションも例に漏れず前後走者と助け合って…といった具合で通過したのですが、バイクを押して川を渡る際に、人間が腰まで浸かってしまうほどでした。

バイクはなんとか浅いところを通せましたが、一歩間違ったらここで水没してしまうのではないかという緊張感でした。ですが川の水は澄んでいて冷たく、緊張感の中に気持ちよさもあるようなセクションだったと思います。

TRIALを超えたら遂にゴールゲートが見えてきます。ですが、ゴールではない方向に大きく右折し…後半の最難所、増水した川渡りからのDYNAMITEが待ち構えています。

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