年々厳しくなっていく排気ガス規制に対応するため、2018年式からキャブレーターを捨ててフューエルインジェクションへと進化したKTMの2ストロークEXCシリーズ。TPI第二世代がいかに18モデルから進化したのか…

「キャブに比べて何も違和感がない」

往年のエンデューロライダーである池田は、これまでのTPIを知らない。だからこそ先入観を持つことなく、純粋にキャブと現在のTPIを比較できるというものだ。

画像1: 「キャブに比べて何も違和感がない」

池田は、過去を思い出しながら語る。「キャブレターで100%自分の好みにあったセッティングを出すことができれば、TPIでそれを超えることは難しいと思います。私はファクトリーセッティングのキャブレターの2ストロークマシンにも乗ったことがあるのですが、あれは目から鱗がボロボロ落ちる体験でした。

しかし、ファクトリーのセッティングが誰にも合うとは限りません。一般のライダーだと逆に乗りにくく感じてしまう人も多いと思います。そのくらい、セッティングは個人差もあってシビアなものなのです。

そう考えると、このTPIのセッティングは実に絶妙。初級〜中級のライダーには乗りやすく、上級ライダーでも攻めることができるようになっていて、キャブに親しんだ僕が乗っても、なんの違和感も感じませんでした」

画像2: 「キャブに比べて何も違和感がない」

「TPIのメリットはセッティングだけではないでしょう。キャブの2ストロークマシンはオーバーフローで垂れ流すガソリンを減らすことが課題でした。バイクを倒さなくてもちょっとした路面の凹凸でバイクが跳ねると少しづつ溢れてしまう。ところが、TPIだと物理的に漏れないので環境にも良いし、燃費も上がるから、レースでは給油回数を減らすことができます」と。事実、この2ストロークのオーバーフローに関しては、目に見える形で燃費に影響することが多数報告されている。特に、マシンをたおすことが多いサンデーライダーにこそ威力を発揮するとも言える。

画像3: 「キャブに比べて何も違和感がない」

様々なバイクに乗ってきた池田が、TPIに太鼓判を押した。オフロードバイクとEFIの相性は非常に難しく、4ストロークのオフロードバイクでもロードに対して導入が遅れていた。それだけ単純な理想空燃比を実現すればいいのではなく、乗り手の感覚に合わせこんで行く必要があったのだ。国内メーカーにおいても、開発段階のEFIには苦労したという声も少なくない。

池田ほどの乗り手が、そのフィーリングに違和感を感じないなら、ほとんどのライダーが感じないに違いない。

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