大型バイク購入に意欲を燃やす平嶋夏海ちゃんによる、試乗インプレッション企画! 親子でジムカーナを楽しんだり、オートバイ女子部としてミニバイクレースに挑戦したりと、ますますバイク熱が高まる一方のなっちゃんが、いまリアルに気になる車輌とは……? 第6回目となる今回は、初めてのDCT体験となったHonda NC750SとNC750Xを乗り比べてのインプレッションをお届けします!

ーーへ〜。見てる分には全然違和感なくスムーズに乗れてるように思えたけど、本人的にはいろいろあるんだね。じゃあ、初めての「DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)」についてはどうだった?

画像7: 平嶋夏海の「つま先メモリアル」(第6回:Honda NC750S、NC750X)

ボタンの操作だけ最初ちょっとわかんなくてまごついちゃったんですけど、すぐ慣れました。シフトスイッチを使って普通に自分でシフトチェンジするMTモードもおもしろいけど、自動でシフトチェンジしてくれるATモードの中にも、一般走行に適した「Dモード」とスポーティーな走行に適した「Sモード」が選べるんですね。勝手にギアを変えてくれるけど、自分でも自由に変えられるってことが、こんなに両方できるんだって驚いたんですが、自分の好みでシフトダウンした時にも、DCTにすぐ戻される時があって、そういう時はちょっとイラっとしました(笑)。『いま下げたんだよ!』って(笑)。

画像: ーーへ〜。見てる分には全然違和感なくスムーズに乗れてるように思えたけど、本人的にはいろいろあるんだね。じゃあ、初めての「DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)」についてはどうだった?

ーーじゃあMTモードもATモードも、ATのDモードもSモードもフルに使ってみたんだね。

画像8: 平嶋夏海の「つま先メモリアル」(第6回:Honda NC750S、NC750X)

使いました。最初はシフトスイッチのプラスとマイナスを確認するのに、毎回下を見ちゃってたんですけど、慣れればすぐ見なくてもできるようになると思います。ギアが変わる瞬間の『カチッ』て足に伝わる感覚とか、音とかがおもしろかったですね。いまシフトが変わったんだなって体を通してもしっかりわかるのが、安心にもつながるし、楽しさでもあるんだなって思いました。メーターを見なくても、今変わったんだって伝わってくるので。

画像: ーーじゃあMTモードもATモードも、ATのDモードもSモードもフルに使ってみたんだね。

ーークルマのATだと、いま何速とか伝わってこないし、運転する側も気にしないもんね。そこが違うのがDCTのおもしろさだと。

画像9: 平嶋夏海の「つま先メモリアル」(第6回:Honda NC750S、NC750X)

後はやっぱりエンブレが少なくて、ナチュラルにつないでくれるから、その意味でラフにも操作しやすいし、MTモードでも回転数が下がれば勝手にシフトダウンしてくれるので、エンストする恐怖がないのがすごいラクでした。峠とかに行った時も、ちょっとこのギアで走ってみようとか、急に思い立ってシフトを変えてみるのも怖くない気がします。最終的にいろいろ使ってみたけど、私は帰り道はATモードにしてました(笑)。やっぱり手でシフトチェンジはちょっと慣れてないし、長距離走るならおまかせがラクだなって。

画像: ーークルマのATだと、いま何速とか伝わってこないし、運転する側も気にしないもんね。そこが違うのがDCTのおもしろさだと。

ーーいつものなっちゃんは、コーナーを曲がる時はギアを合わせて、『モトジム』で言うところの“踏ん張ってる”感じで曲がってくと思うんだけど、DCTはそういう意味でしっかりトラクションかかってるのかなって不安になったりするところはなかった?

画像10: 平嶋夏海の「つま先メモリアル」(第6回:Honda NC750S、NC750X)

不安は全然なくて、ラクだなって印象の方が全然強かったです。Uターンとかも、普通の街乗りだと対向車とか後続車を気にしながら回るから、かなり低速でのUターンがほとんどだと思うんですよ。しかも半クラ操作がめちゃくちゃ得意だって人も、そんな多くないと思うんですよね。そういう時に左手の操作が一個省かれただけで、すごくラクに回れるというか、私はめっちゃUターンしやすかったです。

画像: ーーいつものなっちゃんは、コーナーを曲がる時はギアを合わせて、『モトジム』で言うところの“踏ん張ってる”感じで曲がってくと思うんだけど、DCTはそういう意味でしっかりトラクションかかってるのかなって不安になったりするところはなかった?

ーーやり慣れた感覚と違うから違和感があるかと思ってたら、違ったんだね。

画像11: 平嶋夏海の「つま先メモリアル」(第6回:Honda NC750S、NC750X)

全然ラクでした。それよりDCTで気になったのは、たとえば高速道路で目の前のトラックを追い抜こうとして、アクセル開けますよね。その開けた直後の加速が、ちょっと『進まないな』って感じはありました。普段だったら、開ける瞬間に一速落としてバッと前に進むのに、DCTだとすでに6速だから、そこからスピードが伸びるのをちょっとだけ待つ時間があるんですね。指でシフトダウンすればいいんだろうけど、そこにちょっともどかしさは感じたかもしれないです。

画像: ーーやり慣れた感覚と違うから違和感があるかと思ってたら、違ったんだね。

ーー車体の大きさとか、運転のしやすさについてはどう?

画像12: 平嶋夏海の「つま先メモリアル」(第6回:Honda NC750S、NC750X)

「S」は十分すぎるくらい運転しやすかったです。750ccでちゃんとトルクもある大型バイクだけど、タンクが下にあるせいなのか走ってる時は重さも感じなくて、めちゃくちゃ走りやすいな、操れる感があるなって思いました。ただ「X」は、エンジンとかは一緒のはずなのに、カウルが付いてたりでラゲッジスペースやハンドル周りのボリューム感があるから、どうしても排気量がもっと上っぽく感じる気がします。だから視覚的な先入観で、小回りがきくとかそういう面では少し扱いにくい気になっちゃうのかな〜って。

画像: ーー車体の大きさとか、運転のしやすさについてはどう?

ーーNCのエンジンはものすごく前倒しに搭載されてるんだけど、何か普通のバイクとの違いは感じた?

画像13: 平嶋夏海の「つま先メモリアル」(第6回:Honda NC750S、NC750X)

62°の前傾なんですよね(予習済)。エンジンが斜めだからどう違うかとかあんまり私はわからないけど、でもそのエンジンの形と、タンクが下にあって重心が低いのは、私にとっては運転しやすいメリットです。やっぱりタンクが上にあると、街乗りで渋滞とかにはまった時にどうしてもふらつくんですよ。それで足着きも悪かったりしたら、倒れるのが怖くて、あんまりノロノロ徐行とかしたくないなって思うんですけど、NCはそういう時でもあんまり気を使わなくていい。実際、今回の試乗でも途中で渋滞にはまったんですけど、重心が低いので意外とラクだったねって思いました。渋滞でも落ち着いてられるし、ちょっと余裕が生まれるのはいいなって思います。

画像: ーーNCのエンジンはものすごく前倒しに搭載されてるんだけど、何か普通のバイクとの違いは感じた?

ーーサスペンションについては?

画像14: 平嶋夏海の「つま先メモリアル」(第6回:Honda NC750S、NC750X)

前後共に優しいですね。ほんとに硬すぎず、柔らかすぎず、穏やかで。私はいつもリアブレーキを使う方なんですけど、リアブレーキを踏んだ時にリアが沈み込む感じはそんなになかったです。「S」でフロントブレーキをぎゅっと握り込んだ時も、前にサスが入り過ぎちゃって、つんのめりそうになることもなかったから、ちょっとくらいラフにブレーキングしちゃっても、危なくないなぁって思いました。

画像: エンジンの後方がプラスチックのカバーで覆われているおかげで、膝からふくらはぎまで足全体でしっかりホールドできるのがいいです。私自身、乗り始めた頃に「膝が開いてる」ってよく指摘されたんですけど、車体をしっかり挟めと言われても、膝以外車体につかないじゃんって結構思ってたんですよ。その戸惑いがNCはないので、初心者の人がフィット感を意識しやすい気がします。

エンジンの後方がプラスチックのカバーで覆われているおかげで、膝からふくらはぎまで足全体でしっかりホールドできるのがいいです。私自身、乗り始めた頃に「膝が開いてる」ってよく指摘されたんですけど、車体をしっかり挟めと言われても、膝以外車体につかないじゃんって結構思ってたんですよ。その戸惑いがNCはないので、初心者の人がフィット感を意識しやすい気がします。

ーーリアサスペンションは7段階のプリロード調整機構付きですが、その動きとか減衰の効き方とかに対して何か感じた?

画像15: 平嶋夏海の「つま先メモリアル」(第6回:Honda NC750S、NC750X)

そこまで私はわかんないです(笑)。でもプリロード調整ついてるのはいいなって。後ろに人を乗せたり、荷物が乗せたりする時に、自分で調整できるのはいいですよね。初心者でもプリロードを調整したらどう変わるんだろうって、気軽にワンクリックずつ変えれたりするから、ちょっとカスタムするみたいな気分になれて楽しいんじゃないかなって思いました。

画像: ーーリアサスペンションは7段階のプリロード調整機構付きですが、その動きとか減衰の効き方とかに対して何か感じた?

ーーなるほどね。じゃあ最後に、DCTとスタンダードモデルだと、車両価格が7万円くらい違うのね。もし自分が買うなら、価格も込みでどっちを選ぶ?

画像16: 平嶋夏海の「つま先メモリアル」(第6回:Honda NC750S、NC750X)

は〜、悩ましいですねぇ。ETCやグリップヒーターは標準装備だから…。ワインディングよりかはロングツーリング派で、ゆっくりのんびり走りたい派だったら、DCTがいいんじゃないかな。私は…悩むけど、ついてなくてもいいです。やっぱりワインディングとかで自分でシフトチェンジ操作したいし。そのシフトチェンジ操作も含めて楽しいので。NCでも指でやれるのはわかるんですけどね。あとは個人的な好みで、私はエンブレとかもうちょっと欲しいです。エンブレが効きすぎるバイクも好きじゃないんですけどね(笑)。

画像: グリップヒーターの効果はバツグンなんですけど、ボタンはもうちょっと押しやすくして欲しいな。手袋した状態で押した時の、カチって手応えが少なすぎて、「押せてるのか、これ」みたくちょっと不安になります(笑)。

グリップヒーターの効果はバツグンなんですけど、ボタンはもうちょっと押しやすくして欲しいな。手袋した状態で押した時の、カチって手応えが少なすぎて、「押せてるのか、これ」みたくちょっと不安になります(笑)。

画像: ラゲッジスペースは同じかと思いきや、Sのがヘルメット入れやすいと思いました。Xも入るは入るんですけど、入れる時に結構気をつかうし、取り出す時もちょっと不安。私のヘルメットはVZ-RAMのハラダツアー、Sサイズなんですけど、Lサイズの人は入るのかな?

ラゲッジスペースは同じかと思いきや、Sのがヘルメット入れやすいと思いました。Xも入るは入るんですけど、入れる時に結構気をつかうし、取り出す時もちょっと不安。私のヘルメットはVZ-RAMのハラダツアー、Sサイズなんですけど、Lサイズの人は入るのかな?

画像: ーーなるほどね。じゃあ最後に、DCTとスタンダードモデルだと、車両価格が7万円くらい違うのね。もし自分が買うなら、価格も込みでどっちを選ぶ?

撮影/南 孝幸

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