文:西野鉄兵/体験者:大関さおり/写真:柴田直行
STECでの1日はどんな内容? 大関さおりさんは、中級クラスに参加!
STECのオンロードスクール「中級ツーリングライドチャレンジ」に初参加をした大関さおりさん。このクラスは、普段から定期的にバイクに乗っていて、運転スキルの上達を目指す人におすすめです。
運転すること自体が久しぶりだったり、公道走行に不安がある人向けには「初級タウンライドチャレンジ」というクラスがあります。
初級クラスは昨年、オートバイ女子部の大林さんが参加しましたので、興味のある方はこちらの記事をご覧ください。

朝9時に受付、9時30分にオリエンテーション。ここでは、1日の流れが説明されます。その後、装具を整えて、準備体操、10時過ぎにバイクのもとへ。


体操の後、万が一の転倒に備えて転がる練習もします。柔道のような受け身を取るのではなく、ゴロゴロっと転がるのが怪我を最小限に抑える秘訣のよう。
まずは、取り回しのコツを教わりました。
前輪のブレーキを使うことでサスペンションを沈み込ませ、その反動で押し引きするなど。いきなり教習所ではなかなか習えない実践的な内容です。

続いて、安全なバイクライフに欠かせない点検。
特にブレーキ・タイヤ・灯火類・燃料のチェックは怠らないように。縮めて「ブタと燃料」という言葉を聞いたことある人も多いのでは?

その後、正しい乗り方や降り方の確認、半クラッチの位置を自分好みに調整したらさっそく慣熟走行の開始です。

まずはコース内を一列になって走ります。

この時点で11時ごろ、ちなみに、初級クラスではもっとじっくり走りだすまで時間をかけて、基礎を学べます。また、2回目以降の人が参加できる「中級スポーティライドチャレンジコース」では、すでにコーススラロームを走り始めていました。
クラスは細分化されているので、初心者から技術を追求するエキスパートの方まで、どんなレベルのライダーにも対応。どんどんステップアップしていく常連さんも多いんですよ。
さて、慣熟走行を終えた大関さおりさんはブレーキのトレーニングへ。加速と減速、基本中の基本を徹底的に習います。これが約1時間とかなり長め。午前中のレッスンはここで終了です。

パイロンから次のパイロンまで加速して減速&停止。これをフロントブレーキだけ、リアブレーキだけ、両方一緒にといった具合に行ない、それぞれのブレーキの特性を身体で覚えます。

途中途中でお手本とともに解説。みなさん真剣そのものです。

止まる場所でインストラクターさんはひとりひとりにアドバイス。これをみっちり約1時間行ないました。
午後はスラローム走行で上達を実感!

昼食を終えたらライディングスクールのお楽しみ、スラロームでのトレーニングが待っていました。
緊急回避とパイロンスラロームで、加速・減速に加え「曲がる」ことを教わっていきます。

緊急回避はまっすぐ進んで……

青いパイロンの直前で……

ひょいっとかわす練習。大関さんいわく、これはなかなかスリリングだったとのこと。どこまで直進できるか、自分との闘いでもあります。
しばらく走って、クラス全体での説明、またしばらく走るの繰り返し。走っている間は、ポイントポイントでインストラクターさんが受講者それぞれの走りをチェック。都度アドバイスを伝えていきます。

大関さおりさんはスラロームの角度がきつい場所で苦戦していた模様。インストラクターさんは、それをすぐに察知し、個別の特訓が始まりました。

この個別レッスンは取材だからやってくれたわけではありません。その後も入れ替わり立ち代わり、何かに困っている人が現れると、その人専用のレクチャーが行なわれていました。

大関さおりさんの場合は、「小さく右回りするのが苦手」という課題が。視線や体重のかけ方、アクセルの扱い方などを学び、再びコースへ。
すると、明らかに走りが変わった!
その後も、休憩を挟みながら、直線・高速コーナー・タイトコーナーなど含む、スラロームでのトレーニングが16時まで続きました。

日が傾いてきたラスト1時間、明らかに走りが変わった! バイクがかなり寝てる!!

先を見る視線もいい感じ!

苦手だったはずの右カーブも余裕たっぷりに!
終了直後の大関さおりさんは、何だか自信に満ち溢れていた様子。

無事転倒することもなく、上達した手ごたえをしっかりとつかみ終了。ご満悦な自撮りタイム。
「午前中のブレーキの練習が、午後のスラロームで活きました」
これまでフロントとリアのブレーキの使い分けをさほど意識していなかったそうですが、繰り返し行なうことで、それぞれの持つ意味を理解できたとのこと。

自分で「いまのは上手くいかなかった」と思っていたとき、ずばり、なぜ上手くいかなかったかを的確に指摘してもらえたのが嬉しかったそう。

また、「上手くいった!」と思ったときも、「OK!いいよ! 今度はこうしてみて」とさらなるアドバイスをもらえて、どんどん上達する実感を得たようです。そして、次の「今度こそ上手くいった!」と思ったときに「グッド!!」と褒められたのが嬉しかった、と笑顔で話していました。

大関さおりさんの普段の愛車は大型バイクのホンダCBR650R。また、ミニバイクのサーキットレースにたびたび参戦するなど、すでに初心者の域を卒業している立派なライダーです。
でも、今回STECに参加したことで「いままで何となく乗っていた」ということを痛感したそう。ブレーキだけでなく、ライディングポジション、視線、体重移動などといったあらゆる面で矯正がなされたのです。

「サーキットの高速コーナーとはまるでちがう、すべて公道で使える実践的なテクニックでした! 今日つかんだコツを忘れないうちに自分で反復練習したいです。街乗りもいままでより安全に走れる気がします」
バイクの免許を取って以来、この日が「一番成長できた」と満足げな彼女。そういえば昨年参加したオートバイ女子部の大林さんもそんなことを言っていました。
朝から夕方までみっちりトレーニングを受けられて、車両まで使わせてもらえるこのレッスンの料金は税込14,300円。
高いか安いか感じ方は人それぞれですが、普通に半日レンタルバイクを借りても同じような金額になることを考えると、かなりお得といえそうです。
「上手くなりたい」「バイクライフをもっと楽しみたい」「安全に長くバイクと付き合いたい」など、熱い思いを持つ方、ぜひ一度鈴鹿のSTECに訪れてみてはいかがでしょうか?

次のページでは、この日用意されていたスペシャル・プログラムをお見せします。