「いまほしいアドベンチャー」
790クラスでも、やはり手に余る。でも、250ccではちょっとパワーに不満を感じる。市場の傾向をみているとそんな傾向を感じないでも無い。70万円台で購入できて、プレイフルに走れて、重さやおっかなさは微塵も感じない。もう一つ加えるなら、700クラスの押しの強い外観がある。
乗ると、コンパクトさを感じる。慣れない内は、シフトペダルの位置を間違えて空振りしたほどだ。目に入ってくるタンクの太さは、ただただタンクだけのもので、ヒザから足下にかけてのスリムさは250ccクラスに細い。ミドルクラスのアドベンチャーには、ない細さだ。
シート高は、かなり高い。数値上855mmで、さらにサスペンションがしっかりしていてサグが少ないからか、180cmある僕でもべったり足は付かない。Vストローム1050、アフリカツインなどよりも、足つきは悪いだろう。
EICMAで先行して乗ってみた車両と、変わらないようだ。だが、とにかく車体が軽く感じる。教習所のCB400スーパーフォアなどとは比べるべくもない軽さなので、慣れてしまえばまったく問題はないはず。ちなみに、KTMパワーパーツでは-25mmのローダウンキットも発売されている。
これで、世界一周の旅に出ようと思ったら、ちょっときついかもしれない。かなり元気に走れるキャラクターだからだ。でも、ユーラシア大陸くらいならつきあうこともできそうだし、バイクの「旅向け」のキャラクターなんて、そんなもんだとも思う。ストリートで、ラリースタイルを見せつけたいなら、あるいは普段はガンガンワインディングを楽しみたいなら、相当有望株なのは間違いない。