イタリアの老舗ブランド「ファンティック」の作ったE-MTBは、他のE-MTBとは毛色がまったく異なります。なんせ、こいつは公道走行不可。公道を割り切っているからこそ、海外モデル同様のフルパワーなのです。今回も、JNCC-COMP AAライダー&MTBプロの内嶋亮がインプレッション。
その秘密はヨーロッパ規格のモーターにあり
E-MTB(電動自転車)には国内規格と海外規格のモーターを積んだ車輌があり、FANTICはヨーロッパ規格の物を採用しています。それぞれの規格を簡単に説明すると…
国内規格
・アシスト最高速度は24km/h
・アシスト力速度が上がるにつれて小さくなる
(例)発進時はアシスト力+10、速度が上がってくるとアシスト力+3(速度によってアシスト力が変化)
ヨーロッパ規格
・アシスト最高速度は25km/h
・アシスト力は速度が上がっても一定
(例)発進時はアシスト力+10、速度が上がってもアシスト力は+10(常に変わらない)
そのため、このマシンはどんな速度域でも常に同じアシストパワーを受けられるので、パワフルな走りを体感できるというワケ。
パワーがあるから登りが楽、と言うか楽しいのですが、内嶋はさらに深掘り。
「バイクに乗ってると、この傾斜なら行けるかどうかラインを読んで考えますよね。XF1でも同じ様に考えてしまうんです。だってそういう坂ってちゃんとラインさえ外さなければ登れますからね。自転車だけどパワーがあるから登れる、チャレンジできる。つまりこれってバイクのヒルクライムの疑似体験をしていると言えると思うんですよね。」と、爽やかな笑顔で話してくれた。なんでも自転車版ハードエンデューロごっこ、と呼んでるとか…