開拓は伝説の「琴引」スタッフ
島根県の琴引フォレストパークスキー場で開催されていた大人気ハードエンデューロレース「琴引マウンテンエンデューロ」を覚えている方も多いのではないだろうか。ただでさえハードなコースにも関わらず、前日に開催される「裏琴引」は2016年のG-NET第5戦にもなった。
ブラックバレーのコースレイアウトを手がけたのは、何を隠そうこの琴引のスタッフたちだ。コース幅が広く取られておりラインが多く選べるヒルクライム、一度落ちてもなんとか上がれるギリギリの設定で作られたキャンバー、ヤチやガレ、観戦ポイントなど、しっかり考えて作り込まれているコースだった。この会場はJECの地方選でホワイトバレー松原として使われている他、昨年からハード系で使われはじめ、今後も継続していきたいということ。さらには土日のフリー走行も検討中だという。
琴引の名物ライダー、山口氏ももちろん健在。実務や運営の母体は若い世代に譲っているが、併催「全日本 爺NET」の集計係の任をこなしていた。
ちなみに「全日本 爺NET」とは今回のブラックバレー広島でG-NETと併催されていたレースで、50〜59歳、60〜64歳、65歳以上の3クラスごとに順位を決める、シニアのためのイベントで、これまでにも数回行われている。
ちなみに65歳以上クラスで優勝したのは水上泰佑の父親の泰晴氏。見事に2周を走りきり、総合でも20位に入った。親子でお揃いのジャージという仲の良さアピール!
さらに50〜59歳クラスにはこんなお方も。写真だけではわからない方も多いかと思うが、実はこの方、ロッシが師匠と仰ぐ大御所、金子岳氏。残念ながら2周目の途中でサブフレームが折れるトラブルに見舞われ、リタイヤを喫した。
こちらはパドックで発見したYZ250X……なのだが、実はヒミツが。
そう。ウワサのセルキットが装着されているのだ! おそらくレースに出るのは日本初なのではないだろうか。左手のセルボタンを押すとキュルキュル、ボン! 綺麗にエンジンが始動した。