ヤマハはスポーツ電動アシスト自転車「YPJシリーズ」のフラッグシップモデル「YPJ-MT Pro」を2020年9月25日に販売開始した。電動アシストマウンテンバイクとはどういった乗り物なのか。試乗レポートをお届けする。

モーターサイクルメーカーだから実現できた本格e‐MTB

画像: YAMAHA YPJ-MT Pro 税込価格:66万円 サイズ:S、M、L 車両重量:23.8kg(S)、24.1kg(M)、24.2kg(L) フレーム素材:アルミ

YAMAHA YPJ-MT Pro

税込価格:66万円
サイズ:S、M、L
車両重量:23.8kg(S)、24.1kg(M)、24.2kg(L)
フレーム素材:アルミ

ヤマハのスポーツ電動アシスト自転車YPJシリーズから、フラッグシップモデルの「YPJ‐MT Pro」が発売された。ラクな日常の足という印象が強い電動自転車だが、近年はスポーツバイクに電動アシストユニットを搭載した「eバイク」市場が世界的に急成長している。

オフロードでの走行性能を追求したYPJ‐MT Proは、ヤマハ初の前後フルサスペンション仕様。オートバイのツインチューブフレームからインスパイアされた「ヤマハデュアルツインフレーム」は、2股に分かれたインナーチューブにリアサスペンション、ダウンチューブにはリチウムイオンバッテリーをそれぞれ挟み込み、あえて“機能”を見せるデザインとなっている。ドライブユニットは、欧州で高評価のヤマハのフラッグシップ「PW‐X2」をYPJシリーズとして初採用した。

試乗では、軽快で安定した走行感や旋回性の良さにも驚いたが、濡れてスリッピーな路面でもアシストの力でぐいぐい上れてしまう、体験したことのない新感覚に圧倒される。アシストモードは5段階で、急勾配の坂道からフラットトレイルまでをカバー。全てに高性能な分、ブレーキのコントロールやモードセレクトに若干の慣れは必要だろうが、「初心者でも傾斜の激しいオフロード走行がこなせる」というメーカー説明にも、納得できる乗り心地だった。

画像: YAMAHA YPJ-MT Pro 電動アシストスポーツ(e-MTB) www.youtube.com

YAMAHA YPJ-MT Pro 電動アシストスポーツ(e-MTB)

www.youtube.com

ダウンチューブで挟み込まれたバッテリーの容量は13.1Ahで、充電時間は約3.5時間。1回の充電で最長197㎞の走行が可能(「+ECO」モード選択時)。

画像: ヨーロッパのe‐Bikeモデルで高評価を得ているヤマハ最軽量・最小のオリジナルドライブユニット「PW-X2」を、YPJシリーズで初搭載。

ヨーロッパのe‐Bikeモデルで高評価を得ているヤマハ最軽量・最小のオリジナルドライブユニット「PW-X2」を、YPJシリーズで初搭載。

画像: 走行アシストモード、速度、ケイデンス、ペダリングパワーなどを表示する液晶ディスプレイ。アシストモードはランプの色で瞬時に判断できる。

走行アシストモード、速度、ケイデンス、ペダリングパワーなどを表示する液晶ディスプレイ。アシストモードはランプの色で瞬時に判断できる。

画像: 前後にドイツメーカーMAGURA製の油圧式ディスクブレーキを採用。本格山遊びに必須の、レバー操作だけで乗車したままシート高の調整ができる「ドロッパーシートポスト」も装備している。 YPJシリーズのフラッグシップモデルにふさわしく、カラーリングはヤマハレーシングイメージと共通するブルー×シルバーを採用。

前後にドイツメーカーMAGURA製の油圧式ディスクブレーキを採用。本格山遊びに必須の、レバー操作だけで乗車したままシート高の調整ができる「ドロッパーシートポスト」も装備している。

YPJシリーズのフラッグシップモデルにふさわしく、カラーリングはヤマハレーシングイメージと共通するブルー×シルバーを採用。

テスター齋藤ハルコの欲張りリクエスト 
 
MTB経験不足の私では、せっかくの高性能をフルに活かせず申し訳ない…。リクエストどころかまずは乗り手の技量アップが先!

文:齋藤ハルコ/写真:柴田直行

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