上記モトクロッサーであるCRF450Rでは、むしろ固めに感じた車体が、これらのセットアップで相当に柔らかく感じるのだからマシンセットアップは不思議なモノだ。CRF450R同様、編集部稲垣もCRF450RXに試乗しているのだけれど、まったく印象が違った。乗り切れない、というイメージは影を潜め、このくらい柔らかく感じるのならヨンゴーもありだなと思えるほどだった。CRF450Rのインプレにも書いたことだが、何を固く感じるか、というのは難しいところだと思う。今思えば、CRF450Rの固さは「すべてが俊敏に反応してくれる、シャープさ」が固さに繋がっているのかもしれない。ステムナットを固めて、じんわりハンドルまわりが動くようになったことで、本来の柔らかさを感じ取れる…という説を展開したい。
さて、アマチュアの拙い意見はこれくらいにして、松尾のインプレを続けよう。
鈴蘭くらいのガレならスムーズに走れるだろう
以前のRXだとフレームも硬いのでサスは相当柔らかくしないと、前後のピッチングが強くおきることもあった、と松尾は言う。
「今回の新型は、サスが固くてもフレームがしっかりいなしてくれています。
ガレ場もノーマルの状態で普通に走れてしまうのが、その証拠。爺ヶ岳だとそのままではちょっと厳しいかもしれないですが、鈴蘭あたりであれば問題なく走れると思う。フレームが柔らかいのでサス自体をそんなに柔らかくする必要はなく、だからこそバランス良くスピードが出せるのです。ブレーキングギャップでもそんなに跳ねられないですね。