ポイント6「進化中の片足スタート」
2020年の課題であった、スタートは2021年の開幕で解消されたように見える。下田本人も、オフシーズンに入念な準備をしてきたという自負がある。
モトクロスのスタートは、正確にまっすぐバイクをたてなくては左右に振れてしまうから、両足を足台あるいは地面に置くのがスタンダードな手法である。だが下田が今トライしているのは、左足をステップにのせておいて、右足を地面につけておく方法。
「アメリカでは、片足スタートをする人は少ないです。左足をフットレストに乗せて、右足を地面につけておくことでシフトチェンジがしやすいのと、フットレストを後ろにプッシュしながらスタートできるのが利点です。僕にとっては、かなり調子がいいですね。クラッチのスムーズな操作も徹底的に一人で練習しました。
あと、1週間前にマカドゥとハンメーカーと練習したんですが、その時ビデオにとってもらって気付いたことがあるんです。スタートでて、マシンをまっすぐに立てられてて、それでもマシンがあまり前にでてなかったんですが、僕はゲートを越えたあとにアクセルがちゃんとあいてなかったんですよ。半分くらいしか開いてなかった。ロガーとかでは気付かなかった部分でした。最後の週はスタート練習ばっかりして、これを治すことで、またよくなりましたね。クラッチに集中しすぎてたんですね、今まで。
マシン的には、パワーがあるKXであることやウイリーしないこともメリットなんですが、スタート時に使うトラコンがあって、これもいい結果を出してくれました」とのこと。