排気量149ccのスクーターでアドベンチャースタイルという、特異な存在のADV150。ADV(アドベンチャー)を名乗るからには、ロングツーリングができなければ嘘になる! 今回は長旅では欠かせない荷物の積載性をチェックしていきます。

こまごまとしたものをシートバッグに詰めれば準備完了

話はキャンプに戻りますが、シート下ラゲッジスペースに入りきらなかったものをシートバッグに詰めていきました。

椅子やテーブル、食器やライト、着替え、レインスーツなどです。

画像1: こまごまとしたものをシートバッグに詰めれば準備完了

キャンプ道具のパッキングを楽にする方法として、「収納スペースを2カ所以上確保する」という考え方があります。

キャンプ場で道具を片付けて撤収する際、最後にしまいたい物はテントや寝袋なんです。

画像2: こまごまとしたものをシートバッグに詰めれば準備完了

夜露で濡れたテントは乾かすまで時間がかかり、寝袋も一晩過ごした後はできるだけ直後に干しておきたいもの。そのため、最後に片付けるのはこの2つになる場合が多いと思います。

ただ、そのときに収納スペースが大きなシートバッグ1つだと、主役級の大きさとなるテント&寝袋からバッグに詰めないと、上手くパッキングできません。

ADV150の場合は先述のとおり、テント&寝袋はラゲッジスペースに収納できるので安心。こまごましたものは片付けたらバッグに詰めて、あとはテントと寝袋をしっかり干せたら、シート下に詰めて、バッグを積んで出発できます。

大きなシートバッグひとつでキャンプをする場合と比べたら、撤収にかかる時間が30分くらい短縮できるといっても過言ではないでしょう。

画像3: こまごまとしたものをシートバッグに詰めれば準備完了

※シートバッグは著者の私物

さて、続いてシートバッグの積載についてお伝えします。

シートは前後一体式となっています。そのため、バッグを積むとラゲッジスペースを開けるのが面倒になります。だからこそ、キャンプ場でしか使わないものを入れるのがおすすめ。レインスーツをうっかりシート下にしまっちゃうと、雨が降ってきたときに困りますのでご注意をくださいね。

ところで通常、スクーターのリアシートは荷物を積載することを想定していない場合が多いのですが、ADV150はさすがです。

画像4: こまごまとしたものをシートバッグに詰めれば準備完了

このリアシートまわりの優れている点は2つあります。

① 座面が広めでフラット

② グラブバーまでほぼツライチ&グラブバーにベルトが留められる

このリアシート周りを初めて見たとき、「開発者の方、ありがとう!」と思いました。

リアシートにバッグなど荷物を積むときにグラブバーが邪魔となることはしばしばあります。ADV150の場合、シートからはみ出てもグラブバーに乗るから安心。かなり大きなバッグも積載できるでしょう。

画像5: こまごまとしたものをシートバッグに詰めれば準備完了

そして、グラブバーの前後がしっかりと車体に繋がっているということ。近年では、グラブバーの後端が車体と繋がっていないバイクがままあります。

CB400 SUPER FOURなどスポーツバイクに多い、クワガタのような形状のグラブバー。かっこいいんですが、キャンプとなるとバッグを積むときに、取り付けベルトがちょっと装着しにくいんです。

画像6: こまごまとしたものをシートバッグに詰めれば準備完了

CB400 SUPER FOURのシート周り

また、グラブバーが備わっていないタイプのバイクも増えてきました。

例えばCB250Rなど。こういったバイクと比べるとADV150のリアシートは格段に荷物が積みやすくなっています。

画像7: こまごまとしたものをシートバッグに詰めれば準備完了

CB250Rのシート周り

グラブバーの付け根にベルトを留めて、あとはそのベルトで抑えつけるだけで、パッキング完了!

こうして、無事にまったく悩むことなく、すっきりとした積載ができました。

画像8: こまごまとしたものをシートバッグに詰めれば準備完了

また、バッグを積んで思ったのですが、ADV150は荷物を積んだ状態が様になるバイクですね。

もともとの冒険感あふれるデザインにマッチし、違和感がありません。なんだか「もっと大きな荷物を積んでもいいんだぜ!」と言わんばかりで、たくましく思えました。画像: 話題の『ADV150』の荷物積載性をキャンプでテスト!【ホンダのバイクでキャンプしてみた!/Honda ADV150 中編】キャンプツーリングや泊まりがけツーリングのハードルを上げてしまう積載について、今回はレポートしました。

次でラストですが、続編ではADV150の『バイクとしての面白さ』についてお伝えします。

ADV150なら、簡単にバイク旅を楽しめますよ!

【文:西野鉄兵】

NEXTGO▶▶▶ADV150にバイクとしての面白さはあるか?

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