フロント周りのトピックス
ヘッドライトやウインカーはLEDだし、スマートな作りのフロントマスクは、トレールマシンによくあるハンドリング時の嫌な重さをほとんど感じない。単純な話、ハンドルとフロントマスクが切り離されているからだ。トレールバイクの多くがハンドルを切るとヘッドライトも一緒に向きを変えるが、アドベンチャーマシンの多くはハンドルを切ってもヘッドライトは正面を向いたまま。
5インチTFTモニターもフロント周りの軽量化に貢献している。
あとは比重の話だろう。もしも250ccの車体にこのマスクが付いていたら、きっとフロント周りが重く感じたに違いない。しかし196kgの車重にこのマスクなら、モトクロスコースの凸凹を走ってもほとんど気にならなかった。
ちなみに乗っている時の感覚は「ちょっと重いオフロードバイク」。150kgくらいのイメージだ。旧型のCRF250RALLYとあまり変わらなかったと言ったら、ちょっと言い過ぎだろうか。
長距離ツーリング時の疲労度を測る防風性能
シールドは大サイズで防風効果もバッチリ。車体の低重心化も合間って、アクアラインの強風もなんのその。
シッティングで高速道路を流している分にはヘルメットにはほとんど風は受けない。僕は車線変更などのために後方確認をする際に、ついクセでミラーを使わず後方を振り返ってしまうのだが、シッティング状態であればほぼ抵抗もなく、振り返ることができた。
上の写真は左が自然なライディングポジションでスタンディングしたところ。これだと肩やヘルメットに風があたり、頭が少し後ろに持っていかれる感覚がある。対して右は腰を後ろに引いて上半身を前傾にし、ちょっと「攻め」のフォーム。これだと風もヘルメットに当たらず快適に走れるが、長時間このフォームはちょっと辛い……。
オフロードコースのような凸凹が大きい場所での前傾には、向かないロングシールド。Rであれば低いシールドが標準装備されているし、R用のシールドを単品で購入して付け替えることも可能だ。