テネレのツーリング性能とセローのオフロード性能
KTMアドベンチャーやBMWのGS、アフリカツインなど大型アドベンチャーマシンは高速道路の巡航性能が高く、ツーリングは快適だ。しかし、いざ旅先で林道に入ろうと思うとその重さが大きなハンデとなるオフロード性能にどうしても躊躇してしまう。
そんな和泉はヤマハが満を辞して発表したテネレ700を注文。入荷を待つ半年ほどの間にカスタム計画を進めていたら、気づくととんでもないことになっていたという。
思い起こせば和泉は2018年3月、愛知県スラムパーク瀬戸で開催されたCGCひなまつりハードエンデューロにKTM1190ADVENTURE Rで自走で乗り付け、現地でタイヤ交換を行い、さわやかクラスに出場し、ノーヘルプで見事に周回している。
「やっぱり、他のライダーに迷惑だけはかけたくないので、さわやかクラスなんですよね。あとノーヘルプはこだわり。人と違うバイクで楽しませてもらう以上、ヘルプ前提では行きたくないんです」と和泉。
その後、790ADVENTURE Rに乗り換え、そのオフロード性能の高さに舌鼓を打ったものの、やはり左右に大きく張り出したフューエルタンクがどうしても邪魔になってしまう。そこでいよいよ発売されたテネレ700をカスタムすることにしたという。
「足回りをしっかりいじってようやく790ADVENTURE Rと同じくらいの走破性になったかな、と思います。硬くすればYZっぽくなってモトクロスコースを楽しく走れるし、柔らかくすればセローっぽくなってちょっとハードなこともできる。
ツーリングする時はその中間くらいにしますし、実はフロント18、リア17のロードホイールも用意しているんです。フロントは17だとディメンションが変わりすぎてしまうので、19と18で悩みましたが、18の方がトレールタイヤのリア用を流用できてちょうどいいかな、と。まだメーターの補正をどうするか試行錯誤しているところで実用化はできていないんですよ」
ちなみに後日和泉はこのロードホイールを装着したモタード仕様のセロー700で、SUGOのイベントでクラス優勝を飾った。