2021年8月8日に鈴鹿サーキットで行われた鈴鹿ミニモト4耐
全日本ロードレーサーの岡崎静夏選手と、全日本トライアルライダーの小玉絵里加選手がペアを組んで鈴鹿ミニモト4耐にゲスト参戦! チーム名は「HRC ゲストチームwithぱわあくらふと」です!
私はRurikoさんと、このチームのヘルパーをさせて頂きました!
オートバイ女子部もツインリンクもてぎで行われた「DE耐!」や「モトフェスティバル」など耐久レースに参加しているのですが、私は一度も参加した事がなく、ミニバイクの耐久レースってどんな感じなんだろう? と、凄く楽しみにしていました。
実際にヘルパーとして、チームに参加させて頂いて1番感じたのは「チームとしてレースを見るってこんなにも違う面白さ、楽しさ、かっこよさがあるんだ!」ということ。
私はレース観戦は凄く好きなのですが、お客さんとして見る1周と、チームとして見てる1周が全然違って、ホントにあっという間な4時間でした。
「ヘルパーやる?」とお話しを頂いた時、"ヘルパー"ってどんなことするんだろう?!と思ったのですが、実際に私がやらせて頂いたお仕事は...土曜日に行われた車検のお手伝い&その為の準備。
日曜日の車検のお手伝い・スタート前の傘さし。片付け。
4時間耐久中は、ライダーの準備のお手伝いや時間の声がけ、走った後のケア。
あと、サインボードを出す方へのタイミングの指示と時間を伝えることでした。
1番楽しくもあり、ドキドキした作業は"サインボードを出す方へのタイミング指示と時間を伝える"こと。これは、普段見られない場所「サインエリア」から走っているライダーを観ることができるし、雰囲気が全然違いました!
私がサインを出した訳ではないですが、ライダーがストレートでしっかりサインを見て通るのを確認すると、「よし、通っていった」と思ったり、混走して通過していく時は「いけいけー!」とテンションが上がったり。逆に後ろに沢山ライダーがついている時はイケイケーというジェスチャーをしながらも「無事でいてー」と祈りながら見守ったり。ライダーと唯一コミニュケーションのとれるサインエリアはやはり特別な場所だと感じました。
またこのサインですが、何を伝えるかはそれぞれのチームで違うと思うのですが、今回「HRC ゲストチームwithぱわあくらふと」が出していたのは前の周のラップタイムと次のPITINまでの残りの周回数。
残り周回数はだいたい5周くらいからしか出さないのですが、PITINタイミングは耐久レースではとても大事になってきます!
私は全然知らなかったのですが、この鈴鹿ミニモト4耐は、ルールが多くしっかり管理されていて、PIT INをしたら必ず3分滞在してからOUTしないといけないのです。
3分以内にPIT OUTするとペナルティーが課せられてしまうそうで、こんなルールがあるんだとびっくり!!
PIT作業は早く済ませて、早く出るというイメージがあったのですが、3分は滞在しないといけないというルールがあることに、この鈴鹿ミニモト4耐ならではの難しさや面白さを感じました。
あとは、ライダー交代にも1回70分以上走ってはいけないというルールもあります。時間はライダー交代をして、PIT OUTを終えないと次のライダーに変わったことにならないので、走り始めて66分後にはPIT INしなければ70分以内にPIT OUTできないので、これもペナルティーが課せられてしまいます。
またピットレーンには決められた速度もあるので、それ以上速く走ってもペナルティーが課せられ、違反すると1周減算。この表示が思っていたよりも多く出されていて驚きました。
ただ速く走るだけではなく、しっかりとルールも理解しないと、ライダーが頑張っても無駄になってしまうのです。
66分と聞くと長く感じるかもしれませんが、1周あたり3分15秒〜40秒。
周回数にすると長くても20周ないくらいなんです!
ストレートをライダーが通過したら、前周のラップタイムをサインボードを出す方に伝えて、あとはライダーの位置情報をずっと見ながら追いかけます。
日立Astemoシケインにきたら「着きました!」とサインボードを出す方に伝えるとサインボードが出てあとは、ライダーが通るのを待つという流れ。
このタイムや位置情報はいつも観戦で使っている「Race Now」アプリを使用したのですが、観戦だけでなく、チームでの作業でも使えるとは驚きでした!!!
いつもは「Race Now」アプリではそれぞれのセクタータイムやベストラップなどがわかるので観ながらあの人はここが速いなど比較して観ることが多いんです。
でも、今回は自分のチームのライダーの位置をずっと追うという目的で使用。
なので、初めてライダー選択をして1人だけ表示できる画面を使ったのです。
1人表示なのでどこを走っているかサーキット図に示されているのが1つしかないので、凄く観やすいのですが、タイムも1人しか表示されないので比較はできません。でも間違えることなく、確実に伝えることはできるので、チームとして参加してしているという実感をとても感じました。
サインエリアにもモニターがあり、そこには順位ごとにセクタータイムやラップタイムの表示がされるのですが、丁度走っていた順位のモニター画面がエラーで表示できず、前後の1人のタイムなどは確認できなかったのです。
なので、トップから16位までの表示や前の周のタイムと比較しながらセクター毎のタイムを見て「お!この周はタイム上がりそう!」とわくわくしたり、逆に落ちると「無事に通過してー」と祈ったり。ドキドキしながら見守っていたのです。
ホントに1つのセクタータイムが出る度に「よし。次だ」と追って見てしまうのはチームならでは。何もなく、無事に戻ってきてと言う気持ちがやはり大きくなるからか、こんな感情は初めてでした。
ライダーが2人いるのでRurikoさんと役割分担して、それぞれ担当ライダーを決め、その選手が走っている間、サインエリアで仕事をして、ライダー交代したらライダーのケア、休暇、また走る前の声かけや準備の手伝いという流れで動いていました。
私が担当したのは小玉絵里加選手!
なので、岡崎静夏選手が走っている間は休憩しながらもPITで走りを見守っていました。
ここで感じたのはPITにいた時の岡崎選手の家族の動きです。
さっき書いた「Race Now」アプリの1人の選手を選んで見るやり方も岡崎家の皆さんから教えて頂いたのですが、PITの動きが阿吽の呼吸すぎて、ホントにかっこよかったのです。
残り5周でPIT INというくらいのタイミングから椅子を隅に寄せて、戻ってくるのをピットの端に立って待っているのです!
この時のPITの雰囲気。
何も言わずともそれぞれが動き出す感じ。
家族でいつも近くで観て支えているからきっと流れがもう出来ているのだと思うのですが、ライダー交代する前に岡崎選手とお父さんが話していたり、弟さんとの話さなくとも阿吽の呼吸でのやりとりにホントに近くで見ていて痺れるものがありました。
また岡崎選手と小玉選手はとても仲が良く、ライダー交代の時もですが、真剣に話す時と笑って話している時のギャップを凄く感じる場面があり、この感じが今回チームの雰囲気を作っているんだなと近くで見て感じていました。
私は小玉選手の担当になったので走る前に呼びに行ったり、準備をお手伝いしたのですが、初めてヘルメットと飲み物を繋ぐホースをつけさせめもらいました!
カチッとつけるだけなのですが、なんだかこういった作業をやらせてもらえるなんて、、、。
ちゃんとチームとして1つ役割を出来ている感じがして嬉しかったです。私は初めて間近でその装備を見たので、なるほどーってそんなとこにも感動してしまったのはここだけの話です。笑
小玉選手の準備を手伝って近くにいる中で、ホントにメリハリが凄いなと感じる部分が沢山ありました。私の勝手なイメージかもしれないのですが、プロのライダーって走りに専念でルールとかはチームにお任せという雰囲気なのかなって最初思っていたのです。でも、小玉選手は「これは誰が管理するの?」としっかり確認されていたり、「これは大丈夫?」などとチームを引っ張っている姿もありました。
スタッフの皆さんも優しく、賑やかな雰囲気ですが、ちゃんとする時はピリッとするのは、この小玉選手の笑っていたり、真面目な雰囲気になったりのメリハリから作られているんじゃないかなと。
とにかく2日間一緒に行動して温かいチームだと感じたのですが、やっぱりライダーによってチームの雰囲気も変わってくるだろうし、観客席から見るのとは違う、オーラや強さ、かっこよさをとても感じました。
やっぱりプロのライダーはとてもかっこよかったです!!!
今回もう1つ凄く感じたことがあったのですが、それはレースはホントにチームプレイだなということ。
走るのはライダーですが、PIT作業やマシンのメンテナンス、それだけではなくて、そのマシンとライダーが走る為の準備からもうこの鈴鹿ミニモト4耐は始まっているのです。
私は4輪のラリーという競技に参戦しているので、受付や車検のことはわかってはいるし、何よりエントリーする為の書類を確認するところから始まるのですが、このミニモト4耐の参加者向けの大会手続きは62ページもあるんです! チーム代表はこれをしっかり熟読し、ある程度頭に入れておかなければなりません。
今回、車検も一緒にいったのですが、凄くしっかり見てチェックされて、タイヤのマーキング1つ、「これは白で上から塗って下さい。」など細かな注意事項が多くて驚きました! 車検を通すのは当たり前ですが、それをちゃんとクリアしないと走れないので、そこまで仕上げるチームスタッフさん。また4時間耐久なので、燃料も買いに行って、給油作業の練習をしたり、どれくらいその作業にかかるか計測までして、PIT時間を管理したり、、、。
時には「なんかうちのマシン変な音してるって聞いたからちょっと見てくる!」とS字の方に近くでマシンを観られる場所があるので、見に行ったり。
ホントにこういったスタッフさん1人1人の働きがあって、マシンをライダーを走らせることが出来るんだなと。一緒に手伝わせて頂いて凄く感じた部分でもあり、だからこそ、走っている姿を見るのはまたいつもと違った楽しさや嬉しさ、ドキドキがありました。
今回はホントに貴重な体験をさせて頂き、ヘルパーとして参加できて凄く楽しかったです♪
「HRC ゲストチームwithぱわあくらふと」のみなさん、ありがとうございました☆+°
私の今年1番の夏の思い出です♪