そして日曜日!ついにどのクラスも決勝です!

朝から各クラスウォームアップ走行を終え、J-GP3クラス決勝のあとピットウォークを挟み、ST600、JSB1000、ST1000の順に決勝レースが始まります。
まずはアジアのレースでチャンピオンを獲得したこともある、Astemoムクラダ選手が走るST600クラス。

画像1: ムクラダ選手。

ムクラダ選手。

決勝前にAstemo Honda Dream SI Racingのサスペンション担当の方が、パソコン上でデータを見ながら話していたので何をしているのか尋ねると、昨日の予選で立ち上がりでリアが暴れるらしくそれを治そうと調整したが、決勝前のウォームアップ走行でも改善していなかったと。なので更なる調整を加えるが、もう走ることは出来ないのでぶっつけ本番になる。それが吉とでるか凶とでるか走ってみなければわからない。ということでした。

画像1: そして日曜日!ついにどのクラスも決勝です!

そんな話を聞いた直後だったので、とてもドキドキしながら決勝を見ていました。決勝を走り終えたムクラダ選手をチームのみなさんは拍手で迎えました。予選こそ22番手でしたが決勝は14番手でチェッカーを受け、大幅に順位が上がりました。そもそももてぎを走ることすら2週間前に来日した後に練習で走ったのが初めてだと後から聞きました。作本選手、一馬選手は兄弟のように接してくれると話していました。

画像2: ムクラダ選手。

ムクラダ選手。

続いてJSB1000決勝レース2です。作本選手は8番グリッドからのスタートです。中須賀選手は誰もが認める王者ですが、今年から全日本ロードレースにフル参戦する渡辺一樹選手がどんな風に中須賀選手に立ち向かっていくのかが気になりました。決勝前に渡辺一樹先日とお話しする時間があり「雨が降りそうですが雨は得意ですか?」と聞くと「苦手ではないし、雨が降って予想外なことが起きた方が面白いレースになりそう」と話していました。その時の写真はこちらです。写真撮ってくださいと声をかけたら「ピットの中でマシンと撮ろう!」「イスにも座る?」と言ってくださったのでお言葉に甘えさせてもらいました。濱原選手に続き、一樹選手もメカニック役までしてくださりサービス精神旺盛すぎます!

画像: 渡辺一樹選手

渡辺一樹選手

決勝の結果はヤマハの中須賀選手トップで、続いて同じくヤマハの岡本選手がチェッカーを受けました。作本選手ももう戻ってくると思っていた矢先にファイナルラップの90度コーナーで転倒があったと、そしてそれが作本選手だという実況のアナウンサーの大きな声がピットに響き渡りました。

画像: #27 作本輝介選手

#27 作本輝介選手

Astemo Honda Dream SI Racingのピットが一気にざわつきました。まさかまさかの事態になんで? どうして? 何があったの?とパニックになっていました。生配信のスイッチングも1位通過の中須賀選手を追いかけていて、転倒したところは見ることができなかったのです。転倒した作本選手が映し出されると立ち上がっていて大きな怪我などは無さそうに見えました。チェッカーを受けることはできませんでしたが、20周まで走っていたということで完走扱いになり17位でした。ピットの空気は重く、なんて日に私はピットにいてしまっているんだと、このままここにいていいのかわからずにいました。

画像: 作本さんのマシンが戻ってきました。

作本さんのマシンが戻ってきました。

よし! ST1000決勝の話の前に、岡田さんの写真を投入します! 岡田さんと言えばもちろんあのタディこと岡田忠之さんです!岡田さんとは取材などで何度もお会いしたことがあり、ST1000で息子の岡田秀之選手がAutoRace Ube Racing Teamで走っていて、この日も来ていると情報を聞きつけていたの岡田さんを探しにパドックをうろちょろしていました。岡田忠之さんと息子の岡田秀之選手に挟まれて写真撮ってもらいました。ありがとうございました!

画像: 岡田さん親子と記念撮影。

岡田さん親子と記念撮影。

いよいよこの日のラストレース、ST1000の決勝です。少し前まで降っていた雨は止み、多くのチームがドライタイヤに交換しての決勝でした。安定してトップを走り続ける渡辺一馬選手。しかしここで複数のチームに作業違反で30秒加算のアナウンスが入りました、規定時間を超えてもタイヤ交換の作業を行なっていたAstemo Honda Dream SI Racingもその中です。一馬選手は落ち着いてトップを走り続けますが、2位の高橋裕紀選手との差は30秒には程遠かったです。そしてそのままの順位でチェッカー。しかし30秒加算のため結果は6位です。

画像: #1 渡辺一馬選手、#10 高橋裕紀選手

#1 渡辺一馬選手、#10 高橋裕紀選手

上位3名の選手はピットに戻らずグリッドで撮影や車両保管をするのですが。ピットから映像で見てるだけだったのでその場の細かな会話はわかりませんでしたが、渡辺一馬選手はグリッド上でマシンを停止させてから作業違反での6位降格を知り、マシンはスタッフに預けピットに戻ってきました。イスに座りこむとヘルメットを脱ぐ前に目頭を押さえ俯き、伊藤監督が近寄ってきて「ごめんな」と一言。一馬選手はヘルメットを脱ぐと背もたれに体を預け、周りからパーテーションで顔が見えない状態のままでした。一馬選手が戻ってきてからはまだ伊藤監督の声しか聞いていません。空気の重さに耐えきれなくなり私はピットを出てしまいました。会場内の放送で五月蝿いはずなのに息を吸う音も聞こえてしまうようなピットから外に出ると、一緒にレース見ていた今年度からAstemo Honda Dream SI Racingのレースクイーンとして活動する楠瀬るりちゃんが涙を堪えきれずにいました。

画像2: そして日曜日!ついにどのクラスも決勝です!

まさかこんな初戦になるなんて思いもしませんでした。

今回パドックから客席に行けることになってたらサーキット内を歩き回っていて経験できなかったことです。

Astemo Honda Dream SI Racingさんはカウルやネジを持たせてくれていかにマシンを軽くしているのかとか、タイヤを体感どのくらい温めているのか触らせてくれたり、モニターで何を見ているのか、誰に聞いても1の質問を10で返してくれて自分じゃ築くことができなかったようなことまで教えてくださり本当に充実した2日間でした。

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最後に記事を書くの遅くなってしまってごめんなさい。
今年の全日本ロードレース、そしてモトクロスもトライアルも!バイクレースにもっともっと多くの方が足を運んでくれる一年になるといいなと思いました!

写真/平嶋夏海、南孝幸

Astemo Honda Dream SI Racing 公式サイト

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