4月23、24日に鈴鹿サーキットで行われた
「全日本ロードレース第2戦 NGKスパークプラグ 鈴鹿2&4レース」

いきなりですが「レース2」の雨の中で、こんな素晴らしいバトルが観られるとは思ってもいなかったし、思い出すだけで胸が熱くなるレース展開。ホントに感動でした!

画像: 1LAP目のS字。

1LAP目のS字。

画像: 追いかける渡辺選手。

追いかける渡辺選手。

スタートからワクワクする走りに「このタイミングで?!」と思う所でセーフティーカーが入ったり...最後の最後まで熱い戦いで、最後には拍手が起こるほど!!!

画像: セーフティーカー中。

セーフティーカー中。

中須賀選手と渡辺一樹選手によって繰り広げられたこのバトルは、個人的な歴史に刻まれるくらい面白かったのですが、中でも印象に残っているのは、このレース後の中須賀選手の記者会見での表情でした。

このレース2の結果を先にお話しすると優勝は中須賀克行選手(YAMAHA YZF-R1/YAMAHA FACTORY RACING TEAM)。2位が渡辺一樹選手(SUZUKI GSX-R1000R/YOSHIMURA SUZUKI RIDEWIN)。3位に岡本裕生選手(YAMAHA YZF-R1/YAMAHA FACTORY RACING TEAM 2)と、レース1と全く同じ表彰台の並びでした。

中須賀選手は去年のチャンピオンですし、開幕戦でも勝っていて、もう何度も表彰台のテッペンに立っています。

前日行なわれたレース1でも優勝しているのですが、このレース2の勝ちが決まった時の喜び方や表彰台に登る時の嬉しそうな姿は、いつもと全然違っていたのです!

全身から溢れるくらいこのレースで勝ったことの気持ちが出ていて、ホントに嬉しかったんだろうなと見ているだけで伝わってきました。

記者会見でも「久しぶりにこんなアドレナリンが出た!」と中須賀選手はお話しされていたのですが、いつも以上にすごく楽しそうにレースについて振り返る姿を見て、きっと観ている私達も楽しかったけど中須賀選手にとっても凄く楽しいレースだったんだなと思うくらい言葉数も多く、表情もイキイキしていました。

画像: カッパを脱ぐ前に記者会見が始まったので、記者席を濡らすわけにもいかず、正座で参加。

カッパを脱ぐ前に記者会見が始まったので、記者席を濡らすわけにもいかず、正座で参加。

記者会見でも繰り広げられた心理戦?

また、楽しそうに記者会見でお話しされている中、あれだけ拍手が巻き起こるレースをした中須賀選手と渡辺選手が会見中も心理対決をしているように見えたのです!

記者会見中、それぞれレースについてコメントし、記者の方から質問があればそれに応えられていたのですが、中須賀選手がお話しされている時の渡辺選手に注目すると、渡辺選手はジーっと聞いている事が多く、あまり動きがない様子。

中須賀選手の言葉に少し反応される場面が幾つかあったのですが、その言葉のポイントが中須賀選手とのお互いの得意不得意のポイントだったり、雨やセーフティーカーに対しての発言。

やっぱり中須賀選手もそう感じていたんだなと思っていそうな所で「ふんふん」という感じで言葉をしっかり飲み込んでいるような聞き方で頷かれていました。

また、逆に中須賀選手は常に頷いたり、感情が表情に表れる印象。聞こうと前のめりな時とちょっと流して聞いている時とでも差を感じるようにいつも見えているのですが、この時は渡辺選手の一言一言を凄く真剣に考えながら聞いているように見えたのです。

渡辺選手が「シケインであそこまでくるとは思わなかった」と言った時は、凄く嬉しそうに「だろう♪」と言わんとばかりの表情をしたり、「後ろについてわかったこともあったので...」と言われた時はちょっと真剣な顔つきになったり。

またお互い発言する時は言葉も選びながら、でもわかりやすく伝えているあの空気感!!

レースが終わったのに、ここでもまだバトルが続いているような、なんとも言えない感覚がたまらなかったのです。

これがトークショーで感じられたらめちゃくちゃ面白いのにって、記者会見を見て久しぶりにわくわくしたし、凄く面白い内容でした。

また去年のレース観戦の時に書いた「正直、中須賀選手が嫌いな訳ではないけどいつも勝っているからな...」という個人的な印象から、チャンピオンが決まったレース後の言葉を聞いて、中須賀選手でもプレッシャーを感じ、いろんな葛藤の中で走っていると知り印象が変わった。というお話しをしたのですが、このレースを観てまた更に中須賀選手の印象が変わった場面がありました。

いつもは勝って当たり前のような雰囲気の中須賀選手ですが、この渡辺選手とのバトルに勝ち喜ぶ姿もですが、3位の岡本選手の言葉を聞く姿からも人柄が出ていたのです。

画像: 左から渡辺選手・中須賀選手・岡本選手。

左から渡辺選手・中須賀選手・岡本選手。

中須賀選手と岡本選手は同じYAMAHAのライダー。先輩後輩の関係でレース1も2も岡本選手は3位でした。

渡辺選手のコメントを聞く姿勢とはまた違い、最初は岡本選手の言葉を「そっちはどうだったの?」と前のめりに聞くような感じに受け取れました。ある程度聞いてから姿勢をなおし「早くこっちに上がってきてくれよ」というような表情に変わったのですが、こういった姿を見ると凄くいろんな事を実は気にかけているんだなと感じ、中須賀選手の人間味が見えて面白かったのです!

私は勝ち続けて淡々としている中須賀選手しか知らなかったので、そんな一面を見れて好印象だった記者会見でした。

また、記者会見が終わった後に渡辺選手にお話しを聞くと、面白い発言がありました。

「正直、いろいろ試してみたけど中須賀選手の勝ちへのこだわりはやっぱり凄かった」とレース1後の記者会見でお話しされていて、その事についていろいろ深掘りをした時に「自分的にホントにいろいろやってみて、イメージではもっと他の選手が前に出たりすると思ってたんですよね」って。「若手選手や濱原選手とか、もっと絡んでくると思っていた」という言葉が個人的には凄く印象的でした。

レースのコメントで自分の走りについて聞いたことはありますが、あの選手があの時に前に出てくると思ったなど、そういう話しって聞いた事がなく、渡辺選手は去年レース解説をされていた事もあったし、みんなの走りやタイムを見て、予想を交えた走行プランを練り続けていた話は、とても面白かったのです!

もちろん、渡辺選手の鈴鹿といえばドリフトしながら1コーナーに入っていくなど、アグレッシブでかっこいいイメージがあるのですが、周りを見ながらホントにいろいろ試してはその結果と睨めっこしているんだと、お話しを聞いていて感じる事が多かったです。また、若手選手への期待が込められた言葉なども出てきて、あまり表情に出るタイプの方ではないけれど、ホントに心が熱い方だなと感じました。

そんな渡辺選手と中須賀選手の白熱したバトルは、YouTubeの「motoバトルLIVE」にUPされているので、是非見てみて下さい!!!

画像: MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第2戦 決勝レース2 youtu.be

MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第2戦 決勝レース2

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画像: オススメです!

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