「ランブレッタ G350」「ランブレッタ X300」の特徴
初代モデル誕生から75年、最新装備を組み込んだニューモデルを発表
ランブレッタは1947年に最初のスクーターを発売して以来、スポーティで個性的なスクーターで世界中で人気となったが、1970年代前半に一度生産が途絶えた。しかし2017年、伝統的なスタイルと現代的な機能性を融合させたモデル「ランブレッタVシリーズ」で復活を果たし、レトロでポップなスタイルの魅力的なスクーターとして再び注目を集めている。
ランブレッタ初代モデル誕生から75周年を迎えたのを祝うとともに、今回発表された2つのニューモデル。「ランブレッタG350」は、2019年のEICMAショーで公開されて注目されたショーモデル「ランブレッタG325スペシャル」から発展したもの。COVIDパンデミックの影響で開発が遅れていたが、最終的にエンジンの排気量を拡大して市販されることになった。
すでに発売されている「ランブレッタVシリーズ」と同じく、その独特なスタイリングはランブレッタのクラシック・モデルのデザインにインスパイアされたもので、流麗なボディラインをさらにシャープで現代的なイメージにリファイン。
ボディの基本構造も伝統のスチールモノコック構造を受け継ぎ、排気量330.1ccの水冷単気筒エンジンを搭載。ダブルリンク式のフロントサス、デュアルチャンネルABSなどで足回りを固め、レトロな雰囲気の中にフルカラーのTFT液晶メーターのような最新装備を違和感なく組み合わせた。
「ランブレッタG350」の生産は2022年11月にスタートし、ヨーロッパを手始めに12月から出荷がスタートする予定。日本での発売時期は今の所未定だが、2023年春ごろと予想される。
もう1台のニューモデルは「ランブレッタX300」。往年のランブレッタたちを開発していたイノチェンティ社のDNAを濃厚に受け継ぎながら、現代のランブレッタを率いるウォルター=シェフラン氏の描き出したコンセプトをベースとするモダンで斬新なモデル。
しかも誰が見てもランブレッタとわかる個性と、革新的なスクーターとしての造りを兼ね備えているのが印象的だ。
「ランブレッタX300」は、「ダイヤモンド」ラインと呼ばれるシャープなデザインで構成された、ボクシーで洗練されたスタイルが最大の特徴。ボディの至るところで鋭く切り出されたような造形が目立つ。
ボディの主要部分をスチール製としたセミモノコックボディに、ダブルリンク式フロントサスとダブルディスクブレーキ、デュアルチャンネルABSという充実した足回りを装着。エンジンはボッシュ製のインジェクションシステムを組み合わせたパワフルでスムーズなもの。キーレスエントリーなど、装備類も現代的なものだ。
「ランブレッタX300」の生産は2022年10月に開始され、出荷は12月からの予定。日本での発売は「ランブレッタG350」と同じく2023年春ごろが予定されている。
まとめ:小松信夫