日本の予選グリッドは24番
1日にすべてが詰め込まれるAMAプロモトクロスとは異なり、MXoNは3日間かけた長丁場のお祭り。1日目の金曜日は車検や音量測定、セレモニーなどが行われた。シカゴのオヘア空港から約2時間、アメリカの古き良きカントリーに位置するレッドバッドには、すでに各ファクトリーの巨大なトレーラーパドックが展開されている。MXGPやAMAプロモトクロスの現場と違うのは、そのパドックの様子だ。たとえば前回優勝国のイタリアは、KTMとガスガスのファクトリーライダーで構成されるため、KTM・ガスガスのパドックはイタリアチームで占められている。かと思えばTeam HRCのパドックにはUSAのセクストンと、日本の大倉由揮車が同居していたり。各国やブランドの事情で、普段とは違った様相となっている。
金曜の最も大事なイベントは予選グリッドのくじ引きである。昨年の成績が加味されるのはゼッケンだけで、予選グリッドは完全な運によって決まる。レッドバッドは比較的外側のグリッドでもスタートに苦戦しないようだが、今回日本は24番目のグリッドチョイスに。34カ国参加のこのMXoNでは、予選1−19位までが決勝に残るシステム。20−32位はB決勝、33−34位は予選敗退という厳しいルールだ。
FIMのルールに則った日本代表のマシンたち
MXoNの場合はアメリカ開催とはいえFIMのルールに沿ったマシンで競われる。
エースである下田丈のマシンは、プロサーキットカワサキが用意したものでAMAプロモトクロスの仕様をベースにしている。AMAとは燃料と音量規制が異なるため、出力は若干落ちているとのこと。波と日の丸がデザインされたグラフィック。
大倉由揮車はストックベースの450cc。日本で走っているマシンと大きく変わらない。
本人のスポンサーグラフィックが日本代表仕様にカスタマイズされた鳥谷部晃太車。日本代表で唯一普段乗っている250ccではなくYZ450Fで挑む。
夕方には観客に向けたセレモニーが。金曜日だというのにすでに会場のボルテージは高く、チェーンソーの音が鳴り響いた。