泊まりがけで出かければ、日帰りよりも楽に遠くへ行けるし、夜も旅先を楽しめる! この記事ではキャンプではなく、ホテルや旅館などに泊まるときに必要なものやあると便利なアイテムなどを紹介します。
文・写真:西野鉄兵

クルマや電車での旅行とは少しだけちがうバイク旅の荷物

画像: クルマや電車での旅行とは少しだけちがうバイク旅の荷物

バイクで旅する場合、クルマや公共交通機関を使う旅行と大きくちがうのは、バイクに積める荷物しか持っていけない、ということ。

まあ、あたりまえの話なんですけどね。もっとも頭を使って道具も選ばなきゃならないのは、キャンプツーリングでしょう。ホテルや旅館に泊まる場合は、キャンプほどシビアにアイテム選びする必要はありませんが、絶対に持っていきたいものはいくつかあります。

また、シートバッグやボディバッグを上手く使うことで、楽に安心して旅することができるでしょう。私西野の装備を一例として紹介します。

宿泊ツーリング 持ち物リスト(一例)

必ず持っていきたいもの
・財布(お金・カード)
・スマホ
・スマホの充電ケーブル
・着替え(下着)
・レインスーツ

あると便利なもの・役立つもの 
・防寒着
・タオル
・洗面用具
・パジャマ
・モバイルバッテリー
・3口電源タップ
・筆記用具
・カメラなど撮影機材
・名刺
・ヘッドランプ
・マルチツール
・ティッシュ/ウエットティッシュ
・エコバッグ
・ビニール袋

画像: シートバッグ:ヘンリービギンズ「DH-733 ツーリングシートバッグ WR ML」容量40L バックパック:ヘンリービギンズ「DH-739 WPバックパック」容量16L

シートバッグ:ヘンリービギンズ「DH-733 ツーリングシートバッグ WR ML」容量40L
バックパック:ヘンリービギンズ「DH-739 WPバックパック」容量16L

私はいつもシートバッグ+ボディバッグの組み合わせでツーリングをしています。シートバッグの容量は20~40L程度。ボディバッグは、ワンショルダーやバックパックなどで、容量は3L程度のコンパクトなものから大きくても25L程度。

ボディバッグにはすぐに取り出したいものや、貴重品を入れています。シートバッグのメイン気室の一番上にはレインスーツ。その下は、基本的に宿に到着するまで使わないものを収納。

画像: 【シートバッグの中身】 西野が実際に泊まりがけツーリングをした際の持ち物 レインスーツ/バッグの防水カバー/着替え/パジャマ/防寒着/洗面用具/ドライバッグ/ウエス/ウエットティッシュ/飲み物/予備のグローブ/三脚/養生テープ

【シートバッグの中身】 西野が実際に泊まりがけツーリングをした際の持ち物

レインスーツ/バッグの防水カバー/着替え/パジャマ/防寒着/洗面用具/ドライバッグ/ウエス/ウエットティッシュ/飲み物/予備のグローブ/三脚/養生テープ

画像: 【ボディバッグの中身】 西野が実際に泊まりがけツーリングをした際の持ち物 モバイルバッテリー/カメラ/メガネ/充電器類/タオル/マルチツール/ヘッドランプ/手帳/ペン/名刺/ヘルメット収納袋/非常食/バッグの防水カバー

【ボディバッグの中身】 西野が実際に泊まりがけツーリングをした際の持ち物

モバイルバッテリー/カメラ/メガネ/充電器類/タオル/マルチツール/ヘッドランプ/手帳/ペン/名刺/ヘルメット収納袋/非常食/バッグの防水カバー

個人的なこだわりとしては、ボディバッグはシートバッグ内に入る、もしくは上に積めるようにしていること。ずっと背負っていると肩が凝りますからね。

あと、雨対策は欠かせません。写真のシートバッグ・バックパックはともに防水設計のもの。さらにそれぞれの防水カバーも携行しています。

持ち物のちょっとしたこだわり&収納方法のちょっとしたテクニック

画像1: 持ち物のちょっとしたこだわり&収納方法のちょっとしたテクニック

シートバッグのポケットに何を入れるか

ボディバッグを携行している私の場合、シートバッグのポケットには飲み物のほか、バッグの防水カバー、バイクを拭く布、ヘルメットを拭くのにも役立つウエットティッシュ、養生テープを入れています。

画像: ▲養生テープは何かと便利。私の場合は、借り物のバイクを傷つけないよう保護する使い方がほとんどですが。

▲養生テープは何かと便利。私の場合は、借り物のバイクを傷つけないよう保護する使い方がほとんどですが。


画像2: 持ち物のちょっとしたこだわり&収納方法のちょっとしたテクニック

パジャマは必要? 着替えは絶対に濡らしたくない

ホテルには浴衣があることがほとんどですが、現地に着くまでどんなものなのか分からないのがネック。あとお腹周りがスースーして寒い思いをすることも。なので私は寝間着を必ず持っていきます。

寝間着といえど、外を歩いても違和感ないものを選んでいます。夜中にコンビニに出かけたりするとき楽ですからね。また、着てきた服がびちゃびちゃに濡れたときの保険にもなっています。

これらはスタッフバッグに収納。ビニール袋よりも丈夫で、色やサイズで下着や寝間着などを分けられるので便利です。

ちなみにタオルは黒色のロングタイプを何年も愛用中。汚れが目立ちにくく、長めだと頭に巻いたり、冬場はマフラーがわりにも。同じような理由からハンカチをやめて手ぬぐいを持つようになりました。


画像3: 持ち物のちょっとしたこだわり&収納方法のちょっとしたテクニック

洗面用具は使いなれたものがいい

ホテルに着いたら、まずどんなアメニティがあるのかチェックする方も多いのではないでしょうか。私は、旅館によくあるビニールの巾着袋のセットが大好きです。

しかし中身を全部使うかというとそうでもありません。歯磨き粉をたっぷり付けたいので、歯ブラシと合わせて持っていきます。

宿の使い捨てカミソリで何度顔を切ったことか……。自宅で使っている5枚刃の愛用品と同じものをお泊まりポーチの中にセットしています。

上写真左の布は、ボディタオル。体を洗う際に使うものです。けっこう強めにこするのが好きなので、これがないと体をしっかり洗えた気がしないんですよ。ただ、長さ1mとかはかさばるので、30cm程度に切ったものをポーチの中に入れています。


画像4: 持ち物のちょっとしたこだわり&収納方法のちょっとしたテクニック

お泊まりセットはバイク旅以外でも使える

ポーチの中には前述の洗面用具のほか、コンタクトレンズ洗浄液、虫よけスプレー、かゆみ止め、薬、メモとペン、3口電源タップなどを入れています。

このセットはキャンプツーリングでもそのままですし、海外旅行などでもほぼそのまま。どんな旅でもこのポーチは一緒です。

画像: ▲視力が悪い私はメガネは必須。普段はソフトコンタクトですが、メガネ2個とコンタクトの予備は携行しています。これは無事旅を続けるために欠かせない重要品なので、シートバッグではなくボディバッグに入れています。万が一、シートバッグを盗まれでもしたら大変ですからね。

▲視力が悪い私はメガネは必須。普段はソフトコンタクトですが、メガネ2個とコンタクトの予備は携行しています。これは無事旅を続けるために欠かせない重要品なので、シートバッグではなくボディバッグに入れています。万が一、シートバッグを盗まれでもしたら大変ですからね。


画像5: 持ち物のちょっとしたこだわり&収納方法のちょっとしたテクニック

充電器類はケーブルを忘れがち

最近はスマホのおかげで地図も観光ガイドブックも持たずに出かけることが多くなりました。大事なのは、スマホの充電を切らさないことです。

ケーブルはその日持っていく電子機器類に対応したものを忘れずに。私はiPhone用・Android用・GoPro用のケーブルと、2口のUSB ACアダプター、モバイルバッテリー(10000mah)を小さな収納袋に入れています。

画像: ▲こちらは最近試しに買ってみたアイテム。モバイルバッテリー、ケーブル、ACアダプター、ワイヤレス充電器が一体化された便利なもの。これならひとつでほぼまかなえます。

▲こちらは最近試しに買ってみたアイテム。モバイルバッテリー、ケーブル、ACアダプター、ワイヤレス充電器が一体化された便利なもの。これならひとつでほぼまかなえます。


画像6: 持ち物のちょっとしたこだわり&収納方法のちょっとしたテクニック

カメラがあると旅が楽しくなる

スマホのカメラはとっても綺麗に撮れるようになりました。でもスマホだけだと広角のしゃしんばっかりになってちょっと物足りない。あと走っているときは撮影できません。

私のツーリングのときの撮影機材はコンパクトデジカメとGoPro。これに仕事だと一眼レフカメラも持つのですが、正直あまり持ちたくない。

webオートバイの私のソロツーリング・レポートは、ほとんどがこの2つのカメラで撮ったものです。予備のバッテリーとSDカードは必須ですね。


画像7: 持ち物のちょっとしたこだわり&収納方法のちょっとしたテクニック

ときどき大活躍するマルチツールとヘッドランプ

1年に数回しか出番がないものの、私の持ち物のレギュラー選手に定着しているマルチツールとヘッドランプ。キャンプ以外でこれらを使うときは、だいたいピンチが発生したときなのですが、それでも「持っていてよかった」といつも思えます。


ドライバッグ(防水の袋)が役立つ

晴れているときはレインスーツを入れています。雨が降ってきたらレインスーツを着て、絶対に濡らしたくないものをこの中に入れ、シートバッグにイン。

また、シートバッグの上にこの袋ごと積むこともできるので、お土産などで荷物が増えてしまったときにも活躍。

ドライバッグを選ぶ際は、中途半端な撥水加工ではなく完全防水のものを選ぶのがおすすめです。


画像8: 持ち物のちょっとしたこだわり&収納方法のちょっとしたテクニック

シートバッグの上部をカスタム

バイク用シートバッグは、拡張性の高さも魅力。多くの製品はこの上にさらに荷物を載せられるよう工夫が凝らされています。

私はノーマル状態のシートバッグに、ロックストラップカラビナを追加。

ロックストラップはより荷物を載せやすくなるのとともに、万が一、シートバッグの取付ベルトが破損したときの保険にもなります。

画像: ▲カラビナをひとつ付けるだけで簡易ヘルメットホルダーのできあがり。

▲カラビナをひとつ付けるだけで簡易ヘルメットホルダーのできあがり。

【まとめ】長距離ツーリングのパッキングのキモは雨対策

今回は私の持ち物を一例として紹介しました。

あらためて自分で持ち物を見返してみると、バイクに乗らない旅行との大きなちがいは「雨対策」だと思いました。

画像: ▲完全防水設計のバッグを積んで旅することもあります。ツーリング中に中身は取り出しにくいけど、濡れる心配はなし。

▲完全防水設計のバッグを積んで旅することもあります。ツーリング中に中身は取り出しにくいけど、濡れる心配はなし。

泊まりがけのツーリングでは、1泊でも目的地が自宅から300km~500km程度離れることはざら。山を越えることもあります。そうなると、地元は晴れていてもどこかで降られる……と経験上思っています。

ただ、キャンプとちがって専用アイテムは少なく、普段の旅行の装備+雨対策ができていれば、とりあえずOKともいえるので、難しいことではありません。極端な話、レインスーツと大きなビニール袋を数枚持っていれば、いいっちゃいい。

キャンプツーリング日帰りツーリングの持ち物リストは過去にまとめています。ご興味あれば、ご覧ください。

文・写真:西野鉄兵

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