2月1日に北米と欧州で発表され、目下話題沸騰の4気筒ヨンヒャクSS、ニンジャZX-4R/RRでありますが、発表された最高出力はなんと77PS、ラムエア時には80PS!もはやコレ、ヨンヒャクのスペックではありません!ということで、特別集中連載でおとどけするZX-4R/RRじっくり解説、まずは気になるメカニズムから見ていきましょう!

400ccクラス唯一の4気筒ユニットは驚異のハイパワー!

画像1: 400ccクラス唯一の4気筒ユニットは驚異のハイパワー!

CB400SFが惜しまれながらも生産終了となってしまったいま、400ccクラス唯一となった4気筒ユニットが、ZX-4R用のこのエンジン。ボア57mm・ストローク39.1mm、圧縮比12.3の399ccで、発生回転数は未公表ですが、最高出力は77PS、ラムエア時にはなんと80PSをたたき出します!

画像2: 400ccクラス唯一の4気筒ユニットは驚異のハイパワー!

これまでの400ccクラスで最もパワーが出ていたマシンは、国内仕様だとスズキ・GSR400の61PS。我々も以前からZX-4Rの登場を予想してはいましたが、まさかここまでのハイパワーだとは思いませんでした!

画像3: 400ccクラス唯一の4気筒ユニットは驚異のハイパワー!

マフラーはZX-25RRと同じタイプの、オーソドックスなもの。多角形型のサイレンサーもZX-25RRのものと同様ですが、気持ちこちらの4Rの方が少し長いような気がします。おそらくは消音対策の関係でしょうか。

ちなみに、4Rはスタンダードの車重が188kgで、これはヤマハのYZF-R7とまったく同じ。それでいて、パワーは4Rの方が4PS、ラムエア時なら7PSも上なのです!400ccクラスなのに、もはやこのスペックはミドルクラスなみ!全くもってスゴいマシンが出たものです…。

車体はZX-25Rベースでコンパクト!

フレームのベースはZX-25R。こうして写真を比べてみると、細かい差異はありますが、基本的にはよく似たフレームであることがわかります。キャスター/トレールは少し4Rの方が起きているのと、大幅なパワーアップに対応した補強等はあると思いますが、ホイールベースは1380mmでまったく同じだったりします。

画像1: 車体はZX-25Rベースでコンパクト!
画像2: 車体はZX-25Rベースでコンパクト!

これはZX-25Rのライディングポジションと足つき(身長:176cm 体重:62kg)。4Rの方がシート高800mmと、785mmの25Rより若干高くなっているのですが、おそらくは基本的な姿勢は変わらないはず。

25Rはスーパースポーツの割に前傾姿勢がキツくなく、シート高も抑えられていたため、ビギナーや女性ライダーにも優しく、ツーリングユースも苦にならない、という美点がありましたが、そうしたいいところは、車体のベースを同じくする4Rにも受け継がれているはずです。期待しましょう!

ZX-4RZX-25R
ギア・レシオ1速2.929 (41/14)2.928 (41/14)
2速2.056 (37/18)2.055 (37/18)
3速1.619 (34/21)1.619 (34/21)
4速1.333 (32/24)1.333 (32/24)
5速1.154 (30/26)1.153 (30/26)
6速1.037 (28/27)1.037 (28/27)

ちなみにこちらは6速ミッションのギアレシオをZX-25Rと比較したものですが、実質まったく同じ。つまり、ミッションに関してはほぼ同じものと考えていいでしょう。

足回りもクラストップの豪華ぶり!

画像1: 足回りもクラストップの豪華ぶり!
画像2: 足回りもクラストップの豪華ぶり!

今回発表されたZX-4Rは、仕向け地などで販売状況も異なりますが、ZX-4R、ZX-4R SE、ZX-4RRの3グレードが発表されています。このうちSEとRRには、フロントフォークにプリロード調整機構つきのショーワ製SFF-BP倒立フォークが、リアショックには同じくショーワ製のBFRC Liteがホリゾンタルマウントされています。これは先に登場したZX-25RRも同様の構成となっています。

画像3: 足回りもクラストップの豪華ぶり!

そして、フロントブレーキは待望のダブルディスク化!ディスク径は25Rの310mm径から290mm径へと20mmほど小さくなっていますが、ストッピングパワーに不満は全くないでしょう。むしろダブルディスク化したことで、4Rの方はよりコントロール性を高めているのではないかと思われます。

国内導入が待ち遠しい!早ければ今秋には販売か!?

画像: 国内導入が待ち遠しい!早ければ今秋には販売か!?

とまあ、こんな感じで、400ccクラスの枠を大きく飛び越えたメカニズムを備えるZX-4R。この時代にカワサキはまたしてもどえらいもんを出したなー、という驚きで一杯でありますが、国内導入、早ければ今秋の発売を目指しておられるそうで、我々の期待も膨らむ一方です。

国内仕様は何PSなのか?何より価格はいくらなのか?話題は尽きませんが、次回はそんなZX-4Rの装備面に注目してみたいと思います。電子制御は?ライディングモードは?3グレードあるけどドレがお買い得なのか?などなど、徹底的に深掘りしてみようと思いますので、次回もお楽しみに!

カワサキ「Ninja ZX-4R」の主なスペック

全長×全幅×全高1990×765×1110mm
ホイールベース1380mm
最低地上高135mm
シート高800mm
車両重量188kg(ZX-4R SEは189kg)
エンジン形式水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量399cc
ボア×ストローク57.0×39.1mm
圧縮比12.3
燃料タンク容量15L
変速機形式6速リターン
キャスター角23.5゜
トレール量97mm
タイヤサイズ(前・後)120/70ZR17M/C(58W)・160/60ZR17M/C(69W)
ブレーキ形式(前・後)Φ290mmダブルディスク・Φ220mmシングルディスク
※諸元は海外仕様

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