今季初戦はウェットレースに
土曜日の午後に行われるレース1はあいにくの雨。気温は20度、路面温度24度のウェットコンディションで、22周で行われた。
スタートでは予選4番手のジョナサン・レイ(KAWASAKI RACING TEAM WORLDSBK)が好スタートを切りトップに浮上。レース序盤はレイがバウティスタを離しにかかるが、10周目の3コーナーでバウティスタがレイをパスしトップに躍り出た。
抜かれた直後はバスティスタに食らいついていくが、バウティスタが徐々に差が開き勝負あり。最終的に2位レイに3秒471差をつけて、バウティスタが開幕戦のレース1を制した。2位にはレイ、3位にはトプラク・ラズガットリオグル(PATA YAMAHA PROMETEON WORLDSBK)が入り、3強が表彰台を分け合う形となった。
2023 スーパーバイク世界選手権開幕戦オーストラリア レース1結果
スーパーポールレース、レース2ともバウティスタが貫禄の優勝
日曜日の午前にはスーパーポールレース、午後にはレース2が行われる日曜日。レース2のグリッドを決定するために行われるスーパーポールレースはわずか10周のスプリントレースだ。レース結果がレース2の順位になるため、一つでもポジションをあげたいところだが、午後にレース2が控えているため、クラッシュは避けなければならない。
土曜日とは打って変わって気温20度、路面温度33度のドライコンディションで行われたスーパーポールレース。ドライコンディションでも強さを見せたのはやはりドゥカティ陣営だった。
土曜日のレース1で優勝したバウティスタがポールポジションからトップを守り切り、10周のスーパーポールレースでも優勝。そして予選6番手からスタートしたバウティスタのチームメイトであるマイケル・リナルディ(ARUBA.IT RACING)が2位でフィニッシュし、ドゥカティワークスが1-2フィニッシュを達成した。
リナルディに振り切られたラズガットリオグルが3位。そしてレース1で2位だったレイはオープニングラップで大幅にポジションを落とし、中盤順位をあげるも7位に止まった。
レース2もドライコンディションで行われ、勢いに乗るドゥカティワークスの2台がレース2でも躍動。スタート直後からバウティスタ、リナルディの1-2体制で後続に差をつけ独走。バウティスタが3連勝で開幕戦を完全制覇してみせた。
3位にはオープニングラップから3位をキープし、安定したペースを刻んだアンドレア・ロカテッリ(PATA YAMAHA PROMETEON WORLDSBK)が入っている。
レース2で盛り上がりを見せたのは4位争い。レイ、ラズガットリオグル、アクセル・バッサーニ(MOTOCORSA RACING)、アレックス・ロウズ(KAWASAKI RACING TEAM WORLDSBK)、イケル・レクオナ(TEAM HRC)、フィリップ・エッテル(TEAM GOELEVEN)が毎周ポジションを入れ替えながらバトルを展開。
さらに中盤からはドミニク・エガーター(GYTR GRT YAMAHA WORLDSBK TEAM)とダニロ・ペトルッチ(BARNI SPARK RACING TEAM)が加わり、最大8人のライダーによる4位争いとなった。
残り5周、なんとロウズが4コーナーで転倒し、アウト側にいたラズガットリオグルを巻き込んでしまう。レイもペースが上がらず8位までポジションを下げるなどカワサキ陣営にとって苦い結果となってしまった。
4位には大混戦を制したバッサーニが、5位にはエッテルが入り、トップ5中4台がドゥカティで占めることとなった。バウティスタのライバルであるラズガットリオグルとレイにとって、痛すぎる開幕戦となってしまった。今季もドゥカティ陣営が強いことがわかった開幕戦、第2戦以降のカワサキとヤマハの反撃はあるのだろうか。3月3日から5日にインドネシアのマンダリカで行なわれる第2戦も目が離せない。