2023年3月3日〜5日にインドネシアのマンダリカ・インターナショナル・ストリートサーキットでSBK(スーパーバイク世界選手権)2023年シーズンの第2戦が行われた。開幕戦を完全制覇したドゥカティのアルバロ・バウティスタ(ARUBA.IT RACING)がレース1とレース2を制しランキング首位の座を保持した。スーパーポールレースではヤマハのトプラク・ラズガットリオグル(PATA YAMAHA PROMETEON WORLDSBK)が今季初優勝を飾っている。

A.バウティスタが開幕4連勝を達成

画像: 開幕4連勝を達成したA.バウティスタ。 www.worldsbk.com

開幕4連勝を達成したA.バウティスタ。

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第2戦の舞台はインドネシアのロンボク島にあるリゾート地マンダリカ地区に建設された「マンダリカ・インターナショナル・ストリートサーキット」だ。日本ではまだ寒さが残るが、レース1スタート時のコンディションは気温30度、路面温度49度と蒸し暑く、ライダーにとってはタフな環境の中でのレースとなった。

21周のレースはポールポジションのラズガットリオグルがリードするも、3番手スタートのバウティスタが5周目にトップに浮上。周回を重ねるごとに2位との差を広げていく磐石の展開に持ち込んでいき、独走でトップチェッカー。強さを見せつけ開幕4連勝を達成した。

2位にはポジションをキープしたラズガットリオグルが、3位にはスタートで出遅れたものの、アクセル・バッサーニ(MOTOCORSA RACING)とのバトルを制したアンドレア・ロカテッリ(PATA YAMAHA PROMETEON WORLDSBK)が3位に食い込んだ。

開幕からバウティスタの強さが際立つ結果が続いているが、ヤマハのワークスチームであるPATA YAMAHA PROMETEON WORLDSBKは、上位で尚且つ安定した成績を2台揃って残している。2台揃って戦えるのは好材料、今後に期待したくなるチームだ。

一方苦戦しているのはカワサキ勢。KAWASAKI RACING TEAM WORLDSBKのジョナサン・レイ、アレックス・ロウズ共に5番手争いに飲み込まれ、トップ集団に勝負を挑むことができず中団グループでのバトルに甘んじる結果となってしまった。

2023 スーパーバイク世界選手権第2戦マンダリカ レース1結果

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日曜日はT.ラズガットリオグルとバウティスタが優勝を分け合う

日曜日の午前中に行なわれたスーパーポールレース。バウティスタの連勝がどこまで続くのだろうかと思われる中、なんとこのスーパーポールレースでバウティスタの連勝記録が止まってしまった。

10周で行われるスーパーポールレースだったが、オープニングラップの2コーナーでロウズとロリス・バズ(BONOVO ACTION BMW)が接触し転倒。さらに2周目の2コーナーでレイが単独で転倒を喫してしまう。1周目のクラッシュの影響でコースにオイルが出ており、レイは足元をすくわれてしまった。

オイル処理のため、赤旗が出されレースは一時中断。周回数は8周でリスタートされ、超スプリントレースとなった。

レース1同様、スタートからトップに立ったラズガットリオグルがトップで周回。その後ろではレイとバウティスタのチャンピオン同士による2位争いが勃発。4周目にバウティスタの前に出たレイだったが、4周目の12コーナーでマシンが振られ順位を落としてしまう。

そしてその真後ろにいたバウティスタもマシンが大きく揺れハイサイドを喫しまさかの転倒。バウティスタの連勝記録は4でストップとなった。

ラズガットリオグルがトップのまま逃げ切り今季初優勝。2位にはロウズとのバトルを制したロカテッリが入り、ヤマハが今季初の1-2フィニッシュを達成した。3位にはロウズ、レイはなんとか4位に食い込み、カワサキ勢も着実にポイントを稼いでいる。

画像: スーパーポールレースで1-2フィニッシュを達成したA.ロカテッリ(左)とT.ラズガットリオグル。 www.worldsbk.com

スーパーポールレースで1-2フィニッシュを達成したA.ロカテッリ(左)とT.ラズガットリオグル。

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続くレース2も赤旗が出る波乱の展開となった。レース序盤はマイケル・リナルディ(ARUBA.IT RACING)がトップにたち、ハイペースでレースを引っ張っていくが、7周目にマイケル・ファン・デル・マーク(ROKIT BMW MOTORRAD WORLDSBK TEAM)がハイサイドを喫し転倒、直後にいたフィリップ・エッテル(TEAM GOELEVEN)も避けきれずに転倒してしまい、赤旗中断となってしまう。

残り14周でレースはリスタート。トップに出たリナルディは中断前同様スタートからペースを上げて差を広げにかかるが、2番手まで浮上したバウティスタがじわじわとタイム差を縮めていき、13周目にリナルディを捉えトップに浮上。バウティスタはそのままトップチェッカーを受け、今シーズン5勝目をマークした。

なんとか2番手を死守したかったリナルディだったが、10コーナーでオーバーラン。結局4位で表彰台を逃してしまった。ハイペースで差をつけていたリナルディだったが、赤旗中断が彼のレース戦略を狂わせた。タイヤを消耗し、尚且つ赤旗で築いてきたギャップを失ってしまったことで、後半はタイヤのグリップがない状態での走りを強いられてしまったのだ。

2位にラズガットリオグル、3位にはシャビ・ビエルへ(TEAM HRC)が入り初の表彰台獲得となった。そしてホンダにとっても今シーズン初の表彰台獲得となった。

画像: X.ヴィエルへ(右)が3位表彰台を獲得。嬉しいWSBKでの初表彰台となった。 www.worldsbk.com

X.ヴィエルへ(右)が3位表彰台を獲得。嬉しいWSBKでの初表彰台となった。

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第2戦にして、参戦する5メーカーのうち4メーカーが表彰台に上がった。唯一表彰台に上れていないBMWの巻き返しはあるのだろうか?そして連勝記録が途絶えたバウティスタだが、ポイント配分の大きいレース1とレース2で優勝し、最低限の取りこぼしで収めている。序盤にして大差をつけられてしまったライバルメーカーの逆襲にも期待したい。次戦は4月21日-23日に伝統のオランダ、TTアッセンで第3戦が行なわれる。

2023 スーパーバイク世界選手権第2戦マンダリカ スーパーポールレース結果

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2023 スーパーバイク世界選手権第2戦マンダリカ レース2結果

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