MotoGP世界選手権2023年シーズンの開幕戦が迫る中、2023年3月4日にGASGAS FACTORY RACING TECH3がスペインのバルセロナでローンチイベントを開催。特徴的な赤いカラーリングを纏った今季型「RC16」を発表した。

GASGASとTECH3がタッグを組み、MotoGPに参戦

画像: 赤と白で纏められた「RC16」。

赤と白で纏められた「RC16」。

2023年3月4日、今年からMotoGPに参戦するGASGAS FACTORY RACING TECH3が、スペインのバルセロナでローンチイベントを開催。チーム体制に加え、カラーリングも公開された。

1985年スペインのカタルーニャ州で創業されたオートバイメーカー「GASGAS」。これまでモトクロスやトライアル、エンデューロなど、オフロードの世界で活躍してきたメーカーであるGASGASは、2020年からKTMの傘下に入り、ロードレースへのチャレンジも精力的に行うようになった。

近年ではMotoGP直下のカテゴリーであるMoto3やMoto2に参戦する強豪「Aspar Team」とタッグを組み、2022年のMoto3クラスでは、シリーズランキングの1-2を独占する強さを見せ、見事チャンピオンを獲得している。

そんな勢いに乗るGASGASは今年から、KTMのサテライトチームであるTECH3とタッグを組んでMotoGPクラスにチャレンジする。

画像: GASGASとTECH3がタッグを組み、MotoGPに参戦

マシンはRed Bull KTM Factory Racingと同じ「RC16」で、向こう数年はGASGASカラーのRC16を走らせることになるという。KTM同様、オフロード界で数々の栄光をもたらしたブランドであるGASGASの参戦は、23年シーズンのMotoGPにおいて大きな注目点のひとつである。

P.エスパルガロが3年ぶりにKTM陣営に復帰!今季唯一のルーキー、A.フェルナンデスがチームメイトに

画像: 古巣に復帰したP.エスパルガロ。

古巣に復帰したP.エスパルガロ。

そんな注目の新規参入チームである同チームのライダーに選ばれたのは、ホンダから3年ぶりにKTM陣営に復帰するポル・エスパルガロと、MotoGPクラス唯一のルーキーであるアウグスト・フェルナンデスの両名だ。

2013年にMoto2クラスでチャンピオンになり、2014年にMotoGPクラスに昇格したポル・エスパルガロ。実はMotoGP昇格時に在籍していたのがこのTECH3だ。当時はヤマハのサテライトチームだったTECH3でYZR-M1を乗っていたエスパルガロは、2017年にKTMに移籍し4年間在籍した。

その後ホンダのワークスチームであるRepsol Honda Teamに移籍するも、今年から古巣であるTECH3、そしてKTM陣営に戻ることになった。マシンもチームも経験済みのエスパルガロにとって、今年の環境はこれまでよりもストレスなく仕事を進めることができるのではないだろうか。

セパンテスト2日目にも印象的な走りを見せているだけに、何かしてくれそうな予感を抱かせてくれる組み合わせである。

エスパルガロのチームメイトであるアウグスト・フェルナンデスは、2023年シーズンからMotoGPクラスに参戦する唯一のルーキーライダーである。Moto2クラスでは6シーズンを戦い、2022年には小椋藍との激しいチャンピオン争いを制し、見事Moto2王者となった。

画像: ルーキーイヤーに臨むA.フェルナンデス。

ルーキーイヤーに臨むA.フェルナンデス。

ルーキーイヤーのフェルナンデスだが、181cmで手足が長い体格はモンスターマシンであるMotoGPマシンを乗りこなすための追い風となるはずだ。テストではタイムこそ出ていなかったが、精力的に周回し、マシンに慣れるため淡々とテストをこなしている印象を受けた。

新規参入ながら熟成が進んでいる「RC16」、古巣に戻り勝手を熟知しているエースライダーと、ポテンシャルを秘めたルーキーの組み合わせ。今年だけでなく、来年、再来年と目が離せないチームであることは間違いない。

レポート:河村大志

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