文・写真:山口銀次郎
愛知県の産業技術の高さをアピールした「あいちブランドコーナー」
愛知県の技術を知ることが出来る激熱ゾーンだった!
愛知県観光協会が、愛知県の観光の2大柱として掲げる「歴史観光」と「産業観光」。
産業観光というのはあまり聞きなれないかもしれないが、愛知県の巨大産業を取り巻く数多の企業は、銀河系を形成するが如く、愛知県の地場と切っても切り離せない文化となっている。
もちろん我々の生活に知らぬ間に深く溶け込んでいる技術も多く、一概に「バイクとは関係ないから」と等閑にするワケにはいかないはずだ。
名古屋モーターサイクルショーの会場に開設された「あいちブランドコーナー」は、日々目の当たりにすることはないかもしれないが、知らない内に生活を豊かにしてくれている企業及び技術をPRするエリアとなっていた。
出展した全てのブースを取材することはかなわなかったが、同コーナー内で驚いた5社の技術や製品を紹介しよう。
鬼頭精器製作所
株式会社 鬼頭精器製作所は、精密機械部品の加工を得意とする会社で、その技術は航空・宇宙、防衛省向け車輛、自動車、工作機械、自動走行車輛、専用設備、太陽光発電等の幅広い分野に活かされているという。
現在大々的に展開しているのが、回転工具(ミーリングユニット)と呼ばれる、加工機械のNC旋盤や複合加工機のドリルなどの工具を取り付けるアタッチメント(ユニット)を、修理・修繕するサービスだ。
今までは、このアタッチメントが劣化などによって使用できなくなると破棄していた。SDGsが広く浸透してきた現在、今あるものを長く使用しようという取り組みでもあるという。
コスト面においても、新品を購入する費用と比較し、最大約半額で修理・修繕可能だという。そのサービスは好評で、一月に80~100台ぐらい請け負っているとのこと。また、高価なものになればなるほど、半額以下のコストに抑えることが可能だそうだ。
ちなみに、修理依頼があった場合に、分解から状態確認、そして見積もりに至る費用は無料とのこと。今お持ちのミーリングユニットの不調や不具合を感じたなら、交換するのではなく、修理して長く使用するという選択肢を選んでみてはいかがだろうか? もちろん、不具合のまま使用し続けると、精度も劣るし思わぬ事故を引き起こしかねないので、ダメ絶対! と、なぜか注意喚起をしてみたりして。