神奈川はバイク事故割合が多いんだそうです!
横浜や横須賀、三浦半島に箱根の玄関口と、走りスポットに事欠かない神奈川県。その分、神奈川ではバイク事故が全国平均の約2倍なんだそうです。平成30~令和4年のデータでは、全国のバイク事故は全交通事故の約17.2%なのに対して、神奈川県は31.6%。うーむ、ちょっと多いですね。
その対策に、というワケではないんでしょうが、なんと神奈川県警に、ドゥカティ・スーパーバイク999の白バイが導入されました……って実はコレ、神奈川県警の展示用白バイなんです!
白バイとはいえ、積載装備とか取締り用メーター、パトライトつけなきゃいけませんから、あれきちんと改造申請して通すものなんです。だからいま実働している白バイのCB1300やFJR1300って、改造申請登録しなくてもいいように、きちんとメーカーが製造している認定保持型式で、だからCB1300PとかVFR800P、FJR1300Pって車名がついてるんです。
だからドゥカティ999の白バイを作る、って実は大変。それが、この999が展示用とか、イベント用車両、って意味なんですね。
この999、実は大洋建設の代表、黒田憲一さんの元愛車。黒田社長、実はロードレースも大好きで、岡田忠之や加賀山就臣のレース活動を応援してくれたりしていて、ご自身もバイク大好き! 現在はヴィンテージハーレーを持ちなんだそうです。
「この999はね、私が前に乗ってたバイクなんだけど、ちょっと腰を痛めちゃって、ドゥカティの前傾姿勢が苦しくなっちゃったんです。だから、置いておいてもしょうがない、999がかわいそうだから、安全運転啓蒙とかに役立ててもらおうと思って、ユーメディアさんに相談したんです。ユーメディアさんの梅田社長とはもう30年の仲で、この999もユーメディア=ドゥカティ横浜で買ったんです。今は腰が辛くないハーレーのナックルヘッドとパンヘッドも持ってるよ」(黒田社長)
黒田社長の999はいったんドゥカティ横浜に持ち込まれ、元神奈川県警にいらしたという倉林さんがプライベートでデザインし、モディファイ。車体後部にトランク、車体前後に赤&青のLEDパトランプを備え、パッと見はライダーが「ドキィィッ!」とするアレ。まんま白バイです。
「黒田社長に寄贈していただいたドゥカティは、イベントや交通安全教育教室の場に持ち込んで、お子さんのまたがり体験をしたり写真を撮ってもらったり、そういう用途に使わせていただこうと思っています。普段は戸塚警察のロビーに展示してありますので、ご希望とあれば見に来ていただいても大丈夫なようにしておきます」(戸塚警察署長 村上さん)
イベントはユーメディアグループの「ドゥカティ横浜」と「ハーレーダビッドソン横浜戸塚」の敷地で行なわれ、同じく倉林さんがレストアしたという、かつて神奈川県警で稼働していたポルシェ911パトカー、ニッサンスカイラインGT-R(しかも33の中でもレアな4枚ドア!)パトカーも持ち込まれ、展示されていました。
999白バイが取り締まりに出ることはないんですが、だからといって「やったるぜ」とはいかないように注意しましょう! 神奈川県の二輪車事故、減らしていきましょう!
写真・文責/中村浩史