安定した走りで釜野がパーフェクトウィン。ファースト65
ファースト65クラスは入門クラスということでシリーズチャンピオンという枠はありませんが、ポイントランキングを見ると、109ポイントの釜野央渡(#89)、108ポイントの瀧本瑛介(#91)、105ポイントの丹羽群青(#93)と、トップ3が混戦状態でした。しかし、最終戦では瀧本と丹羽が欠場したことにより、釜野がポイント差を広げることとなります。
両ヒートともにホールショットを獲得した釜野は、スタートからトップに立つと、そのままレースをリードしていきます。ヒート1のベストラップは1分43秒、ヒート2では1分39秒と、クラス内で唯一40秒台を切る速さで周りを圧倒。見事パーフェクトウィンを果たしました。
また、各所で起こっていたバトルにも注目が集まりました。ヒート1では3番手を走る中川麻希(#23)を前田光琉(#78)が猛追。前田がプレッシャーをかけますが、中川はミスすることなくリードを保ちます。レース後半、前田がアウトからスピードを乗せて中川をパス。一瞬の隙をついたラインどりに中川もブロックしきれず、3番手争いは前田に軍配が上がりました。
ヒート2でも3番手争いが白熱。好スタートを決めた川村來輝(#34)を、中川と前田が追いかけていきます。3人の差が徐々に縮まるレース後半、川村と中川の2人の隙をついた前田が3番手に浮上。見事表彰台を獲得しました。なお、前田のこれまでの最高順位は4位で、今回が初の表彰台。上位陣の欠場があったとはいえ、レース後半で追い上げる実力は目を見張るものがありました。
優勝した釜野選手は、走りがめちゃくちゃスムーズになっていて、転けたり出遅れたりということもなく、安定感が出てきましたね。確実にレベルが上がっていますし、上位クラスへのステップアップが見えた走りでした
齋藤が群を抜いた速さを見せつける。スーパー65クラス
スーパー65クラスは巽太壱(#60)がポイントランキングトップに位置し、2位の小磯銀士(#10)との差は54ポイント。巽のチャンピオン獲得は確定していましたが、小磯や齋藤極(#4)といったライバルの存在は大きく、今大会は誰が優勝するのか、レースの行方に注目が集まりました。
コースはショートカットなしのレイアウト。長いストレートやテーブルトップ、リズムセクションなど、いかにスピードを乗せていけるかが勝利の鍵となりました。ヒート1で好スタートを決めたのは齋藤。各セクションをスムーズにこなし、スピードを落とすことなく走る速さは群を抜いており、後方との差を広げていきます。2番手に巽、3番手に小磯という順でレースは進行。レースが進んでいくにつれて3者の間隔は開いていき、そのままの順位でゴールとなりました。
2ヒート目は巽がスタートで前に出ます。2番手を走る齋藤からのプレッシャーを受けながらもトップを守り、ポイントリーダーとしての意地を見せていきます。しかし、齋藤も負けじとラインを変えながら巽にアタック。齋藤が巽をパスし、1周目を通過していきました。その後も齋藤はトップの座を譲ることなくゴール。結果、1位齋藤、2位巽、3位には小磯が入り、齋藤が優勝を飾りました。
一方、後方では3番手の小磯に水谷倫都(#95)が迫ります。3秒ほどあった差を1秒まで縮めていき、小磯をロックオン。惜しくも小磯には届きませんでしたが、水谷の攻めた走りからは表彰台を狙う熱意と迫力が感じられました。
ヒート3も齋藤がスタートからトップに立ち、独走状態に持ち込みます。他を寄せ付けないスピードと安定感で、2番手につけた巽に15秒の差をつけてフィニッシュ。見事全ヒート優勝を果たしました。
優勝した齋藤極選手は、シーズンを通してすごく速くなってきたなと思います。とにかくスピードが上がっているのですが、併せて技術力も身についてきているのでミスがなく、安定しています。今後ももっとレベルアップしていってほしいなと思います