文:太田安治/写真:南 孝幸
ノックス「ハンドロイド マーク4」テスト&レポート
プロテクション性能と操作性を極めたレーシング用ハンドアーマー
40年以上に渡って各種プロテクションギアを開発しているイギリス・ノックス社のグローブが『ハンドロイド』。そのラインアップの中で、ロードレースシーンでの使用を前提に作られているのがマーク4だ。
何より目を引くのが「エクソスケルトンシステム」と呼ばれるパイプ状のパーツが指の屈伸に連動して動く構造。レバーの操作性、グリップの握り感とも、見た目とは裏腹に驚くほどスムースで違和感は皆無。グリップダコのできやすい指の付け根〜人指し指に親指まで、グリップに触れる部分には引き裂き強度が高いカンガルー革が貼られている。
転倒時、路面に打ち付けやすい手首左右のプロテクターは硬質樹脂製で、同じく硬質樹脂製のナックルガードは拳への圧迫感がないフローティング構造。旧モデルにあった手首のストラップは廃され、BOAシステムのダイヤルを回すだけで手のサイズや好みに応じたフィット性が得られる。
ダイヤルを引けば全体のテンションが緩むから着け外しも素早く楽に行える。路面に手を付いたときに滑って衝撃を逃がすスライダーと併せ、「ハンドアーマー」と呼ぶに相応しい徹底した保護性能がハンドロイドの魅力。
サイボーグ的なルックスは奇をてらったものではなく、レーシンググローブに求められる安全性と機能性を追求した結果ということだ。カラーはブラック、レッドもラインアップされている。
テスター太田安治の欲張りリクエスト
旧モデルで気になったエクソスケルトンのスライド部分が改良されて耐久性、保護性能ともに高まった。この機能と品質を見れば価格にも納得。青系や黄色系をあしらったカラーバリエーションが増えると嬉しい。
文:太田安治/写真:赤松 孝、南 孝幸、森 浩輔