今となってはなかなか見ることが珍しくなった貴重な「スズキの歴代バイク」を紹介する連載企画。 そんなスズキの歴代バイクを振り返りながら、もし「今のバイクに例えるなら…?」と、編集部 岩瀬が独断と偏見で選んでみたいと思います。今回は“小刀”や“脇差”の愛称で親しまれた「GS125E KATANA」です。

SUZUKI GS125E KATANA(1982年)

「KATANAシリーズの意匠を受け継ぐ125燃費王」

画像1: SUZUKI GS125E KATANA(1982年)

SUZUKI GS125E KATANA(1982年)

1981年に「GSX1100S KATANA」が輸出仕様として登場し、日本では翌年1982年に当時の国内上限排気量に合わせた「GSX750S KATANA」が発売されると、スズキの「刀シリーズ」は瞬く間に大ヒットモデルになりました。

世界中のライダーに衝撃を与え、その人気が40年経った現在でも受け継がれている「刀シリーズ」は、1100cc、750cc、650cc、400cc、250ccなど、様々な排気量クラスのモデルが誕生していきました。

そんな「刀シリーズ」の中でも、原付二種クラスとなる125ccの最小排気量で登場したのが、今回紹介する「GS125E KATANA」です。

1982年に先行発売された兄弟モデルの「GN125E」をベースに、当時解禁となったばかりのスタイリッシュなビキニカウルの角形ヘッドライトを装備し、タンクからサイドカウル、シートテールにかけて流れるようなボディラインのデザインで登場。

GS650G KATANAの小排気量版とも言える125ccのヨーロピアンスポーツとして人気モデルの仲間入りを果たしました。

画像2: SUZUKI GS125E KATANA(1982年)

SUZUKI GS125E KATANA(1982年)

125ccの空冷4ストロークSOHC単気筒エンジンは、2球形燃焼室を持つスズキの「S.T.D.C.C.」を採用し、最高出力は14PS/10000rpm、最大トルクは1.0kgm/8500rpmを発揮するなど最新バイクにも負けないパワフルさを発揮。

さらに、制動時の前沈み現象を防止するために、車体姿勢や操縦安定性を向上する「ANDF(アンチノーズダイブ機構)」を装着したフロントフォークや、新設計のダイヤモンドフレームを採用するなど性能にも抜かりがないモデルでした。

特筆すべきは燃費性能で、乾燥重量101.3kgという軽量な車体と、125ccの空冷単気筒エンジンと相まって、リッターあたり63km/L(50km/h定地燃費)を記録するなど、燃費がすこぶる良いスポーティな125ccモデルでもありました。

ちなみに、GS125E KATANAは「刀シリーズ」の末弟と言うこともあり、巷では「小刀」や「脇差」、「ナイフ」や「包丁」など、“短い刃物”で例えられることもありましたが、モデルチェンジした2代目のカタログからは、“KATANA”のペットネームが外されていたこともあり、地域や世代によってもニックネームが異なっていました。

スズキは小排気量モデルでも“本格的なスポーツモデルを作る”という信念は、現在のモデルにも受け継がれています。

現行車に例えるならどんな車種?

さて、ここからはあくまでもスズキのバイク編集部 岩瀬の個人的な主観で「現在のバイク」に置き換えてみる妄想企画です。

GSシリーズはGSXシリーズへと進化して行きましたので、今回は同じ125スポーツの「GSX-S125 ABS」と比較してみたいと思います。

画像: GSX-S125 ABS(タイタンブラック)車両価格:42万200円(10%消費税込み)

GSX-S125 ABS(タイタンブラック)車両価格:42万200円(10%消費税込み)

スズキ「GSX」シリーズの末弟にあたる『GSX-S125』は、原付二種モデルとは思えないほどの本格装備とポテンシャルを備えた125㏄のロードスポーツです。

250〜400ccクラスや大型バイクにも引けを取らないほど高性能な作りは「小排気量車でも本気で走りを楽しめるバイクを作る!」という、スズキ開発陣の本気が伝わってきます。

画像: GSX-S125 ABS(トリトンブルーメタリック / タイタンブラック)車両価格:42万200円(10%消費税込み)

GSX-S125 ABS(トリトンブルーメタリック / タイタンブラック)車両価格:42万200円(10%消費税込み)

GSX-S125の現行モデルは、新しい排ガス規制に対応しつつも最高出力や最大トルクのダウンを回避。アンダーカウルのデザインが変更されています。

また、124ccの水冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒とフューエルインジェクションシステムを搭載したGSX-S125は燃費性能にも優れていて、燃費を気にせず走ってもリッターあたり40km/L近い数値を叩き出すこともあるほどランニングコストに優れたマシンでもあります。

(下に続きます)

カラーは「トリトンブルーメタリック / タイタンブラック」と「タイタンブラック」の2つのグラフィックがラインアップされています。

現行モデルの価格は、GSX-S125が42万200円(消費税10%込み)、兄弟モデルのGSX-R125が45万3200円(消費税10%込み)となっています。

スズキ125ccスポーツの本格的な乗り味や燃費性能は、現代のGSX-S125にも受け継がれているように感じます。

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