文:太田安治/写真:南 孝幸・JAF/モデル:茅ヶ崎みなみ
JAFの〝お得なサービス〟を知ってバイクライフを充実させよう‼
取材協力
JAF 東京支部 ロードサービス隊 管理
藤村浩祥さん
月刊『オートバイ』のテスター太田安治が全力で取材‼
茅ケ崎みなみ(体験モデル)
現役の看護師で、登録者数約17万人のバイク系YouTuberとしても活躍中。愛車はスーパーカブC125とCBR250RR。
JAFのロードサービスの特徴
JAFの『二輪ロードサービス』を利用しない手はナイぞ‼
オートバイに多い車両トラブルといえばバッテリー上がり、ガス欠、タイヤのパンク。さらには転倒、事故といったアクシデントで走行不能に陥ることもある。自宅近くや仲間と一緒なら何とか対処できても、一人の状況、ましてツーリング先では…。
そこで注目されているのが60年の歴史と実績を持ち、2000万人以上が入会しているJAF(日本自動車連盟)のロードサービス。自動車ドライバーにはお馴染みだが、レッカー車に取り付ける二輪専用アタッチメントが開発されたことで搬送方法の選択肢が増え、さらに利用しやすくなった。
JAFのロードサービスは誰でも有償で受けられるが、会員になれば多くのサービスが無料。しかも加入者、つまり「人」が対象なので自分のオートバイや自動車が何台あっても会費は同じ。これはJAFだけの特徴だ。
JAFを呼ぶ方法|会員じゃなくてもOK?
スマホが会員証、アプリから連絡、会員は断然お得
JAFに救援を要請するときは0570-00-8139または♯8139に電話するだけ。24時間/365日態勢で対応してくれる。ただし、JAF会員と非会員では救援費用に大きな差があることに注意(下の比較表を参照)。個人会員の場合、入会金が2000円、年会費が4000円なので、一度救援を受ければ元が取れる。※救援要請の電話通話料は有料。
会員にはカード型会員証が交付されるが、手軽なのはJAFスマートフォンアプリの利用。スマホ画面上からGPSによる現在地とトラブル内容を送信することで、スムーズに救援要請が行える。
一般的なバイク保険とJAFサービスの比較
けん引・搬送 | バッテリー上がり | 燃料切れ | |
---|---|---|---|
一般的なバイク保険 | 100kmまで無料 | 回数制限あり | 回数制限あり(燃料代1回まで無料) |
JAF会員 | 15kmまで無料 | 回数制限なし | 回数制限なし+ 燃料代 |
JAF非会員 | 1万3130円〜 (けん引料730円 1㎞毎) | 1万3130円〜 | 8380円〜 +燃料代 |
ぬかるみ等の引き上げ | パンク応急修理 | 異音・異臭などの点検 | |
---|---|---|---|
一般的なバイク保険 | 一部対象外 | 対象外 | 対象外 |
JAF会員 | 対象 | 対象 | 対象 |
JAF非会員 | 1万3130円〜 | 1万3130円〜 | 1万280円〜 |
いつどこでも何度でも救援に!
まず個人的な話をすると、僕は32年前に某輸入自動車を買ったことをきっかけにJAFに入会し、以来ずっと継続中。これまで自動車ではコンピューターやミッションのトラブルで3回、パンクで1回、レッカーのお世話になっている。オートバイでも本誌のロケで高速道路走行中に電装系トラブルでストップしたとき、同行のスタッフが深夜にガス欠したとき、立ちゴケでクラッチレバーとチェンジペダルを折ってしまったときに救援を要請した。現在は自動車2台とオートバイ2台を所有しているので、万が一のためというより、JAFには入っていて当たり前、の感覚だ。
任意保険やクレジットカードにロードサービスが付帯していることもある。僕も「任意保険にロードサービスがあればJAFは不要?」と調べたが、任意保険は「車両」にかかるもので、複数台を所有していれば契約も複数必要。救援内容により、年間利用回数に制限がある場合も多い。
対してJAFは「人」にかかるので、自分のオートバイ/自動車に加え、友人や会社の車に同乗している場合やレンタカーもサービスの対象。JAFと任意保険会社との提携により、無料搬送距離の延長といった優遇サービスも受けられる。
JAFに救援を要請するとロードサービスカーが現場に駆けつけ、バッテリー上がりならポータブルバッテリーを使用して給電、ガス欠なら携行缶から補給を行い、現場で解決できないトラブルの場合は修理可能なオートバイショップまで搬送となる。これまではオートバイの搬送はパワーゲート付きトラックに積載していたが、さらに高品質なサービスを提供するために新たな搬送方法の導入を開始した。
2022年1月から始まったのが、JAFサービスカーの6割を占めるレッカータイプのトラックに二輪専用アタッチメントを装着し、オートバイの前後輪をがっちりと固定してけん引する方法。実際の作業を見学したところ、厳しい訓練を受けている隊員だけに作業は実に丁寧で確実。車両やライダーの安全に関する配慮も抜かりがない。現場到着からトラブル状態の確認、レッカーへの敏速な固定作業、救援要請者が搬送先までサービスカーに同乗することも可能だ。
費用対効果からみて、ソロツーリング派のライダー、故障頻度の多い旧車、修理可能ショップが少ない輸入車のオーナーなら絶対に加入しておくべき、というのが僕の見解だ。