文:オートバイ編集部(大冨 涼、黒田健一、石神邦比古)/写真:南 孝幸
でかカタナとちびカタナ、奇跡のツーショット!
125ccのちび「カタナ」とは何ぞや!?
GN125Eの兄弟車として1982年に発売されたGS125E。当時としては珍しいビキニカウルを標準装備し、「カタナ」シリーズの最小モデルとして「コガタナ」の相性で親しまれた。今回復活させるのは1990年モデル。ノーマルモデルから随分変貌しているが、果たして元に戻るのか…?
お、おかしい、何かがおかしい。このバイク…ヤバいかも…
覚悟がないならヤメテおけ! バイクの個人売買は超リスキー
「お金はないけど、バイクが欲しい‼」そんな新人編集部員の私、トミーは、様々な手段で欲しいバイクを探し続けた挙句、ついに某ネットオークションに手を出してしまいました。今回購入したのは1990年モデルのスズキGS125E。なんとあの「カタナ」の最小排気量モデルで「コガタナ」の相性で親しまれたチョ~魅力的なバイク。そもそもあまり出回っていない車両ということもあり、12万円という金額に「ラッキ~♪」と即決、嬉々としてバイクを引き取ってきたのです。
いざ、家に持ち帰って確認してみると、あちこちのボルトが外れていたり、サビが酷かったりと各部ぼろぼろ。現車確認で吹け上がりは良好だったため、エンジンは大丈夫だろうとちょっくら試運転に出かけると、道中でシフトペダルがポロリ。極めつけにアイドリングすらしなくなってしまった! (もちろん押しがけもダメだった…)
このままだとマズい…と思い、旧車ならドンと来いッ! というオートバイ編集部の黒田パイセン&イシッチに助けを求め、スミからスミまで徹底的にチェックすることに。果たして私のちびカタナちゃんは元通りになるのか…?
オンボロGS125Eの全方位徹底チェック!
ぱっと見は綺麗? でもよく見るとオンボロ!
明らかにオンボロなこのバイクを元通り復活させるべく、まずは問題点を洗い出すことに。7つの整備ポイントを踏まえつつ、各部をチェックしていくぞ!
❶メーター回り
こちらは動かないタコメーター。ケーブルを引っこ抜いて中身を覗くと、まさかのワイヤーが行方不明。なぜ無くなったんだろうか…。
❷ヘッドライト&灯火類
サビッサビのヘッドライトリムがいい味を出しているがこれは交換。灯火類は正常に動作していたのでここは問題なし。
❸フロントフォーク
明らかに点サビだらけのフロントフォークからは、やっぱりオイルが滲んでいた。
❹フロントブレーキ
全く役目を果たさないブレーキは、パッドの寿命問題かと思いきや原因は別に。キャリパーを外したところ、なんとそれ自体が歪んでいた!フロント周りはまるっと交換した方が良さそうだ。
❺シフトペダル
こちらがポロっと取れたシフトペダル。原因不明のため一旦ヒモで結んで抜けないようにしている。
❻チェーン&スプロケット
まったく整備されていないサビサビ&だるだるのチェーンとペラペラのスプロケット。チェーンはオイルをさすと格段と長持ちするのでマメにやっておこう!
❼シート固定ボルト
本来シートを固定するはずのボルトが左右なくなっており、片手で簡単に外せることに一同ドン引き。
唯一褒められたポイントはココ !
整備するならサービスマニュアルは必須!
今回ちびカタナを復活させるために、あらかじめ購入しておいたのが車種専用のサービスマニュアル。この中にはありとあらゆる整備情報が記載されているので、自分で整備するなら1冊持っておくととっても便利!