まとめ:齋藤ハルコ/写真:森 浩輔
※飯香岡八幡宮境内での撮影は、特別な許可を得ています。
平賀由希子さん×佐々木優太 開運ツーリングトーク
全道の駅制覇は目前なのに、新規オープンがあり届かない
佐々木優太(以下佐々木) 平賀さんの目標は全国の道の駅全制覇ですが、もうほぼ達成されてるんですよね?
平賀由希子(以下平賀) はい、99%くらいは達成してます(笑)。でも最近また道の駅の新規登録が増えて、全駅制覇が遠のいてしまいました。やっぱりどんどん新しくオープンするし、できる場所もバラバラなので、〝あともう少しで達成〟状態が続いてますね。
佐々木 そういえば道の駅って、どんな施設でも名乗れるんですか?
平賀 あ、それはダメです(笑)。国土交通省に認定してもらわないと「道の駅」とは名乗れないんですよ。
佐々木 そうなんですね!? でも道の駅って、ひと昔前はトイレに行きたい時に寄る場所のイメージだったじゃないですか。それがいまや、道の駅を目的地に旅をする人がいっぱいいて。
平賀 目的地になりましたよね。私が最初に周り始めた15年前ぐらいは、野菜の直売所がメインのところが多かったんですよ。だけどここ10年ぐらいで本当に変わって、そこに行くことが目的になる道の駅がすごく増えました。ご当地グルメだけでなく、お土産とかもオリジナル商品を開発して販売する道の駅もどんどん増えてきています。
佐々木 これだけ全国に数があると、ターゲット層も各施設で違いますか?
平賀 特別におひとり様向けの道の駅はあまり思い浮かばないのですけど、ファミリー向けの施設はありますね。子供用の遊具があったり、赤ちゃんが遊べる幼児ルームが用意されてたり。あといまはドッグランを併設する道の駅がかなり増えているので、犬を遊ばせるために道の駅に行く、というワンちゃん連れの方も多いと思います。
佐々木 なるほど。そもそもの質問になりますが、平賀さんが道の駅巡りを始めたのはどうしてだったんですか?
平賀 いちばん最初は能登にツーリングに行った時、たまたま立ち寄ったのが道の駅だったんです。『北陸道の駅スタンプラリー』のポスターを観て、「よし、やってみるか」と思ったのが始まりですね。最初の頃はスタンプを集めることが目的だったので、かなり弾丸で周ってて、結構記憶の彼方に行ってしまった道の駅も多くて(笑)。
佐々木 新しい道の駅に行ったら、平賀さんはまず何から見るのでしょう。
平賀 まずはご当地ソフトからですね(笑)。道の駅ごとに食べるので、1日5個ぐらい食べますし、ひとつの道の駅で2個食べることもあります。
佐々木 筋金入りのソフトクリーム好きですね(笑)。今までインパクトのあったソフトクリームというと…?
平賀 強烈に覚えてるのは、宮城のシジミを使ったソフトクリームかなぁ。
佐々木 シジミ!? それは個性的ですね。逆に今いちばんのオススメは?
平賀 すでに何回かメディアで紹介してますが、『道の駅 お茶の京都みなみやましろ村』の生抹茶ソフトクリームです。もうね、人生で食べた抹茶ソフトの中の最高峰だと思います。とにかく味が濃厚で、抹茶独特の渋みや苦みも口に残るし、しかもあんまり甘くないんですよ。だから甘いモノが苦手な人にも好評で、さらにお抹茶ソースまでかかってるんです。とにかく「濃い」って感想しか出てこないくらい〝濃厚〟のひとことに尽きる。でもすごく美味しいソフトクリームですね。
佐々木 それは食べてみたい‼ 僕、抹茶大好きなんですよ。
平賀 あ、でも今日ご案内した『道の駅木更津 うまくたの里』のピーナッツソフトも美味しいですよ。
佐々木 確かに美味しかったです。あとはライダーにオススメの道の駅もありますか?
平賀 ありますあります。たとえば今日来た千葉県は道の駅が多くて、特に南房総はすごく多いんですよ。その中でバイク好きの皆さんにオススメしたい場所はあるので、ご紹介しますね。
佐々木 ぜひぜひ! そういえば、道の駅を巡り始めた当初はスタンプラリーが目的だったと仰ってましたが、じつはスタンプラリーって御朱印発祥の文化なんですよ。昭和初期の旅行ブームが起きた時に、当時の御朱印集めから宗教色を抜いて、観光地でスタンプを押してもらうというスタンプラリーが始まったんです。
平賀 それは知らなかったです。佐々木さんからそういうお話を聞くと、神社と道の駅って、本当に密接な関係があるんだなって感じますね。
佐々木 そうなんですよ。神社というと人が集まったり、騒いだりしちゃいけない〝聖域〟のように捉えてる方も多いのですが、じつは神社の神様は、たくさんの人が参拝して神社を盛り上げないと力を発揮しないんです。だから昔は、神社がその地域の寄り合い所的な役割を果たしていたし、旅の人が神社に参拝した時に、奉納されているその地域の特産品や工業製品を見ることでその土地のことが理解できる、物産展のような場所でもあったんです。
平賀 聞けば聞くほど、まさに現代の道の駅ですね。昔からの予感なんですけど、たぶん私は道の駅巡りを卒業したら、御朱印集めに突入すると思うんです(笑)。全駅制覇した後も、新しくできた道の駅はピンポイントで押さえていくとは思いますが、それだけだとせっかくのバイク旅が少しつまらないじゃないですか。もともと収集癖みたいなものもありますし、だったら御朱印集めをツーリングに絡めてみたいなと思っていて…。なのでこれからも、また神社のこと教えてください。
佐々木 こちらこそ、ライダーにとって道の駅はすごく身近なものですし、今後も魅力的な道の駅について教えてください。よろしくお願いします!
平賀由希子さんがおすすめする房総半島の道の駅3選
ライダーにオススメ 房総半島の道の駅 BEST 3
1.三芳村 鄙の里(南房総市)
腹ぺこライダーの胃袋も大満足の道の駅。特に『ビンゴバーガー』のハンバーガーが絶品で、パティが180gとBig&ボリューム満点! 食後は地元の“三芳の牛乳”を使ったソフトクリームをぜひ!
2.ちくら潮風王国(南房総市)
海の幸ならここ! 海鮮レストランでは地魚の握りや郷土料理「なめろう」などを堪能できます。市場食堂では、大きくて身がふわっとしたアジフライがイチオシ。海が目前のロケーションも抜群です。
3.保田小学校(安房郡鋸南町)
廃校になった小学校を活用した道の駅。校舎や教室の雰囲気に童心に返ること間違いなし! 懐かしの給食スタイルでの食事や、地場食材を使った薪窯焼きの本格ピザなど、グルメも充実です。
まとめ:齋藤ハルコ/写真:森 浩輔
※飯香岡八幡宮境内での撮影は、特別な許可を得ています。