リナルディが今季初優勝! バウティスタはまさかの2度の転倒でノーポイント
レース1は気温25度、路面温度35度のドライコンディションの中、18周で争われた。ポールポジションはジョナサン・レイ(KAWASAKI RACING TEAM WORLDSBK)が獲得、2番グリッドにバウティスタ、3番グリッドはラズガットリオグルと各メーカーのエースが並ぶ。
スタートはレイが蹴り出しよく飛び出すも、ターン2でバウティスタがレイを捕らえトップに浮上。いきなりバウティスタの先行を許したレイだったが、オープニングラップから果敢に仕掛けていく。
後方では、5番グリッドスタートのマイケル・リナルディ(ARUBA.IT RACING)がアンドレア・ロカテリ(PATA YAMAHA PROMETEON WORLDSBK)をパスし4位に浮上し、トップ3を追う。
こう着状態が続いていたトップ3だったが、6周目のターン9でトップを走るバウティスタがまさかの転倒。コースに復帰するも大きくポジションを落としてしまった。
バウティスタの転倒以降、レイとラズガットリオグルがトップ争いを展開。優勝争いはこの2名に絞られたかに思われた。
しかし、3位のリナルディのペースがよくトップ2に接近。残り6周のターン5でラズガットリオグルをオーバーテイクし、勢いそのままにトップのレイも狙っていく。
周回数が残り僅かとなる中、レイとリナルディのバトルが勃発。抜きつ抜かれつのバトルを演じていくが、残り4周のバックストレートで持ち前の直線スピードを武器にリナルディがトップに躍り出た。
トップに立ってからもペースが安定していたリナルディがトップでフィニッシュ。2021年カタルニアGPレース2以来の優勝となった。
2位は残り3周でレイをパスしたラズガットリオグルが獲得。レイは悔しい3位でのフィニッシュとなった。
まさかの転倒を喫したバウティスタは、ファイナルラップのターン16でも転倒。レース1は痛いノーポイントに終わってしまった。
2023 スーパーバイク世界選手権 第10戦アラゴン レース1結果
レース1でミスを犯したバウティスタが王者の意地を見せ日曜日を制圧
日曜日の午前中に行われたスーパーポールレースは、気温21度、路面温度26度のドライコンディションの下、10周で争われた。
レース1同様、ポールポジションからスタートしたレイはスタートを決め、レースをリードしていく。バウティスタとラズガットリオグルが続き、早くも3台による優勝争いが繰り広げられた。
3者とも無理にしかけずこう着状態となっていたが、6周目のターン1でバウティスタがレイに仕掛けていく。レイはバウティスタに抜けれるもすぐに応戦。バウティスタを再度かわして首位の座を明け渡さない。
レイを攻略できなかったバウティスタはラズガットリオグルにパスされ、3位に後退。均衡状態のまま、レイ、ラズガットリオグル、バウティスタの順でレースはファイナルラップに突入する。
3位にポジションを落としたバウティスタだったが、ターン5でラズガットリオグルをかわし2位に浮上。そして強力な加速性能を活かし、バックストレートでレイをオーバーテイクし土壇場でトップにたった。
残り2つのコーナーもクリアしたバウティスタがトップチェッカー。レイは僅差で2位、ラズガットリオグルは3位でのフィニッシュとなった。
最終レースとなるレース2は、気温24度、路面温度34度のドライコンディションの中、18周で争われた。
スーパーポールレースを制したバウティスタがポールポジションからスタート決めるも、レイがトップに立つ。ロカテリがバウティスタを抜き2位に浮上し、バウティスタ、ラズガットリオグルが続く。
2周目のターン1でロカテリがレイをパスしトップに躍り出る。バウディスタも続き、レイが3位に後退。レース1をノーポイントで終え、巻き返しを図りたいバウティスタはロカテリを攻略しトップに立ち、逃げにかかる。
バウティスタが後続に対しギャップを築いていく中、ロカテリ、ラズガットリオグルのチームメイト同士による2位争いが展開される。ロカテリは2位をキープしていたものの、15周目にマシントラブルに見舞われ無念のリタイア。
これでラズガットリオグルが2位、そして3位にはリナルディが上がってきた。最終的に2位以下に3秒もの差をつけたバウティスタがスーパーポールレースに続き優勝。2位にラズガットリオグル、3位にリナルディが入った。
日曜日ではフルポイントを獲得することに成功したバウティスタだが、レース1の転倒が響き、ランキング2位のラズガットリオグルとのポイント差は47。このラウンドで10ポイント詰まり、1大会で逆転が可能な点差となった。
2023 スーパーバイク世界選手権 第10戦アラゴン スーパーポールレース 結果
2023 スーパーバイク世界選手権 第10戦アラゴン レース2 結果
レポート:河村大志