前戦優勝のオンジュがポールポジション! 佐々木は3番グリッド獲得
日本勢は鳥羽海渡(SIC58 Squadra Corse)が予選Q1から出走。佐々木、古里太陽(Honda Team Asia)、山中琉聖(Gaviota GASGAS Aspar Team)の3名がQ2進出を決めている。
予選Q1序盤はダビド・ムニョス(BOE Motorsports)がトップに立つも、セッション残り5分でジョエル・ケルソ(CFMOTO Racing PruestelGP)がトップタイムを更新。ケルソのタイムは上回られることはなく、ケルソがトップでQ2進出を果たした。以下、ムニョス、ステファノ・ネパ1(Angeluss MTA Team)、エイドリアン・フェルナンデス(Leopard racing)がQ2に駒を進めている。鳥羽は8位に終わりQ1敗退となった。
ポールポジションが決まる予選Q2ではディオゴ・モレイラ(MT Helmets - MSI)がセッションをリード。山中、古里は序盤に上位につけ、佐々木もアタックを開始すると僅差の2番手でセッションを折り返した。
アタックが活発化する中、デニス・オンジュ(Red Bull KTM Ajo )がトップタイムを更新。そんな中、フロントロー獲得が期待されていた古里はターン8で痛恨の転倒を喫してしまった。
佐々木はポールポジションを狙うも、タイム更新ならず。順位は変わらず、オンジュがポールポジション、モレイラが2位、佐々木は3位でフロントローカらのスタートとなった。
古里同様、転倒を喫してしまった山中だったが、4番グリッドを獲得、古里も6番手で2列目を確保するなど、日本勢が好成績をおさめる予選となった。
ポイントリーダーのマシアは7番手、ランキング3位のダニエル・オルガド(Red Bull KTM Tech3 )が11番手と振るわず。佐々木は優位な状況で決勝を迎えることになった。
ルーキーアロンソが脅威の4勝目!古里が自身初の表彰台獲得!
19周の決勝レースは曇り空の中、気温31度、路面温度47度のドライコンディションで行われた。ポールシッターのオンジュ(Red Bull KTM Ajo)がトップを守りターン1を通過するも、ターン3で膨らんでしまい後退。先頭グループはモレイラ、佐々木、マシアも加わりポジションを入れ替えながら周回を重ねていく。
上位でレースを進めていた佐々木だったが、3周目のターン10で前を走るムニョスが失速。佐々木は避け切ることができずクラッシュしてしまった。
佐々木は再スタートを切ったものの、再度ピットに戻りリタイア。予選から一転、タイトル争いにおいて厳しい状況に追い込まれてしまった。
佐々木が脱落したトップ争いはチームメイトのコリン・ベイアー(Liqui Moly Husqvarna Intact GP)がリード。マシアダビデ・アロンソ(Gaviota GASGAS Aspar Team)、オンジュが続き、古里もトップ集団の中で勝機を伺っていく。
ウィークを通して好調な古里は残り6周でトップに浮上。しかし、ライバル勢もスパートし優勝争いは混戦模様に。
迎えたラストラップはベイアーがトップで突入、アロンソ、マシアのトップ3に古里が食らいつく。逃げ切りたいベイヤーだったが、ハイサイドを起こした隙にアロンソにパスされトップを明け渡してしまう。残りのコーナーもトップを守りきったアロンソがトップチェッカーを受け、今季4勝目を挙げた。
マシアは最終コーナーのブレーキングで2位に上がるもオーバースピード。立ち上がりが鈍ったところをコーナーを綺麗に曲がった古里とベイヤーがマシアの横を駆け抜けていった。古里はMoto3クラスで初の表彰台を獲得、自己ベストとなる2位を獲得した。
ラストラップでハイサイドを喫しながらも生き残ったベイヤーが最終コーナーでマシアを抜き、3位。こちらも初の表彰台獲得となった。
マシアは表彰台獲得とはならなかったが、4位でフィニッシュ。佐々木がクラッシュ、リタイアしたことでランキングでは佐々木に対しポイントを「17」まで広げている。また、4勝目を挙げたアロンソがランキング3位に浮上。2位の佐々木とは8ポイント差、トップのマシアには25ポイントにまで接近している。
日本勢は山中が9位、鳥羽が10位でフィニッシュし、共にポイントを獲得している。
2023 Moto3 第17戦 決勝結果
レポート:河村大志