バイクカスタムの中でも、比較的リーズナブルで機能的にもドレスアップ的にも変化が大きいミラー交換。今回選んだのはハイビジミラー。ハイビジリティっていうだけあって、見える範囲も広いし基本機能もばっちし。さらにデザインも豊富。走行中、常に目が入る場所にあるのでミラーの形状って気持ち的にも効果がでかいのよね。というわけで、今回はハイビジミラーだよ。

ハンターを買ってすぐにミラーも交換したのよ

ハンターカブを順調にカスタムしてるんだけど、実はミラーも購入初期からカスタムしてるんですよ。

画像: 1カ月初回点検の時には、すでにミラー交換してた

1カ月初回点検の時には、すでにミラー交換してた

デイトナの出してるハイビジミラー。ハンター買ったら付けようと思ってたのよ。だって名前がかっこいいじゃん。ハイビジリティ、なんかミリタリーっぽいし。ちなみに迷彩とかで、ロービジ塗装とかあるのよ。

で、近所の2りんかんで衝動買いしたのがコレ。ハイビジミラーのパラレル ロー 正ネジ。
ハンターカブのノーマルがまん丸だから、四角っぽいのが良かったのよね。

デイトナ
ハイビジミラー バイク用 ミラー 片側1本
左右共通 10mm正ネジ パラレル/ロー ブラック 15405

amzn.to

今どきのバイク、正確には2007年以降に製造されたバイクは、ミラーのサイズが指定サイズ以上じゃないとダメなんだけど、パラレルはもちろんバッチリ。
基準値はこんな感じ。丸型とそれ以外では基準が違うので注意してね。

画像1: ハンターを買ってすぐにミラーも交換したのよ

詳しくはこんな感じ。

4 次に掲げる後写鏡は、前項第3号の基準に適合しないものとする。ただし、平成18年12
月31日以前に製作された自動車に備える後写鏡にあっては、第2号から第4号までの規定
によらないことができる。
一 鏡面に著しいひずみ、曇り又はひび割れがあるもの
道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2023.6.5】
第146条(後写鏡等)
-2-
二 鏡面の面積が69cm
2未満であるもの
三 その形状が円形の鏡面にあっては、鏡面の直径が94mm未満である、又は150mmを超え
るもの
四 その形状が円形以外の鏡面にあっては、当該鏡面が直径78mmの円を内包しないもの、
又は当該鏡面が縦120mm、横200mm(又は横120mm、縦200mm)の長方形により内包され
ないもの

で、さっそくハンターに装着しようと思ったら装着できない。正確にはミラーをミラーホルダーに装着することはできるんだけど、衝撃緩和装置が付かないのよ。衝撃緩和装置ってのは純正のミラーの付け根についてる銀色の土台みたいなの。これがないと保安基準的にNG。

歩行者等に接触した場合において、衝撃を緩衝できる構造であり、かつ、歩行者等
に傷害を与えるおそれのあるものでないこと。

ミラー側の取り付けネジは、左右共通で正ネジ。車体側も左右とも正ネジなんだけど、純正衝撃緩和装置のミラー受け側は正ネジと逆ネジになってる。これは困った。

そういえば、衝撃緩和装置付きのパラレル ローも隣に売ってたわ。つい安い方を買っちゃったんだった。こっちを買わないとだったのね。

デイトナ
ハイビジミラー
片側1本 左右共通 10mm正ネジ 新保安基準適合
パラレル/ロー ブラック 15408

amzn.to

すわ、買い直しか。悪あがきじゃないけどamazonで調べてたら、正ネジミラーに対応した衝撃緩和装置があるんですね。気が利きすぎてて怖い。しかしありがたい、これでミラーが無駄にならずに済む。

ちなみに正ネジタイプの二面幅は17mmで、衝撃緩和装置付きミラーアダプターも17mm。ベストマッチですな。

デイトナ
ミラー アダプター 衝撃緩衝装置付き ブラック
正ネジ10mm 左右セット 99782

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さてこのアイテム。ミラー側も車体側も正ネジ。
衝撃緩和装置として、商品画像にもあるように2個のパーツを繋いでる部分が逆ネジになってるんじゃないかな。左グリップ側のミラーが衝撃を受けた時には、ここが回るようになってると思われる。

画像2: ハンターを買ってすぐにミラーも交換したのよ

2007年以降のバイクに乗ってる人は最初から衝撃緩和装置付きを購入するのがオススメよ。自分と同じ轍を踏まないようにね。

肝心の装着してどうだったかだけど、マジで最高。視野角の広いハイビジミラーな上、純正と違ってスクエア形状なので横の範囲が広くて、後ろが物凄く見やすい。
形状も金属的な質感があって凄く良いし※、ノーマルより低いし、めちゃめちゃ気に入ってる。
※パラレルなどのラウンド以外はABS樹脂製で、ラウンドはスチール製。仕上げはどちらもマットブラックとクロームメッキがあるよ。

で、気になったのよ。純正と同じような形状のラウンドで純正ミラーと比較したらどれくらい違うのかな、と。

ハイビジミラー ラウンド ハイ衝撃緩和装置付きで純正ミラーと比較

というわけでハイビジミラー ラウンド ハイ衝撃緩和装置付きを使って、視野角が純正とどれくらい違うかとかを見ていくよ。せっかくなので、細部についても純正と比較したりしつつ見ていこう。

デイトナ
ハイビジミラー
片側1本 左右共通 10mm正ネジ 新保安基準適合
ラウンド/ハイ ブラック 98797

amzn.to

ハイビジというネーミングなんだから、どう考えても視野角の話から行きたいけど、先に細かい部分から紹介。なぜなら視野角の話が長いから。

ディテールを見てみよう

ミラーを保持するロッド部分の直径が12mmとかなりの極太なのもハイビジミラーシリーズの特長。取り付け強度的にも有利だし、振動対策としても有効。なんたってゴツくてカッコ良い。

ミラーとロッドはイモネジで固定されてて、取り付けや調整は3mmの六角棒レンチで。

画像1: ディテールを見てみよう

ロッド部分はハイタイプと、ロータイプがラインナップされてるよ。

画像: www.daytona.co.jp
www.daytona.co.jp

ミラー面にはハイビリジリティミラーの文字とデイトナのロゴ。

画像2: ディテールを見てみよう

CT125ノーマルミラーとの比較

ハイビジミラーラウンド ハイはハンターカブ純正ミラーと結構形状が似てる気がするので、違いを比較していくよ。

まずはハンターカブ純正ミラー。

画像1: CT125ノーマルミラーとの比較

こちらハイビジミラー ラウンドハイ。

ミラー部分のデザインはかなり違うし、ロッドとミラーの取付方法も違う。ミラー径自体はかなり近いサイズ。

画像2: CT125ノーマルミラーとの比較

ロッド部分の太さの違いは一目瞭然。実測してみたところ、差は2mm。

画像3: CT125ノーマルミラーとの比較
画像: ハイビジミラーはスペック通り12mm

ハイビジミラーはスペック通り12mm

画像: ノーマルミラーは実測で約10mmだった

ノーマルミラーは実測で約10mmだった

車体への取り付け部も見てみよう。まずはハンターカブ純正。よく見るアレだね。

画像4: CT125ノーマルミラーとの比較

ハイビジミラーは、ゴムカバーに意匠があるし、デイトナロゴもついてる。

画像5: CT125ノーマルミラーとの比較

ゴムカバーを外して取り付け部。どちらも二面幅は14mm。

画像6: CT125ノーマルミラーとの比較

衝撃緩和装置だけ取り外してみると、高さはほぼ同じ。形状も微妙に違う。

画像7: CT125ノーマルミラーとの比較

実際に装着してハイビジとノーマルで見え具合を比較

さて、ハイビジミラーがハイビジである所以の視野角ですよ。
そもそも視野角ってなによって話だけど、ミラーで見える範囲ってことね。何の変哲もない板状のミラーだといわゆる平面鏡。でも、今どきのミラーは球面が主流。

ものが見えるのは光の反射なんだけど、光は垂直に動くので球面の方が平面ミラーよりも広い範囲が映るってわけ。

画像: 大げさな半球と平面の光の反射イメージ。あくまでイメージね

大げさな半球と平面の光の反射イメージ。あくまでイメージね

どれくらい球面なのかってのは曲率半径であらわされる。球面の曲がり具合は半径nの円の描く弧と同様ですよってこと。

ハンターカブ純正ミラーの視野角は公表されてないと思うんだけど、だいたいメーカー純正ミラーってのは曲率半径1300mmくらいってのが通説らしい。
それに対してハイビジミラーは曲率半径1000mm。つまり半径1300mmの円が描く弧と、半径1000mmの円が描く弧の違い。どれくらい違うかというとこれくらい。

画像1: 実際に装着してハイビジとノーマルで見え具合を比較

わかりにくいよね、ちょっと待ってね。この図のに実際のミラーのサイズを適用してみると、こう。

画像2: 実際に装着してハイビジとノーマルで見え具合を比較

微妙な差だけど、青い線(曲率半径1000mm)の方が赤い線(曲率半径1300mm)より弧が高いのよ。

具体的にどれくらい差があるか、さらに拡大してみてみよう。
実際の図から計測してみたところ、高さの差が最大で0.351mmくらい違った。球面ミラーの違いと言ってもこれくらいなので、実際にミラーで弧の違いを認識するのは難しそう。このあたりはコンマ以下で影響出る話になってくるので、自分の書いた図形上だとこうだったよーっていう程度で。

画像3: 実際に装着してハイビジとノーマルで見え具合を比較

高さの差でいうと大したことないけど、この微妙なサイズでも確実に視野角は広がるのよ。
逆に、曲率半径100mmとかにしちゃうと、写る範囲は全周に近くなるけどそれにともなって映ってる車両とかが極端に小さく見えちゃうのよね。

なんで小さくなるかというとちょっとややこしいのでここでは割愛。説明書いたらすごい文字数になったし。

小さく見えるってことは、車間距離も捉えにくくなる。「すごい遠くに車がいるな」って思ったら実は背後にいた、なんて事が起こってしまう。というか曲率半径100mmだったら小さすぎて何が写ってるか認識できないかも。

なので、車間距離とかに違和感がない程度で、かつ視野角も広げるという絶妙な数値を追求して生まれたのが曲率半径1000mmってわけ。いや、開発の人にそうやって聞いたわけじゃないけど、絶対そうだと思う。

さて、ややこしいことばっか書いたけど、百聞は一見に如かず。実際に見え具合をチェックしてみるよ。

まずはハンターカブ純正ミラー。

画像4: 実際に装着してハイビジとノーマルで見え具合を比較

そしてハイビジミラー ラウンド。左右の木の余白、特に右の木の余白が大きくなってるのがわかるはず。並べると着実に広くなってるけど、でも特にものが小さく映ってるって印象は無いでしょ、これがハイビジミラーの絶妙なところ。

画像5: 実際に装着してハイビジとノーマルで見え具合を比較

次は、ミラーを内向きに付けて並べて雲を映してみた。左がハイビジ、右が純正。
雲の大きさの違いや、木の映り具合の違いがさっきよりわかりやすいはず。

画像6: 実際に装着してハイビジとノーマルで見え具合を比較

純正ミラーをハイビジにする貼り付けタイプも

さて、ハンターの純正ミラーと形状の近いハイビジミラー ラウンドで比較してきたけど、そもそも純正ミラーの形状を変えずに視野角を広くしたいって人もいるはず。あと、純正ミラーの眩しさを低減させたいとか、黄昏時での見やすさを向上させたいとか。

そんなこともあろうかと、貼り付けタイプのハイビジミラーもあるのよ。曲率1000mmなのは、ミラータイプのハイビジミラーと一緒(ひどいトートロジーだ)なんだけど、こちらはブルーとゴールドがあって、それぞれ見え具合にも特長があるのよ。

ブルーは防眩、つまり後続車両のヘッドライトやフォグランプの眩しさを緩和してくれる。

デイトナ
ハイビジミラー 貼り付けタイプ
ハンターカブ CT125 レブル250など
広角 防眩 眩しさ軽減 HONDA3 ブルー 41473

amzn.to

ゴールドは高コントラスト。黄昏時とかの薄暗いシチュエーションでも、見えやすくしてくれるタイプ。

デイトナ
ハイビジミラー 貼り付けタイプ
ハンターカブ CT125 レブル250など
広角 薄暗くても見やすい HONDA3 ゴールド 41475

amzn.to

でさ、この貼り付けタイプ、てっきり汎用かと思ってたのよ。なんならこれを切って程よいサイズにすればカブ90の純正ミラーにも使えるかな、と。そしたら、適合ミラー以外では、使用できない専用品なのよ。

ハンターカブの純正ミラーってよく見るとE4 000562って数字がついてるじゃん。これがECE認証番号LEDウィンカーの話のときにも触れたいわゆるEマークってやつね。

このECE認証番号で適合が決まるのよ。ハンターカブのE4 000562に対しては、上であげた丸いHONDA3ってタイプが適合してるよ。

だから、ハイビジミラー ラウンドに貼り付けタイプを貼って防眩機能を追加、とかはできないので注意してね。貼り付けタイプが使えるのは、あくまで適合する純正品のみ、ね。

まとめ

見た目も良いし、後もみやすくなるしハイビジミラーは超オススメ。ただ、ハンターカブとかの2007年以降に製造された車両のオーナーは、くれぐれも衝撃緩和装置付きの購入を。後付けするとその分ちょっと背が高くなっちゃうし、微妙に割高だからね。

レポート:若林浩志

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