BMWが主催するインターナショナルGSトロフィーの日本代表を決める選考会が、群馬県嬬恋村のパルコールスキーリゾートで開催された。男性は50名から3名、女性は5名から2名を選考。来年ナミビアの砂漠へ行くのは誰だ!?
文:櫻井伸樹/写真:BMW Motorrad

【INTERNATIONAL GS TROPHY 2024 QUALIFIER JAPAN】
開催日:2023年11月3日~5日
開催地:パルコール嬬恋リゾート(群馬県吾妻郡)

GSトロフィーに出場する日本代表のGS乗りを決める選考会

画像: GSトロフィーに出場する日本代表のGS乗りを決める選考会

2年に一度、世界各国から腕自慢のGS乗りが集まり、あらゆる試技で競い合うインターナショナルGSトロフィー。ライディングスキルはもちろんのこと、フィジカル、コミュニケーション能力、知識など様々なスキルが試され「GS乗りの最高峰」を目指すイベントだ。

主催するのはドイツ本国のBMWモトラッドで、第1回のチュニジア大会から始まり、2024年のナミビア大会で9回目を迎える、今や伝統的なアドベンチャーの催しである。

日本はチームジャパンとして過去全ての大会に出場しており、今回も参加。そんなGSトロフィーの日本代表を決める国内選考会が、11月初旬に群馬県のパルコール嬬恋で開催された。会場に集まったのは男性50名、女性5名のGS乗り。選考会は予選が2日間、決勝半日というスケジュールだ。

画像: ▲会場のパルコールスキーリゾート。食事は充実した内容のビュッフェ形式で大浴場もあり、選手たちはしっかりと英気を養えた。またオカダ商事やミツバサンコーワなどサプライヤーのブースも出展された。

▲会場のパルコールスキーリゾート。食事は充実した内容のビュッフェ形式で大浴場もあり、選手たちはしっかりと英気を養えた。またオカダ商事やミツバサンコーワなどサプライヤーのブースも出展された。

画像: ▲屋内会場では、トロフィー仕様のR1250GSを展示。この車両は、決勝の車両としても使われる。

▲屋内会場では、トロフィー仕様のR1250GSを展示。この車両は、決勝の車両としても使われる。

予選ではワンハンドスラロームや、ガレ場のダウンヒルスラローム、激坂のヒルクライム、狭いエリアでの8の字走行などやや難しいライディングスキルにくわえ、チームでコースをタイムアタックするグループ戦や、スキー場のゲレンデをダッシュするフィジカル系、さらには英語でのコミュニケーションテストなど多岐に渡った。

画像: ▲ザックザクの斜面に置かれたパイロンを回りながら下るダウンヒルスラローム。もちろん足つきや転倒は加点される。

▲ザックザクの斜面に置かれたパイロンを回りながら下るダウンヒルスラローム。もちろん足つきや転倒は加点される。

画像: ▲スタンドアップ・アンド・プル・アウェイ。後輪を空転させないように斜面を上がる。助走区間も短く難しい。

▲スタンドアップ・アンド・プル・アウェイ。後輪を空転させないように斜面を上がる。助走区間も短く難しい。

画像: ▲斜度のあるスキー場のゲレンデをダッシュするフィジカルテスト。標高が高い場所だけに息が切れ、オフロードブーツを履いているので足がもつれる。

▲斜度のあるスキー場のゲレンデをダッシュするフィジカルテスト。標高が高い場所だけに息が切れ、オフロードブーツを履いているので足がもつれる。

画像: ▲予選初日のナイトセクションは、大人二人が乗った1250GSアドベンチャーを後ろから押して100mダッシュ。これがかなり重く、辛い。

▲予選初日のナイトセクションは、大人二人が乗った1250GSアドベンチャーを後ろから押して100mダッシュ。これがかなり重く、辛い。

2日目のディナータイムには予選を勝ち抜いた男性10名、女性5名が発表された。翌日の決勝では、ダートの広場に難易度の高いセクションがいくつも設けられ、選手たちは声援を浴びながら果敢にアタックしていく。

画像: ▲決勝での試技、ヒット・ザ・コーン。リアブレーキで後輪をスライドさせながらパイロンをヒットさせる、練習では簡単なのだが……。

▲決勝での試技、ヒット・ザ・コーン。リアブレーキで後輪をスライドさせながらパイロンをヒットさせる、練習では簡単なのだが……。

そんな戦いを勝ち抜いたのがこの男性3名と女性2名である。男性は2024年9月に開催されるナミビアでの本戦へ向かい、女性は一度スペインのマラガで女性のみの世界予選を戦う。そこで上位6チーム以内に入れれば本戦へ行けるシステムだ。

画像: ▲見事日本代表の座を勝ち取った5名。左から滝本友美さん、北川博邦さん、前原康浩さん、島田和幸さん、吉澤翆和乃さん。

▲見事日本代表の座を勝ち取った5名。左から滝本友美さん、北川博邦さん、前原康浩さん、島田和幸さん、吉澤翆和乃さん。

代表に選ばれた男性ライダーはここからの約10カ月の猛特訓が始まる。すでに練習会は行なわれており、男性チームのスキルはかなり高いとのこと。チームジャパンは過去数回で、あまり良い成績を残せていないだけに今から期待が持てる。皆でこのチームジャパンを応援して見守ろう!

画像: ▲ナミビアは大西洋岸に位置し、南は南アフリカ、東はボツワナ、北はアンゴラと国境を接する。東のカラハリ砂漠と西のナミブ砂漠の2つの砂漠の間に平均標高1700mの内陸高地が広がっている。首都ウィントフックの人口は約30万人で、発達した道路網は総延長約45000kmに及ぶ。ただ舗装されているのは幹線道路や都市部のみで、約80%は未舗装。インターナショナルGSトロフィーにとって理想的な地形である。

▲ナミビアは大西洋岸に位置し、南は南アフリカ、東はボツワナ、北はアンゴラと国境を接する。東のカラハリ砂漠と西のナミブ砂漠の2つの砂漠の間に平均標高1700mの内陸高地が広がっている。首都ウィントフックの人口は約30万人で、発達した道路網は総延長約45000kmに及ぶ。ただ舗装されているのは幹線道路や都市部のみで、約80%は未舗装。インターナショナルGSトロフィーにとって理想的な地形である。

文:櫻井伸樹/写真:BMW Motorrad

櫻井伸樹(NOBU)|プロフィール

16歳よりバイクに乗り始め、日本および世界を旅する。ツーリング雑誌の編集者を経てフリーへ。現在BMW専門誌「BMWBIKES」(日栄出版)の編集長を務め、キャンプ、釣りなどアウトドア歴も永いためキャンプ用品のプロデュース(テンマクデザイン・炎幕シリーズ)やYouTuberとしても活動中。YouTubeのチャンネル名は「SHIT NOBU OUTDOOR」。

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