文:太田安治/写真:南 孝幸/モデル:平嶋夏海
デイトナ「防風ハニカムゲルパンツ」テスト&レポート
ゲルクッション内蔵の防風タイツ
ツーリングライダーに大好評を博しているデイトナの『ゲルパンツ』。僕も愛車のS1000RやKLX250に乗るときに着用していて、尻痛抑止効果に助けられている。ただし、膝上丈+通気性のある素材ゆえに防寒性能はゼロに等しい。対して『防風ハニカムゲルパンツ』は9分丈のタイツスタイルで、生地素材に防風性の高いPU(ポリウレタン)コーティングを施した寒い時期向きの製品だ
お尻を包み込む形状のゲル状パッドがシートから伝わってくる振動・衝撃を吸収して尻痛を抑制。厚さ約12mmだが、座ったときのグニャ付きはなく、ライディング中に腰を前後左右に動かしても違和感はない。
お尻全体と膝の裏側にPUコーティングが施されていないのは、防風性の高さと引き換えに起きる蒸れを防ぐため。実際にライディング姿勢を取ると、この部分には風が当たらず、防寒性への影響はない。一般的なタイツは体表の熱をタイツの繊維間に留めることで保温するが、走行風を受けると熱が飛散してしまい、ライディング用途では効果が薄いのだが、この製品は走行風を前提に作られていることが特徴だ。
PUコーティングはツルツルした手触りで、デニムや革パンの下に履いても引っかからず、高い伸縮性でゴワ付きも起きないから、冬のツーリングにお勧めする。
テスター太田安治の欲張りリクエスト
単体での防風性が高いので、冬用ライディングパンツと組み合わせれば外気温ひと桁でもオーバーパンツ不要。発熱機能を持った厚手生地にPUコーティングを施して、防風+発熱とした「超あったか仕様」も欲しい。
文:太田安治/写真:南 孝幸/モデル:平嶋夏海