文：太田安治／写真：南 孝幸／モデル：平嶋夏海
デイトナ「DT-E1+」テスト＆レポート
DAYTONA
DT-E1+
税込価格：2万9700円
販売元：デイトナ
高音質化で「聞く」から「聴く」へ
インカムとしての基本性能と使いやすさに拘った作りで評価されているのがデイトナのDTシリーズ。2023年秋にハイエンドモデルのO1（オーワン）とスタンダードモデルのE1（イーワン）が大幅にアップデートされ、商品名の最後に＋（プラス）が付け加えられた。
オートバイ編集部で取材時に使っているDT-E1と比べてみたところ、外観の違いは皆無。しかし本体内部のパーツが仕様変更され、新開発のスピーカーと併せて「音」が格段に良くなっているという。
まずはインカム通話で比較。正直なところE1の音質に不満を感じたことはないが、「E1+」は声を張らずにボソボソと話しても「声の輪郭」がクッキリして言葉一つひとつが明瞭に聞こえるから、4人のグループトークでも誰の声かすぐに判る。
大きな差を感じるのはスマホとBT接続しての音楽再生。「ドンシャリ」と言われるような低音と高音をブーストした音質ではなく、オープンエアー型ヘッドホンのように自然な音質。ジャズ系の穏やかな演奏から、ロック系の尖った音まで、耳に負担なくスッと入ってくる。
また、別売品としてヘルメットの内装形状を問わずに取り付けられる『コンパクトスピーカー』も用意されている。「E1+」純正スピーカーに比べるとドンシャリ感があるが、個人的には充分に満足できる音質だ。
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デイトナ「DT-E1+」
1台分のセット内容。ヘルメットへの固定は両面テープのみで、マイクはブーム型とフルフェイス用ワイヤー型の2種類が同梱されている。
高音質スピーカーはΦ40mm×厚さ10.4mm。コンパクトスピーカーはΦ28mm×厚さ6mmで、イヤーホール部の小さいヘルメットにも装着できる。
大きな操作ボタンと確かなクリック感が生む使いやすさはDT-E1から受け継がれている。
DT-E1+の高音質スピーカーは旧DT-E1にも接続可能だが、内部パーツが異なるために同じ音質にはならない。コンパクトスピーカーは別売オプション扱い。
テスター太田安治の欲張りリクエスト
Bluetoothインカムの性能競争と機能競争が一段落し、使いやすさが重視される現在のニーズに合った仕上がり。次のステップとして、本体の軽量コンパクト化（特に薄型化）を望みます。厚さ15mm以下になるといいなあ。
文：太田安治／写真：南 孝幸／モデル：平嶋夏海
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