まとめ:斎藤ハルコ/写真:井上 演/ヘアメイク:船津有史
※この記事は月刊『オートバイ』2024年3月号で掲載した記事を一部編集し公開しています。
宮崎 湧 × 佐藤信長 バイクトーク
日本グランプリ観戦は子どもの頃から恒例行事
佐藤信長(以下、信長)「湧くんがスポーツバイク好きになったきっかけは何ですか?」
宮崎 湧(以下、湧)「小さい時からMotoGPとか、親父によくサーキットに連れてってもらってたんです」
信長「えっ! そうなの!?」
湧 「親父はバイクとかレースとかめっちゃ好きで。日本グランプリが一年の恒例行事みたいな感じで行ってました」
信長「じゃあ、親子でサーキットに走りに行ったりとか?」
湧 「とにかくモーター系全般が好きな親父だけど、サーキットを走ることはなかったかな。でも親父の友達に、小さいバイクでレースやってる方が多かったんです」
信長「そうなんだ! ちなみに好きなライダーはいますか」
湧 「亡くなってしまったけれど、ゼッケン74番の加藤大治郎さんとか。あとは子どもながらにヴァレンティーノ・ロッシはずっと憧れでした。あの見せ方というか、あのレースパフォーマンスは本当に完璧だったので…。信くんは、いつサーキットデビューしたの?」
信長「22歳とか、それこそR25に乗ってた当時から走ってはいたけど、お金がかかるからちっちゃいサーキットしか行けなくて。その後、『オートバイ』でバイクのお仕事させてもらうようになって、袖ケ浦とか、つくばサーキットとか走らせてもらったり。他にも8耐のお仕事をした御縁で、鈴鹿サーキットは4輪のライセンスも取ったんです」
湧 「え~、すごっ! バイクやクルマが仕事になるって、ほんとたまらんっすね!」
バイクとせんべいの意外な関係とは!?
湧 「今日こうして、バイクのお仕事をさせてもらったのは信くんのおかげだけど、素敵なカフェでのご飯に加え、せんべいの手焼き体験までできて本当に楽しかったです!」
信長 「うん、『草加せんべいの庭』楽しかったよね! 焼いたおせんべいから漂う、焦げた醤油の香りがたまらなくて! 草加というと、サウナのイメージが強かったんただけど」
湧 「サウナ好きなの?」
信長 「ううん。自分は行かないんだけど、サウナ好きの友達がよく草加に行くから(笑)」
湧 「店員さんも、草加健康センターはサウナ好きの間で聖地だって言ってたね(笑)」
信長 「そうそう。しかも『草加せんべいの庭』の社長さんはバイク乗りだったそうで、ビラーゴ250で日本一周したこともあるんだって!」
湧 「そうなの? そこもバイクとリンクするって最高じゃない!? ライダーにとっても草加は聖地になるかも?」
愛車の存在があればつらい時も大丈夫!
湧 「じつは最近、クルマ熱の方が盛り上がってて、なかなかバイクに乗れずにいたんです。R25のバッテリーもやばかったから、この企画のおかげで2023年中にちゃんとR25を蘇らせてあげることができて、ほんと良かった!」
信長 「クルマはGR86だよね。86はずっと好きだったの?」
湧 「86はレンタカーで乗る機会があって、その時にクイックなハンドリングが本当に面白かったから、絶対欲しい! ってなりました。でも今はスープラも欲しくなってて…」
信長 「スープラって現行の?」
湧 「あ、A80の方。映画『ワイルド・スピード』に出てきた姿にベタ惚れしちゃって」
信長 「そうなんだ。でもお互い乗り物に対する行動力はすごいから、そのうちスープラも衝動的に買っちゃったりしてね(笑)。僕がクルマ買った時も、欲しいグレードの欲しい色が大阪にしかなくて、納車できるってなった日の朝、新幹線で始発で行って、運転して帰ってきたもん(笑)。ある公演の〝小屋入り〟(公演前に劇場に稽古などで入ること)前に1日だけ休みがあって、『ここで行くしかねぇ!』と思ったから(笑)」
湧 「すごいな~。でものめり込むと止まんないっすよね。俺もGo Pro買いたての時とか、バイクで映像撮るのがいっちばん楽しくて、腕に付けたり、首に下げたり、いろんなアングルで撮りまくったし、走りまくってた(笑)」
信長 「なんか誤解を呼ぶ言い方かもだけど、ぶっちゃけ、仕事へのモチベーションの8割くらいが乗り物じゃない?」
湧 「めっちゃわかる! 僕も信くんと一緒で全然飲み会とかも行かないし、ほんとそこしかお金使うところがなくて」
信長 「もちろんね、本番を迎えて、応援してくださってる方の目の前で演じる時間が本当にありがたいな、幸せだなって気持ちがあるんだけど…」
湧 「もちろんそう! うん。思ってることを全部、信くんが言ってくれてる(笑)」
信長 「ただ稽古中とかさ、直接ファンの方の声とか反応とかを見れないので、ある意味、いちばんしんどい時間じゃない? そういう時『いや、帰ったらパニガーレがあるし』って思うと頑張れる(笑)」
湧 「間違いない! 愛車の存在が、俺たちの生きてくモチベーションになってるよね」